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DAZN観戦 2022年J2リーグ第25節 FC町田ゼルビアvs水戸ホーリーホック

2022-07-09 16:21:41 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の町田の記事はこちら(19節・秋田戦、2-0)
※前回の水戸の記事はこちら(19節・千葉戦、1-2)
※前回の両クラブの対戦はこちら(15節、水戸 0-0 町田)

<前節からの変更>

町田=連戦にも拘らず、11人ならびにサブメンバーとも変更無しと、スタメン固定傾向の町田らしさ全開で挑む。

水戸=前節出場停止だった前田の復帰を含め、4人を変更。サイドバックを左右とも入れ替え、右=村田→黒石、左=タビナス・ジェファーソン→松田。ドイスボランチも両方入れ替え、新里・高岸から前田・平塚のコンビに。そして新里は右サイドハーフへと移り、杉浦が外れる。

スタメン

前節の仙台戦(2-3)で、前半36分に通算4枚目の警告を貰い、あろう事かベンチ入り停止処分を受けてしまった町田のランコ・ポポヴィッチ監督。
ピッチサイドで熱さを隠さない漢も、その副作用ともいえる審判団への異議が異様に目立っていたとあれば、ある意味必然の結末であり。
彼の代わりに米山篤志コーチが監督の仕事を果たす事となったこの日。

その町田、中3日での試合ながら、スタメンの変更は全く無し。
ポポヴィッチ氏の思考が色濃く表れているのは流石だと思いながらも、平均年齢が高めのメンバーという状態で、夏場の連戦をこなすのは酷だという危惧も拭えず。
それを振り払うために、前半で勝負を決めてしまいたい意図が強く表れたでしょうか。

キックオフから最初に攻撃機会を得たのは町田で、しかも深津のロングパスを水戸・鈴木がクリアミスし、ドゥドゥが拾うという生まれ方。
そして右サイドを前進する太田がグラウンダーでクロスを入れると、平戸が合わせてゴールネットを揺らし。
開始1分という電光石火の先制点(公式記録では2分)を挙げました。

直後の3分に水戸も相手のミスから好機、パスミスをカットした木下がエリア内左に進入しマイナスのクロスを入れるも、受けた新里はコントロールミスで撃てず。
共に決定的なミスを犯す入りとなりながらも、確実にそこを突いた町田と、モノに出来なかった水戸とでしっかりと明暗が分かれた立ち上がり。

その後は水戸が最終ラインから攻撃を組み立てる流れとなり、それに対する町田のプレッシングをいなし、同点にせんと好機を作り続け。
13分には鈴木の縦パスを安藤がポストプレイで浮かせ、受けた木下がエリア内右を突いてシュートしましたが、GKポープ・ウィリアムのセーブに阻まれ。
決定機を逃したどころか、この際に安藤が足を痛めて倒れ込む事態となってしまいます。

何とか続行の運びとなり、一旦ピッチ外に退いた安藤。
しかしその間に町田の攻撃となり、一度は裏へのパスをGK山口瑠伊が抑えるも、センターバック・鈴木のパスを奥山にカットされて再度町田の攻撃。
安井の斜めの縦パスを中央やや左寄りで受けた平戸、そのままエリア手前から巻くシュートを放ち、綺麗にゴールネットを揺らし。
今度は15分でのゴールで、早々に2点リードを得た町田。(尚、安藤がどのタイミングでピッチに戻ったのかは映像では確認できず)

こうなると1点目の後のような、意識を切り替えての反撃も巧くいかなくなる水戸。
敵陣でポゼッションを高めようとするも、町田にパスをカットされては縦に速く運ばれてしまい、更なる失点危機の方が目立ってしまう展開を強いられます。
30分には再び町田のパスミスを、今度はエリア内で木下が拾うという好機を得るも、町田の素早い切り替えの前に結局フィニッシュに持ち込めず。
逆に34分の町田の左スローインからの攻撃で、安井の裏への蹴り出しを、オフサイドポジションに居たドゥドゥに気を取られたためか反応が遅れて平戸に抜け出され。
そして戻しを受けた高江がミドルシュート(水戸・前田が頭部でブロック)と、自身のミスはシュートに繋げられるという流れは継続されます。
おまけに先程足を痛めた安藤が、ここで交代の運びとなってしまい。(梅田が交代出場)

