扇子森について大江進さんからコメントをいただき、大江さんのFacebookに投稿された写真を見て扇子森の名前の由来はもしやこれではないかと思いました。その前にまずこの写真を、
扇子森の円頂丘溶岩、これ実は左に見える丘とは生成年代が違います。緑を突き破るような熔岩塊にも注目してください。それと鳥海湖に裾を広げる姿にも。で、次が大江さんがFacebookに投稿した写真です。
写真撮影は大江進さん。Facebookに投稿したものを許可をいただき掲載してあります。
どうでしょう、扇子を逆さまにしたように見えませんか。大江さんの見立てです。なるほど、ひょっとしたらこれが扇子森の名前の由来かもしれない。そういえば前回の古絵図に見る扇子森、まさに大江さんの写真と同じ扇を逆さまにした姿ですね。
逆さまの扇子です。1759mのピークのある緩やかな丘ではなくてこちらの突出した熔岩丘を昔の人は扇子に見立てたのではないでしょうか。地形図にとらわれるよりも第一の見た目です。
非常に面白いのはⅡd3鍋森溶岩、Ⅱd4扇子森溶岩ともに下の地層を突き破ってモコモコと生えてきた熔岩丘ということです。そういえば鍋森熔岩も扇子森熔岩も上に岩塊が見られます。大江さんはこれらは「Ⅱb5鳥ノ海溶岩の岩塊ということだろうか」と結んでいますが言われてみればなるほど、あの鍋森のごつごつした岩塊、扇子森のバラバラとした岩塊、これらは下の地層を突き破った時にのっけてきたものなのかもしれませんね。これらはすべて大江進さんからの受け売りです。大江さんの写真と古絵図を見て重なるところがあり、これはと思い書いてみました。
鳥海山の岩質はほとんど安山岩ですが、マグマの深さや温度や組成などによって粘度の差はかなりあるようです。