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DAZN観戦 2022年J2リーグ第15節 水戸ホーリーホックvsFC町田ゼルビア

2022-05-11 16:01:20 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の水戸の記事はこちら(11節・山口戦、3-2)
※前回の町田の記事はこちら(10節・山形戦、1-1)

<前節からの変更>

水戸=4人を入れ替え。右サイドバックが黒石→後藤田(今季初スタメン)、ボランチの片割れが平塚→前田、左サイドハーフが高井椿。FWは木下・安藤が揃って外れ、高井が回ると共に梅田が5試合ぶりに入る。尚この5連戦の2戦目から、GK本間がベンチ入りを続けている。

町田=こちらも4人入れ替え、GKの福井→ポープ・ウィリアムをはじめ、深津→岡野・高江→宇野と今季初スタメンが3人。後1人は中島→鄭大世(チョンテセ)で、いずれも同ポジションでの変更、と思いきや……

スタメン

長いようで短かった(?)5連戦も今節が最後。

連戦のキーマンになると前回勝手に予想していた水戸ですが、2勝2敗と際立った成績は残せておらず。
5戦全てスタメンはGK山口瑠伊のみと、今季も入れ替えを図りながらのチーム運営は健在でしたが、それに準ずる4戦スタメンを張った選手は5人。(鈴木・楠本・大崎・土肥・高井)
思った程入れ替えは激しくないと思いましたが、上記の5人のうち土肥以外の4人が3戦目(甲府戦・2-1)に揃ってスタメンを外れるという起用法で、その日は音泉が初スタメン。
そしてこの日は前出の通り3人が初スタメンと幅を利かせるなど、特徴的な起用法を見せて迎えた連戦最後の試合。

そんな入れ替えながらの運営のなか五分の成績とは上出来、と思えるのは、対戦相手の町田が6戦未勝利(2分4敗)という惨状だからでしょうか。
水戸とは対照的にメンバー固定が基本路線という運営(5戦全てスタメンは5人)故、その負の側面ばかりが強調される事となってしまったこの連戦。
折れるようにこの日は4人を入れ替えたばかりでなく、目先の変化(後述)も加えてチームに刺激を与える策を採ったランコ・ポポヴィッチ監督。

試合が始まると、町田は予想されていた4-4-2のフォーメーションとは異なった形を採り。
右に岡野・中央に高橋・左に奥山という3バックの形を採り、頂点に鄭が立つという3-4-2-1でスタートします。(ウイングバックは右=翁長・左=太田)
今季初スタメンの岡野は前年3バックでの経験しかない選手なので、妥当性ある変化といえるでしょうか。
この3人が距離を取ってのビルドアップ、というのは変わらずも、間にGKポープが入る事で高橋が左に開き。
これにより奥山が前目になるという、攻撃面では4バック時とそんなに変わらない形なのが良かったでしょうか。

入りは水戸の流れとなり、前半3分に左コーナーキックから、キッカー前田低いクロス→ニアで土肥フリック→中央で高井がシュート。(町田・鄭がブロック)
8分にはスローインを後方で受けた前田がエリア内へ直接ミドルパス、走り込んで収めた梅田がシュート(枠外)と攻め立て。

フォーメーションの変節に町田自身が慣れていない、といった立ち上がりでしたが、10分過ぎ辺りから攻撃権を支配。
水戸とのミラーゲームを避けた事もあり、スムーズに良い時の攻撃を貫けるようになっていました。
3バック故に、WB+後方から上がるCB+ワイドに開くシャドーの3人が中心となる、サイド攻撃で優位に立ち。
最後方でビルドアップを支えるGKポープや、最前線中央で張る鄭の存在もあり、迷い無く前進出来ているという印象でした。

18分に平戸が、20分に鄭が立て続けにエリア内でシュートを放つ(いずれも枠外)など、フィニッシュの面でも優位に立つ町田。
その後も押し込み続け、守備面でも水戸に組み立てを許さないなど冴え渡り、文字通りにゲームを支配する事に成功します。
それでも中々得点にまで辿り着けないのは、高江不在による2.5列目からの圧力の不足と、それによる中央の人員不足でしょうか。

ならばとセットプレーから得点を狙い、31分には左サイドからのFKで、キッカー平戸は中央への斜めの縦パスを選択。
高橋のポストプレイを挟み山口一真がシュートを放ちましたがGK山口瑠がセーブと、「山口のシュートを山口が防ぐ」というシーンとなり。

