バークレー友子のテニスアカデミー日誌

オーストラリア、シドニーで30年目になるテニスアカデミーでの様子を書いています。よろしくお願いします。

スポーツがもたらすものその2

2023-07-02 09:52:56 | 日記

今年の冬はとても暖かくて良いお天気の日が多いです。

毎週恒例のUTRの大会を行っています。スクールホリデーなので

テニスオーストラリア主催のジュニアの大会もいろいろなところで行われています。

最近きっと誰もが携帯を持つ時代であることが大きな影響だとは思いますが

人と人が直接話したり、挨拶すらしない人が増えていると思います。

きちっと挨拶ができて、きちんと会話ができる人はまず第一印象がよく

周りに良い印象を与えます、それでスポーツにも長くかかわっている人だったら

きっと企業はスポーツをしてこなかった人よりも根性あるだろうな、とか

負けず嫌いで大変な状況になっても、あきらめず頑張るだろうなとか、

テニスをしてきたことが、あとになって、きっとテニスをしていたからこういうことができるんだと、

気が付くことが多くあると思います。

例えば私が気が付く違いは、テニスが上手な人、それも上の上のレベルの人は

話が簡潔でわかりやすく、はっきり話す、上手に自分の意見が言えて、

変にこそこそしたり、変な言い訳をしない。

パットラフターさんも、レイトンヒューイットさんも、自分から(誰もが知る選手だった人でも)

自分は。。。と言って初対面の人に握手していました。

 

アカデミーのUTRに小さい頃からずっと出ていて、レベルが上がり勝てるようになって、もっと上の大会に出るようになったジュニアでビンスと私を見かけても完全無視する選手もいます、不思議ですね、もう私はあなたたちのレベルじゃないのよって、そういうつもりなのでしょうけれど、残念ですね。

道のりはとても長いのに。

勝つために切磋琢磨するけれど、誰もが勝てるわけではない世界、テニスを通じて

良い人生になってもらえたらと思っています。

テニスで出会った友達はなぜか特別、特に日本からこのアカデミーに

留学すると、アカデミーで出会った仲間とは特別な意味のある友達になっていきます。

それもスポーツを通じて得られる素晴らしいことの1つですね。


スポーツがもたらすもの

2023-07-01 12:38:53 | 日記

このアカデミーは31年目となりました。

普段このアカデミーのデスクにほとんど毎日いて、いろいろな人に出会い、テニスを見て

子供たちもずっとテニスに関わってきて、ありがたいことに、たくさん学んだことがあります。

ジュニアのご父兄は子供たちを良い学校に行かせるための学費、テニスレッスンフィーそして遠征のお金、と

日々現実的な経済的な懸念や問題が多いと思いますが、それを終えた私だから今、見えることがあります。

 

こんなにテニスにお金をかけても、どこどこでの試合に勝てなかったら、とか

何々の成績がなかったらなど、、、

でもそれは達成されなかったら、無駄なお金なのでしょうか?

それは違うと思います。

そしてあまり文章にされていないことのようにも思うのですが、ほとんどのお子さんたちは

強い選手になりたい、勝てるようになりたい、その成績からアメリカの大学に入りたい

プロになりたい、コーチになりたいなど、テニスと進路がつながっています。

もちろんそれはそうでいいのですが、それを超えたスポーツがもたらすものを忘れないでほしいと思います。

今日テニスの練習でめちゃくちゃ態度が悪かった女の子に伝えることができました。(英語で

うまく説明できて、ちょっとうれしい。)

勝ち負けなんて実際どうでもいい、私は必死で戦う姿が見たい、誰かのテニスを見ながら

勇気をもらったり、元気をもらったり、次は何が来る?と、わくわくしたい、

そのテニスをする姿から刺激を受けて自分も仕事頑張ろうと思える、

そういう姿が見たいのであって、あなたが勝とうが負けようが

調子悪かろうが、あなたのテニスがうまくいかないからといって怒っている姿は見たくない、

もちろん勝てればよいのだけれど、それがテニス、それがスポーツの良さなんだと思うと。

そして何よりも周りへの配慮や相手をリスペクトすることも忘れないで

本来のスポーツの意味を忘れて、ただ勝ち負けにこだわってしまう、それはとても残念なことだと

思いました。そのために2週間前から日曜日のUTRの大会ではスポーツマンシップの優れていた選手にも

賞をあげています。勝つことより長い人生大事なことだと思っています。

そしてそれがこのアカデミーが目指しているもの、テニスだけでなくて、人として、ですね。

毎回キャンベラから(隣の州)3時間半かけてきてくれるジュニア選手です。