町田の流れは継続され、既に2得点を挙げた平戸が尚もゴールを狙い。
39分には太田がドリブルでエリア内右を突いてグラウンダーでクロス、ニアでの奥山からスルーされたボールに合わせシュート。(ゴール右へ外れる)
41分にはGKポープロングフィード→ドゥドゥフリックという単純明快な流れで裏抜け、拾ってそのままエリア手前からシュート。(GK山口瑠キャッチ)

一方早くもFWの交代を強いられた水戸、40分にその梅田のヒールパスを左サイド奥で受けた椿がカットインからマイナスのクロス。
ニアサイドで木下が合わせる決定機となるも、シュートは枠を捉えられず。
ゴールに最も近付いた瞬間となるも、以降は好機を生み出せず、逆に梅田が珍妙なシーンを作り出し。
45分にこぼれ球を追い掛けて競り合いとなった梅田、お相手の翁長を倒してしまい反則。
1分程倒れ込む事態となった翁長でしたが、(無事起き上がった)直後のフリーキックで、GKポープが遅延行為で警告を受けてしまい。
後半にもこの両者の競り合いは引き継がれ、後半5分に今度はハイボールの競り合いで、梅田の腕を頭部に受けてしまい倒れる翁長。
なお放送席でも指摘されていた梅田の腕の振り回しは、この直前にも町田・高橋が被害に遭うなど、チャンスシーンとは無縁の所で目立つ有様となっていました。

結局2-0のまま折り返しとなり、ハーフタイムでともにベンチが動き。
町田はドゥドゥ・長谷川アーリアジャスール→鄭大世(チョンテセ)・平河へと2枚替え。(平戸が左サイドハーフ→トップ下へシフト)
水戸は平塚・黒石→金久保・後藤田とこちらも2枚替え。

狙い通りに前半のうちに2点リードを得た町田でしたが、2点とも水戸サイドのミスに拠る所が大きい、いわば棚ぼた的な要因が強く。
その後もカウンター気味に水戸サイドを脅かすシーンが多かっただけに、願わくばこの流れで3点目を入れておきたかった所であり、そして後にそのツケが現れる事となりました。

鄭というターゲット役が入った事で、一層カウンターへの傾倒が強かった感のある後半の町田。
7分にはこぼれ球をダイレクトで平戸が繋ぎ、平河がドリブルからミドルシュート。(GK山口瑠セーブ)
10分には縦パスを収めた鄭から、左サイドから平河・太田のスルーパスの連続を経て、鄭がエリア内右からシュート。(右サイドネット外)
そして12分、中盤でボール奪取した平河がそのまま抜け出して独走し、エリア内でGKと一対一に持ち込む決定機に。
しかし放たれたシュートはGK山口瑠のセーブに阻まれ、どうしても3点目が奪えない町田。
その間にも水戸が反撃を試みるも、フィニッシュに辿り着けない状況となっていただけに、自ら試合を苦しくした感が強まり。

さらに不運な事に、15分には攻撃の中心となっていた平戸が足を痛めてしまい交代の措置が取られ。(担架で運ばれる)
すかさずヴィニシウス・アラウージョが投入されましたが、これで4-4-2気味のフォーメーションへ移った事で、攻撃リズムも変わってしまったでしょうか。

後半開始からシュートを放てない時間を続けていた水戸でしたが、迎えた19分。
右サイドでのパスワークから中央へと戻されたのち、前田の縦パスから強引に繋ぎ、こぼれ球を梅田がバイシクルでエリア内へ送った所に金久保が走り込んでシュート。
しかしGKポープにセーブされ、左にこぼれたボールを尚も椿がクロスに繋げましたが、放たれた木下のヘディングシュートは枠外に。
それでも停滞感を払拭出来た、という所でベンチが動きます。
木下→高岸へと交代し、ボランチに入った高岸によって金久保が一列上がるに従い、4-2-3-1気味の布陣へとマイナーチェンジ。
町田が4-4-2にシフトしたのと入れ替わるように、水戸が4-2-3-1にシフトするという面白い流れとなりますが、これが大当たりとなったでしょうか。

