ここ数年、年間を通じて一番多い失敗が、券売機で買った切符をなくす事である。言い訳にもならない理由を言うと、男性の服は女性と違って収納できるポケットの数が多い。ス-ツを着ると、ズボンの前後で4つ。上着でいえば内ポケットが2つに、表の胸の所に1つと、両側に2つ。ここまでで計9ケ所になる。冬ならコ-トを着るので、内ポケットと外ポケットで4つも増え、合計で13ケ所もの隠し場所があることになる。この9と13という2種類の数字自体がそもそも縁起が悪い。切符を買って、改札を通過した後に、無意識的に切符をしまうのだが、急いでいる時はどこに入れたかも気にしていない。目的地で降りて、改札が近づいて初めて、どこに入れたのかを探すハメになる。薄い切符1枚を探すために、13ケ所も捜索するのに結構時間がかかる。焦ればあせるほど、出てこない。まして、同僚と一緒の時は余計に出てこない。こういうときに限って井上陽水の「夢の中へ」の歌詞が頭の中で聞こえてくる。大嫌いな歌詞である”♪探し物は何ですか~♪。見つけにくいものですか~♪。鞄の中も♪、机の中も探したけれど見つからないのに♪。まだまだ探す気ですか~♪”。もう、人が一生懸命に切符を探しているのを、あざ笑うために作った曲ではないか思えるくらい腹の立つ歌詞である。諦めて改札の所で駅員に切符を無くしましたというと、急がずゆっくり探してくださいというセリフが返ってくる。さんざん探した後で言われるわけだから余計に腹立たしくなる。しかし、改札口の前で同じように切符を探している人を見つけると、なんとなく親近感が湧いてきて嬉しくなる。あの人は俺と同じで間違いなく悪人じゃないなと勝手に決めてしまう。でも、その人が一生懸命切符を探している姿を見ながら、「探し物はなんですか~♪」と無意識で口ずさんでいる自分が怖い。
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