なぞなぞ。どこの家庭にもあって、いつもは必要ないけど、いざという時にあれば助かるものと言えば、答えは、消火器。普通、間違っても、答えはお父さんと答える子供はいないと思うけど、自分の3人の子供が小さい時は、後者に近い記憶がある。小さい順に子供が学校から帰ってくる。たまに、休暇を取って家でテレビを見ながらゴロゴロしていると、幼稚園生である長女の第一声は”ただいま~!”、こちらが答えて”おかえり~!”、続いて”お母さんは?”と聞くので、”買い物だよ”と答えてあげる。娘の言葉は”ふ~ん、誰もいないんだ”。次に小学校低学年の次男が帰ってくる。冷蔵庫を開けながら、”お母さんはどこ?”と聞く。”買い物だよ”、”そうか、誰もいないんだ”、父親が目の前にいるのに、すでに2人の子供が、家の中には誰も居ないと言う。小学校高学年の長男が帰ってくると、さすがに最初の受け答えが違う”ただいま!、エッ!今日はお父さん休みなんだ、いつも疲れているから大変だね”と、やさしい声を掛けてくれる。期待を持てそうだったが、その後が良くない、またしても同じ質問だ。”お母さんは?”、今度は自分の存在感を示すために”今ね、買い物に行っててね、家にはね、お父さんしかいないよ”と区切り、区切り少し大きな声で説明した。長男の答えは”つまんないから、遊びに行ってくるね。”と元気よく飛び出していく。父親って、子供からは、声はするけど、透明人間みたいな存在なのかと、不安になり、自分の姿を鏡であらためて確認したことを思い出した。
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