そして24分、ここもサイドを変えながらのパスワークで敵陣で展開、椿がディフェンスに遭いこぼされたボールを金久保がスライディングで繋ぎ。
受けた前田のエリア内へのミドルパスに、走り込んだ梅田がピンポイントで合わせボレーシュート。
至近距離からのシュートにさしものGKポープも止められず、ゴール左へと突き刺さり。
先程と同様にエリア内への裏抜けを決めた水戸、反撃の狼煙を上げました。

何とか流れを引き戻したい町田、失点直後に高江→菅沼へと交代しますが、それは果たせず。
水戸の猛攻は続き、すっかり自陣で押し込まれる目も当てられない状態となり。
固定メンバーの弊害もそれを後押しする事になったでしょうか。

32分にCKからの水戸の二次攻撃、クロスがクリアされた所を後方から鈴木がミドルシュートを放ち。
これを町田・太田がブロックするも、腕に当たってしまいハンドの反則を取られ、エリアからすぐ手前の直接フリーキックに。
ペナルティアークの左側という至近距離でのキックでしたが、キッカー前田の直接シュートはふかしてしまって枠外に終わります。

何とかリードを守った町田ですが、既に疲労困憊の感は否めず。
そこを突くように、椿の突破力を前面に押し出し始める水戸。
つまりは左サイドからの進軍で、それが報われたのが38分でした。
前田とのパス交換を経て、ここではスルーパスを選択した椿、走り込んだタビナス(松田と交代で出場・28分)からクロス。
ファーサイドで梅田が前方へ落とした所に、走り込んだ新里が合わせてゴールネットを揺らし。
とうとう追い付いた水戸。

こうなると水戸が押せ押せの状態となるのは明白。
町田は何とか敵陣に持ち込み、左からの翁長のロングスローに活路を見出さんとするも、そのボールをダイレクトでカットされた挙句(クリアですらない)カウンターに持ち込まれる失態も演じてしまいます。
強引な攻撃も相手に好機を与える結果に終わったとあれば、何も出来る事が無いといった精神状態に追い込まれ。

そして迎えた42分、左サイドでこぼれ球を拾った前田から中央へと渡り、新里がドリブルからエリア内右へスルーパス。
走り込んだ後藤田のグラウンダーでのクロスを、同じく後方から走り込んで来た前田が合わせシュート。
逆転を告げるゴールに、水戸選手が歓喜の輪を作る中、悔しがるGKポープによるゴールポストが叩かれた音が大きく響く事となりました。

前半からは思いもよらぬビハインドの状況に追い込まれ、反撃を敢行する体力も手段も底を突きかけている状態の町田。
44分に太田→岡野へと交代し、DFの岡野を前線に置くという判りやすいパワープレイの体制に全てを賭ける事となり。
そのままアディショナルタイムへと突入し、それにさらに深津を加えてなりふり構わない格好で攻め上がります。

左サイド手前からの長距離のクロスに、ファーサイドで深津が合わせにいった所、GK山口瑠がパンチングで辛うじて弾いた事でCKを得た町田。(尚、水戸ベンチは山口瑠が触れなかったとして猛抗議)
そしてGKポープもエリア内に加わるという、最後の攻撃を敢行し。
尚も左から翁長がロングスローを入れるシーンに続き、投げ入れられたボールを岡野がフリックし、その跳ね返りをさらにボレーシュートにいった岡野でしたがミート出来ず。
そして右へ流れた所で、ヴィニシウスが拾ったものの底で試合終了の笛が吹かれ。
真夏の熱気に相応しく、水戸が逆転勝利を果たす熱い試合となりました。


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