バークレー友子のテニスアカデミー日誌

オーストラリア、シドニーで30年目になるテニスアカデミーでの様子を書いています。よろしくお願いします。

世界は広いから

2019-07-30 10:39:00 | テニス留学
オーストラリアはマルチカルチャー、そして移民の国なので、オーストラリアの人以外、ほかの国出身の人とも知りあえて、またいろいろな国の食べ物に触れることもできます。

私は日本の方々に、日本以外の素晴らしい国や文化もあるということをもっともっと、知ってもらいたいと思っています。もちろん日本は大好きな国で素晴らしい国です。

でもびっくりするぐらい違う文化が存在し、考え方も違う国があること、そういう人たちと触れ合うことで学べることがあり、心が豊かになれること、日本にいて、あの人嫌い、この人はみんなとちょっと違うからおかしい、あの人変わっているからいや、という削除法ではなく、そういった違うタイプの人を受けいられる人間になれることは、これからの日本の社会にはとても必要なことだと思います。

ビンスは、ブラジルの人が来ればブラジルの以前のプレーヤーの話をしたり、インドの人が来たらインドのクリケットの話になり、フランスの人が来たら、フランスの政治の話をしたりします。日本のこともとてもよく知っています。

日本の皆さんが、考え方の幅を広げること、心が豊かな人になれるよう、オープンな心でどんなことでも受け入れられる、リスペクトできる、そして順応できる人にテニスを通じてなれるようにと、日々願ってこの仕事をしています。だからこそテニス上達だけでなく、テニス留学は素晴らしい人生経験になると信じています。




優しい気持ちと言葉で

2019-07-29 14:43:00 | テニス留学


日曜日はどんなに早起きでも、この笑顔が見られるから幸せな1日です。
10歳以下と12歳以下の総当たり戦が行われました。
いろいろなご父兄とお話ししたり、質問に答えたり、楽しい1日です。

オーストラリアではコーチと生徒の距離が近いため、話がしやすいし何でも聞きやすいです。学校でも同じで、先生はいつも怖い顔をして近寄りにくい人なのではなく、子供たちと一緒に親身になって相談にのってくれたりする楽しい方が多いです。

それでもそこにはきちんと先生と生徒という常識で、一線がひかれているのも良いところです。

日々私が心掛けていることは(まだまだ未熟ですが)優しい言葉で、前向きな言葉で話す、ということです。
時々日本の若者で汚い言葉を発しているのを耳にしますが、良い言葉は良い結果を造るものと信じています、また良い言葉を相手に投げかける(与える)人でいたいと思っています。

リスペクトするということ

2019-07-24 14:09:00 | テニス留学
先日新しく到着した留学生をホームステイ先に連れて行ったとき、生徒がホストマザーに質問はありますかと聞かれ、このご家庭のルールを教えてくださいと尋ね、その方は、リスペクトフルであってほしいと、その一言でした。
Respectfulすべてをリスペクト、尊重するということ。
その一言はとても大きな意味があると思いました。

それは細かく言えば、朝心をこめて挨拶をきちんとすることでもあり、きちんとベッドメークすることでもあり、洗濯物をしてもらったら、ありがとうということや、食事のあとおいしかったです、ありがとうございますということすべてに当てはまります。

見ず知らずの海外から来た若者をあずかってくれる、テニスで汚くなった下着やシャツまで洗ってくれる、部屋を準備してくれて、食事を用意してくれて、きちんと家に戻る時間を確認してくれて、土日も一緒に過ごしてくれる、なかなかそういう人たちには出会えないと思いますし、自分でそういうことができるのかと考えたとき、なかなかすぐに、やります!と言えることではないと思いますから、その出会いに、その機会に、感謝の気持ちが大事ですね。

これから夏休みにかけて日本から留学をする中学生高校生が増えます。
1億何千万という人口の日本から留学して来て、このオーストラリアのアカデミーで出会う可能性ってすごいと思います。その出会いが一生の出会いになる人もいますから、私はとても貴重なものと思います。



センコーカップに向けて

2019-07-22 13:57:00 | テニス留学
日曜日21日にアカデミーで、オーストラリアを代表してセンコーカップに出場できる選手を決める大会が行われていました。
去年のほぼ倍の人数のエントリーがありました。

日本からオーストラリアに留学生を過去27年でたくさんお世話してきましたが、去年からオーストラリアの選手を日本に紹介できるという、また新しい役割をもらえて、とても光栄に思っています。

この日 の特別ゲストはレスリーターナー、ボーリーさんです。

13ものグランドスラムのタイトルを持ち、元オーストラリアフェデレーションカップの監督で、以前のヘレナドキッチ選手のコーチでもありました。
いつお会いしてもとても素敵な女性です。
今でも大好きなテニスをほぼ毎日している、というレスリーさん。
そして自己統制力、規律の大切さをいつも話しているレスリーさんです。
そして負けず嫌いでもあり、マッチポイントを握りながらグランドスラム優勝できなかった何十年前のことを話すと今でも悔しがっています。

そういう話を聞くと厳しくて怖い人なのかと思うと、そんなことはまったくなく、日本から留学してきた人たちもレスリーさんとお話しすることもできる、とてもいい機会でした。




中身で勝負しましょう。

2019-07-21 09:27:00 | テニス留学
オーストラリアはスポーツ大国で、スポーツでのマナーはとても重視されています。

それをアカデミーでもしっかりとビンスは指導しています。
私が出会ったテニスだけでなくいろいろなスポーツでのトップアスリートだった方たちは、話がわかりやすいし、ビジネスでも優秀な方が多いです。
今までとても素敵な方たちにたくさん出会いました。

息子が高校生だったとき、土曜日の午前中に学校対抗のサッカーやテニスの試合を通じて、私も多くのことを学びました。
それは学校教育がスポーツを通じて社会のマナーを教えようとしているからで、それが社会人としての教育にもつながるからです。

その中で素晴らしいと思ったことがいくつもあります、決して結果重視ではなく、結果が良くなくても一生懸命であることや、頑張る人を励ましチャレンジする姿を真に応援する姿勢。

相手を尊重する姿勢、たとえば自分が応援している人の相手がアンフォースエラーをしたとき、決して拍手をしてはいけません。
それをしたら、たぶんオーストラリアでは怒られます。smile
またあなた自身が良いショットを打ったら、相手が、ナイスショットと言ってくれることもあるでしょう。少し前のオーストラリアの選手がカモン!と言うことで、その選手は好ましく思われていない時期がありました。

自分がコントロール出来ない事、変えることができないことから笑いをとるのは一番よくないことです。
また人を馬鹿にする態度。
ある程度仲がいい人との間でそういうフレンドリーなやりとりは問題ないですが。

たとえば誰かの顔のつくりや自然な格好(年齢とか)について、笑ったりすることは一番いけないことです。
テレビで日本のコメディアンたちがそれをしているのは知っています、でもこういうスポーツでのルールがもっと日本に浸透したら、もしかしたらもう少しぎすぎすしたものはなくなり、いじめは少なくなるのかなと思うことがあります。
人格重視のオーストラリア、格好とか能力ではなく、中身で勝負です。