鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

絵葉書に見る時代

2021年07月30日 | 鳥海山

 ありふれた鳥海山の絵葉書、七高山からの御来光でしょうか。Rising Sun above the clouds at the Mt. Chokai, Akita と書いてあります。また秋田芙蓉頂上より望んだ御来光、とも書いてあります。秋田では鳥海山を秋田芙蓉と呼んだのでしょうか。

 葉書の表面を見てみましょう。

 「きがは便郵」と左←右に書いてあり、仕切り線が1/2のところにあります。これは昭和8年(1933年)から昭和19年(1944年)の間の葉書です。すなわち戦争中。発行は「財團法人恩賜財團軍人援護會秋田縣支部」となっています。また左隅には「この繪葉書に慰問文をしたため皇軍將兵に送りませう」と書いてあります。

  左側にフランス語で「CARTE POSTALE」、その下には「This space for the message-This space for the address」と英語書き。最初に見たように裏面(絵のある方)には英語の説明、戦時中英語は敵性語だとして禁じられていたという事はなかったという一例です。野球に関する「ストライク」をすべての国民が「よし」といったわけではないこともいろんなところで証言されています。

 

 もうすぐ8月15日、その時代を知る人も少なくなりました。

 


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