よく山での怪異譚は聞きます。鳥海山にも出るようで、幸いにして出会ったことはありませんが。鉾立山荘の佐藤さんが出会った深夜山荘のガラス戸をすり抜けてくる幽霊の話は以前に書きましたが、
落語の本の中の一話「王子の狐」を読んでいて思い出しました。
ある日出張で知り合いの会社社長と一緒。車は社長が運転。いつもの慣れた道を本合海から近道をして行くと葬儀の行列。そこを通り過ぎてしばらく走るとまた葬儀の行列。周りを見ればさっきと同じ場所。二人で???
気を取り直してまた走り出し、なんとかいつもの道へ。二人互いに顔を見合わせて狐に化かされた?
またこれも同僚と仙台へ出張の時の話。関山のトンネルを走っている時、運転席の同僚が、「トンネルの中、女の人歩っだ。何だあれ?」
大型トラックの運転手のひとから直接聞いた話、
ある冬の日夜の関山峠を通ると電話ボックスに白い着物を着た女の人が。こんな凍えるような寒さの日に薄そうな着物を着た女の人が、しかも周りに何もないところの山の中の電話ボックスにしかも真夜中、と思い車を止めて電話ボックスに近づくと、?誰もいない?
目の錯覚かと思い車に戻りまた走り始めると隣に何か気配が!助手席を見ると薄衣を着たオッ女が!!
続き?その場面の恐ろしさが強烈でそのあとは覚えていません。
仕事の知り合いで霊感の強いMさんは加茂港から通ってくるのですが、まだ両羽橋が新しくなる前、「ああ、仕事帰りにあそこの橋を通ると橋の入り口に何人か立ってるよ、出羽大橋にもたってるよ。」
その方は海に潜るとたまに足を掴まれることがあるそうです。振り払って海から上がって足首を見ると赤く腫れて掴まれた手の跡がくっきりと。
ある女の人がこの世に恨みを残したまま地獄に。幽霊になってなんとか恨みを晴らそうと思うのですが幽霊になるのも閻魔様のお許しがないとなれないのだそうでして、しかも幽霊は定員いっぱいでとてもなることができない。地獄の鬼にその女の亡者が閻魔様になんとか幽霊にしてくれるように頼んでくれとお願いしたところ、鬼は女の顔を覗き込んで、「うーん。幽霊は無理だから化け物にしてくれとお願いしろ。」
夏の怪談噺にはまだちょっと早かったようですが、実際に怪異に出会った人から聞いた話です。霊感強くなくて良かった。また話が飛びますが、西丸震哉、直接知る人に聞いたところあの人は相当の変わり者だったそうですが、彼の本にもそういった怖い話がいっぱい出てきます。特に釜石の幽霊の話は鳥肌が立ちます。
怪談噺とは違いますが一度だけ何かわからないものの力に助けられたことはあります。
ある日川に面した崖の上でなんだか長い棒のようなものを持っていた時、バランスを崩し前のめりになって体がほとんど川に水平近くに飛び出し、あ、落ちるんだ、と思った瞬間何かが自分を背後からぐーっと引っ張り上げて地面に戻してくれたのです。腰のあたりをつかまれた感触がはっきりとありました。周りには誰もいません。何十年たってもこの感覚は忘れられません。思えばその時、一生分の運を使い果たしたのでしょう。その後いいことは何もないまま現在に至ります。
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