美 going on

長野県下の小中学校の図工美術教師による,毎日の「図画工作」「美術」の授業の様子を紹介します 

盲学校で絵画鑑賞の授業!!!

2015年06月18日 18時46分50秒 | 長野県美術教育研究会
長崎です。

今週月曜日は,市中大会明けということで裾花中学校は計画休業でした。

ちなみに裾中の市中大会の結果はといいますと,残念ながら1つの部活動が2回戦敗退となってしまいました。
,その他のすべての部活は,団体戦や個人戦などいろいろありますが北信大会に進むことになりました!
(野球部は今週末が大会です)

さすが裾花中学校~!!!


さて話を戻します。
今週月曜日は,松本盲学校の美術の授業を参観させていただきました。

今年度の県大会は松本支部が主催。

その特別支援部会での事前授業です。
私は,研究推進委員の特別支援部会担当として参加させていただきました。

盲学校の授業参観は新卒の頃の研修会以来,わずか2回目!!
勉強不足で何もわかっていない私などが授業について何か言うなど,本当におこがましいわけですが…。



感想を一言で言うならば,「感動」。


それにつきます。


今回は絵画の鑑賞の授業。
菱田 春草 の 「落葉」です。


え!?
視覚障害を持つ生徒に平面作品の鑑賞!?
と思われる方も多いかもしれません。


ですが,生徒たちは,それこそ思い思いの言葉でこの作品を語ります。


「広がってる」

「ずっと続いているような気がした」

「奥行きがある」

「奥に吸い込まれるような」

「遠くなっていく感じ」


そんな生徒の言葉は,一人一人の障害に合わせて用意された,いくつもの教材によって生み出されます。
教材は違っても,お互いの感じたことが,共有されるのです。

弱視の生徒のためのタブレット。
凸図。




全盲の生徒のための立体模型。






盲学校で絵画の鑑賞の授業を行う意味は,「知識の習得」なのだ。
と,授業者の先生は言い切っておられます。

視覚障害を持つ生徒もいずれ社会に出て行く。
そのときに,困らないように…。

私たちは「見える」のが当たり前の世界に住み,その住人も「見える」ことが大前提の世界を作っています。

だけど,本当に私たちは見えているのか?
その本質まで見えているのか?


見えているはずの私たちよりも,見えている盲学校の生徒たちを目の当たりにして,私の普段の授業のあり方を深く反省する機会になりました…。




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