言葉の旅人

葉🌿を形どって、綾なす色彩に耽溺です。

“2億円魚雷 作業誤り損壊”11月14日記事

2017年11月21日 | Weblog
 呉総監部の戒告処分を受けての記事である。
 “練習潜水艦「おやしお」の1等海曹が陸揚げ作業中に操作を誤り、海に落とし損壊。船体の一部も破損させた。「手順を失念してしまった」と話しており、上司も誤った作業を見過ごしていた。壊れた魚雷は使えなくなったという。”
 
 あぁあそこでかぁ!と記憶に残る潜水艦隊埠頭と横付けされた黒々とした4隻の潜水艦を目に浮かんだ。
 手前にある「アレイからすこじま公園」の鉄柵にしがみついて見ても見えるかと思う。
 海上自衛隊潜水艦教育訓練隊基地の建物群が道路を隔ててある。
 
 具体的な事故の詳細は分からないし、知るべきでも無いであろう。ただ、あの重たい魚雷を吊り下げたクレーンを操っていたのだろうとは想像が付く。写さないで下さいと言われた大きな装置(いやでも眼に入るし普通にある物なのだが)がおそらくはそれと知るのだ。

 今までに3度潜水艦内部を見学した事があるが、どの潜水艦も同じように船体後部の上下左右にそれぞれの魚雷が取り付けられてある。
 それをどうやって運び入れ運び出すのかと訊いた事があった。
 返答は“言えません”。そうでしょうなぁ。
 
 黒い鉄のラグビーボールは秘密の塊である。潜水限界深度も秘密、潜行最大速度も秘密、浮上しての速度はそんなに速くないとの感触があったが、浮上して戦足あっても潜水艦には意味が無いのだから仕方ない話である。
 
 結局のところ、推測想像としては魚雷の推進装置を傷めたのだろうという誰しもが思い付く範囲から一歩も出るものでは無い。

 私が言いたいのは、2億円が惜しいと言うのではなく、どんな操作であれうっかり失念しての作業を(有っては欲しくないのは言うまでもない事だが)肝心要の時にやらかしてはいかんのだ。
 2億円の役割を果たす事が出来るようにしておくと同時に、2億円を捨てるばかりの世の中が続けば良いと願うばかりである。