昔,家の中にある時計と言えば振り子時計で表示板に長針と短針が付いているのが定番だった。定期的にゼンマイを巻かないと止まってしまう。毎時、ボ-ン、ボ-ンと時間の数だけ鳴るので、夜中でも目をつぶっていても今何時か分かったので、今考えると便利だった。神経質な人はこの音で目が覚める人もいたが、柱時計で静かな物がなかったのでしょうがなかった。小学生のときに時計の授業で父兄参観日があった。今何時ですかという問題なのだが、どうしても理解出来ないのが60進数法であった。短針が9時で長針が12時を指してれば、9時、これは分かりやすいし、短針が6時で長針が12時を指してれば6時だとこれも理解できる。問題は、短針が6時で長針が数字の3を指してれば、6時3分としか思えない。なぜ、3の数字を長針が指差してるのに15分なのか本当に理解できなかった。10進法しかしらない子供が60進法は自分には理解を超えるものがあった。この時のくやしさが、大学で2進数、8進数、16進数を習ったときには、普通の人より飲み込みが早かったし、暗算で16進数演算や8進数演算が得意だった。IC(集積回路)が世の中に出てきたときの最初の仕事は、時計の回路設計だったのが今では懐かしい。
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