むかしからイイチコ(三和酒類)のCMセンスは素晴らしい。三和酒類の一升瓶サイズの麦焼酎である”下町のナポレオン”というネ-ミングを知ったのは1973年、今から40年前である。もともと3社の地酒会社(赤松家、熊埜御堂家、和田家)が一緒になって三和酒類のネ-ミングに始まる。季刊iichikoの小冊子、最初に見つけたのは旧建設省の図書室である。表紙を含めた内容と格調の高さに驚いた。これが焼酎を醸造している会社の本なのか?一体どんな人が作成しているのかと思ったら編集は河北秀也という久留米出身の人だった。久留米出身と言えば蒲池法子さんが有名である。その後、時折買う文芸春秋の広告欄にはいつも掲載されていることも知った。高級時計や高級洋酒の広告に混じって引けを取らないの三和酒類の広告品質の高さには驚かされた。テレビCMを始めた時期を調べると1986年(昭和61年)となっていた。これも同じ河北氏が手がけてきた広告である。
2009年には、『また君に恋してる』のテレビCMの大ヒットとなったのは有名である。
三和酒類の現在の社長である熊埜御堂氏と最初にあったのは1986年の夏、まだ38歳という若い工場長だった。大分県宇佐市の丘の麓にある新工場が出来て間がないころ、焼酎はどんな風に製造されているのか興味があり、彼の出身高校である宇佐農業高校の恩師である人を経由して許可をもらって工場の製造ラインを見に行ったのを覚えている。焼酎も日本酒と同様に酵母菌が大事で、たまたま鹿児島の酵母菌がいいちこの母親という事も教えてもらった。帰りに、売り出したばかりの”いいちこライト”をお土産として2本頂いた。