バカ犬

ちょっとバカ犬になって、本音を言ってみたいと思いませんか?

教科書検定って?

2007-10-07 | Weblog
沖縄での住民の集団自決に関して、日本軍の直接関与があったかどうかで、議論が巻き起こっている。

この問題で感じることは、検定その物について透明性が全くないということだ。それをどのメディアも触れていない。

日本では国定教科書は戦後なくなった。しかしそれは建前でしかないのではないかと時々思えてくる。

今回も、文部科学省は、「出版社から改定の申請があれば検討する」とはいっている。
しかし、まず「教科用図書検定調査審議会の審議」が必要だとされる。

ではその審議の対象は何かというと、「教科書調査官」の調査による「教科用図書検定基準」に基づいた「検定意見」に対してだという。一応「教科用図書検定基準」は抽象的ではあるが文書化されている。

そして、文部科学省によれば、その検定をやる「教科書調査官は文部科学省の常勤職員」だという。

そうすると、この人、もしくは人たちの検定意見で、教科書はどんどん書き換えられていくわけだ。
やはり、文部科学省の人たちが内容を決めているのだ。

要は、どんな人がどんな考えを持って検定しているかに全てかかってくる。
そうであれば、検定という作業は国民の教育の根幹を握っているわけだから、透明性、公正性、客観性を高めるべきだと思う。そうでなければ、これは実質的な、国定教科書にしかならないのではないかと思う。

検定意見は、メディアも含めた公開の場で、「教科書調査官」本人、もしくは本人達から検定意見の内容、その理由をも含めて聞きたいものだ。
勿論、質疑応答も含めて行われるべきだと思う。もし、このプロセスが、「教科用図書検定調査審議会」で行われているならば、それを公開すべきではないのか。

戦前の日本に復古しようとした安倍さんは降板したが、戦前を美化し、過去の間違いを認めないとするような動きはいろんな局面で見えている。
今回も、その動きのひとつにしか見えない。

国民の多くは、今回の問題は沖縄の人たちの問題だと考えているかもしれないが、実はみんなの問題なのだ。特にこれからの子供たちの教育にかかわる問題なのだ。


注:「…」は、全て文部科学省のHPによる説明、字句によるものです。