鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

スノーモービルの問題

2021年12月23日 | 鳥海山

 これからまたスノーモービルが我が物顔に鳥海山の自然を荒らす季節がやってきます。

 かつて、ある方がこの問題で鳥海南麓自然保護管事務所を訪ねました。その時こう言われたそうです。

「スノーモービルの問題で鳥海南麓自然保護管事務所を訪ねたことがありました。その時、半ば脅迫のように『イヌワシに対するモービルの騒音について具体的な研究はない。種の保存法で規制すれば、登山さえ禁止となる可能性がある』」

 (※それなら登山禁止になったってかまいいませんよ、鳥海山の自然が守られるなら。)

 また「鳥海南麓自然保護管事務所の担当者は『モービルの騒音による影響について具体的な研究は無く、規制は現実的ではない』と言っています。」という発言もあります。

 担当官が話したことで公表するものではない、と考える方もいるかもしれませんが、これは担当官がそう思うなら声を大にして公表すべき意見なのです。これは環境省に自然保護についてどう考えているのか聞かないといけませんね。林野庁は全く担当外という返答でした。

 

 皆さんはどうお思いでしょうか。影響が確認できてから対策とるのが自然保護なのでしょうか。この問題、まだまだ続けていきます。


ジャンクカメラレンズ

2021年12月21日 | 兎糞録

 「カビくもりなどで撮影に影響あります」というズームレンズをオークションサイトでほぼワンコインで落札。TAMRON AF XR LD 28-300mm F3.5-6.3というレンズ。届いたものの前玉を外して早速お掃除。その写真は撮っていなかったのですが結構大きく生えたカビ。ホコリ、チリ、カビはズームレンズの宿命。前玉の掃除は案外簡単です。外してエタノールでお掃除。乾燥したら組み立てて完了。

 ポシェットはおまけについていたけれど、レンズフード、前キャップ、後ろのキャップすべてなし。レンズフードを捜したら結構高いのです。最低でも三千円前後。何の気なしにフリマサイトを見たらこれもほぼジャンクの別マウントの同じレンズが花形フード、レンズフィルター、前キャップ、後ろキャップすべてついて二千円。後ろキャップはマウント違いで合わないですが他は使えます。フード、フィルター、前キャップだけ取ってレンズ本体は処分。

 あとはラバーリングのお掃除です。でもどこへも出かけないでいつ使うんでしょうね。

 


焼き鳥

2021年12月18日 | 兎糞録

 荒れ狂う天気にもかかわらず、昨夜はここ以外はいかないという焼き鳥屋さんへ。

 まずはヒラメで一杯。最初の羽二重豆腐はあまりのおいしさに写真撮り忘れ、あらかた食べてから、あっ写真撮ればよかった。
 撮影は店主の許可いただいております。

 熱々のすり身天、外はカラッと、中はふんわり柔らか。白波のロックが口の中を冷やしてくれます。

 アブラホッペ、あぶらギトギト、これがまたうまい。芋焼酎のロックが口の中のあぶらを洗い流してくれます。

 ある日、このお店で独りの酔客が
「オヤジ、おめん所は焼き鳥ていいながら豚肉でねえが。」
 おやじ応えていわく、
「おぎゃぐさん、あんた間違った、うちは焼いて金取るから焼き取りだなだ。」

 やはりレバーは外せません。

 エビにすりおろした柚子が香良く、口に入れると鼻腔にふわっとしてきます。

 ある日、このお店で女性と年下の男性の二人連れ、男の方が隣の客の食べているものを見て、
「オヤジッ、そんなうめが美味ぐねが俺さ出してみれ。」
 おやじ応えていわく、
「おぎゃぐさん、うぢさ美味ぐねえものなんかねぇ、そんだごどいう人さな出さんね。」
 連れの女性、慌てて
「おやじさん、ごめんなさい、この人若いもんだから口の利き方わからねもんで。」

 


山形県は鳥海山の自然を守るつもり一切なし

2021年12月14日 | 鳥海山

 鳥海山の自然保護、県の管轄部署ではスノーモビルについて規制するつもりはこれっぽちもないようです。秋田県とは全く違います。

烏海山は「烏海国定公園」に指定され、山頂付近一帯 はスノーモービル等の乘入れが禁止される「特別保護地区」に指定されてお りますが、それ以外の「特別地域」や「普通地域」は、乘入れが可能な地域 となっている

 というのが県の言い分です。わかってるって、だからそれを何とかしようといっているんじゃないですか。

 鳥海山の残された自然を何とか残そうとするか、自然をむしり取ってでもひと時の娯楽のために自然への影響はないことにして遊びたいか、どちらを選びますか、ということです。

 武蔵野市のように「多様性」などとたわけたことを言って亡国を放置するのと同じ、モービルを走らせるのも多様性の尊重だから自然への害は発現するまで起きない、と言っていると同じこと。

 100%の自由、放恣なんてあり得ません。子孫のために美田を残すのが我々の使命です。


八十年前の登山案内より

2021年12月12日 | 鳥海山

 鳥海山ではないですけれど、古い登山案内を見るのも面白いものです。東京鐵道局 昭和十三年版です。北アルプス、南アルプス、中央アルプス、富士山が載っています。その中から、自分にとって思いで深い南アルプスの一部を。


甲斐駒ケ嶽 (二、九六六米 )

參照地圔  韮崎、髙遠 、市野瀨

甲斐の大山脈たる白峯及鳳凰兩山脈の分岐點に屹立する花崗岩の一大山塊で、伊那谷を隔て木曾駒ヶ岳と對峙し之を甲州方面ょり望めば奇峰將に崩れるかの如く、又信州上伊那方面より見れば白色皚々として四時雪を戴くかに見えるので一名白萠山とも云ふ。古來信仰の山として知られ、登山は已に四五百年前より盛んに行はれただけに道もよく拓け、設備も完備して居り、山體の嶮蛆なるにも似ず南アルプス中最も多く登山者を迎へてゐる


鋸 嶽 (二、六〇七米)

參照地圖 市野瀬、韮崎、白根山近傍圖

南アルプス連峰中他に類似のない山貌を持ち、硬砂岩の山骨が鋸齒の如く屹立し、此の間に大キレットを生み絶好のロッククライミングの試練場である。駒ヶ嶽の白雪を覆ふた如き優雅な白化粧に對し、全山朱泥を塗りつけた樣なグロテスクな山容を呈するのも亦面白い對照である。


 このように簡潔に表現してあります。鋸 嶽 はグロテスクな山容と言われてしまっています。甲斐駒ヶ岳の項にはかつてあった屏風小屋も出てきます。中でも興味深く見るのは山小屋料金、案内料金です。こういうのは誰も取り上げないんですよね。鳥海山に関した本でもその辺の変遷は全く取り上げられることがありません。

 屏風小屋跡は確か大きな岩のせり出したところだったでしょうか。

 山小屋料金、案内料金はどこもほぼ同じようなもの。どこの山も結構な数の案内人組合が当時はあったようです。とはいっても地元鳥海山に知っているガイドの方はいますが、どんな案内人組合があるのかも知らないのです。