鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

ダンゴ、団子、だんご

2021年12月02日 | 兎糞録

 高校を卒業して東京で見るまでは団子はすべてこういうものだと思っていました。

 白い団子に黒蜜を絡め、それに黄粉をまぶすのがこの辺の団子です。三色団子というのは上野公園の露店で初めて見ました。漫画でしか見たことがないものでした。餡団子、ミタラシ団子なんて知りませんでした。

 これだけは地方発送できません。市内でもこの黄粉団子を今なお作り続けているのは数えるほど。この画像のお菓子屋さんの団子は同じ団子を作っているどの店よりも柔らかくておいしいです。
 その昔、酒田には塩越屋というお菓子屋さんがありまして当時は近くに芸者置屋などが何件もあり、塩越屋も大繁盛していたそうです。この写真の団子のお菓子屋さんの先代は塩越屋で修業したのだそうです。今となっては塩越屋を知る人も殆どいなくなりました。店が亡くなり、店を知る人がなくなる。これも二度無くなるということです。

 昭和三十五年の住宅地図では塩越屋は呉服店に変わっています。今は空き地があるのみです。地図の場所は車一台がやっと通れる細い路で人通りもほとんど見かけません。象潟の古い街には塩越という地名がありますから、屋号が「塩越」というところを見ると、御先祖は象潟の出身でしょうか。


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