その後34分に、1トップの鄭が水戸・楠本のチャージを頭部に受けてしまいヒヤリとしますが、何とか無事に復帰した鄭。
37分には右サイドでのパスワークからサイドチェンジを敢行、受けた太田が左からクロスを上げ、こぼれた所を後ろへ繋ぎエリア手前から宇野がシュート。(ブロックに当たりGK山口瑠セーブ)
欠けていた後方からの攻撃の圧が加わったシーンとなり。
40分には水戸のミスから好機を作り、左サイドで拾った太田から鄭→平戸と中央へ繋ぎ、平戸のミドルシュートが炸裂しますがゴールバーを掠めて惜しくも外れ。

町田の圧力を受け続けるだけといった前半の水戸。
苦境を跳ね返すのはやはり個の力のようで、41分には左サイドで高井のスルーパスを受けた椿がエリア内左へ進入。
ここはクロスがブロックされて終わるも、椿を中心とした推進力に僅かな期待が掛かる事となりました。
結局前半は0-0で終わり、劣勢の水戸にとっては良かったでしょうか。

共に交代無く迎えた後半も、前半の流れを引き継いだ町田の攻勢が続き。
それでも守りを固める水戸の前に、前半の様な崩しは出来ず。
パスで繋ぐ最中に、エリア内へと位置取る右WBの翁長を使う攻撃が目立ちましたが、オフサイドを取られる等不発に終わり。
前半とは打って変わりフィニッシュに辿り着けません。
その隙を突かんと、後半10分に水戸は再び椿の推進力を押し出し。
長距離をドリブルして左サイド奥を突く椿、エリア内へグラウンダーのボールを送りましたが、中の高井には合わずとこちらも成果に繋げられません。

前半と変わらぬ流れながらシュート数は激減と、良く言えば膠着、悪く言えばダレてきたという試合展開。
傍らから見ても変化が求められる、という所で11分に水戸ベンチが動きます。
曽根田と高井に代えて、高岸とタビナス・ジェファーソンを投入。
FW→DFへの交代とあり、フォーメーションも弄る事が予想され、その通りに3-4-2-1へと変化を見せた水戸。(3バックは右=楠本・中央=鈴木・左=タビナス)
ミラーゲームに持ち込む事で、町田の圧力に対抗する姿勢を取り。
13分に後半初のシュートを生みましたが、これは後方から楠本が多少強引に放ったもので枠外に終わり。

一方の町田も14分、鄭・宇野→ドゥドゥ・高江へと2枚替え。
その直後に町田もフィニッシュに辿り着き、こちらは決定機となります。
クリアボールをドゥドゥがフリックで繋ぎ、山口一のリターンを受けたドゥドゥが縦パス、受けた平戸がエリア手前からシュート。
しかし左ゴールポストを直撃してしまい、尚もエリア内左で太田が折り返すも、中央のドゥドゥの前でGK山口瑠に阻まれ決められません。

これで試合は再び膠着し、疲労感も強まっていきシュートシーンを生み出せない両チーム。
21分に水戸が椿のドリブルでカウンターを仕掛けんとしますが、町田・高江が反則で止めて果たせず。(高江に警告)
状況打開が期待された椿の個の力も、激しい警戒を受ける事となりました。
それに伴い再び双方ベンチが動き、24分に町田は山口一→長谷川アーリアジャスールへ交代。
水戸は25分に梅田・後藤田→安藤・黒石へと2枚替えを敢行します。

再び町田へとペースが移り、エリア内脇を突いて何とかフィニッシュに持ち込まんとするも、やはり果たせずに時間が進み。
何処で3度目の交代、つまりジョーカーを投入するかが焦点となります。
しかし30分に水戸が前田→木下に交代(これにより1アンカーの3-3-2-2にシフト)したのに対し、町田は岡野が足を痛めてしまった事で、アクシデントでの交代を余儀なくされ。
そのため岡野→深津へと代えざるを得なく、ベンチ入りしていたヴィニシウス・アラウージョを使えなくなってしまった町田。

早めに双方交代を終えるという試合展開でしたが、その後も流れは変わらず。
水戸は木下を投入した後も、フィニッシュまでの道筋が出来ずに攻撃機会は殆ど無く推移。
38分にスルーパスに走り込んだ黒石からのクロスを、ニアサイドで安藤がヘディングで合わせた(枠外)のが唯一のシュートだったでしょうか。
一方攻撃権を支配する町田も、守りを固める水戸の前に、アタッキングサードでの崩しはままならなくなります。
そうなると頼みはミドルシュートと言わんばかりに、41分に左サイドでの繋ぎから、奥山が前進して左ハーフレーンからシュートしますがブロックに阻まれ。

水戸もしっかり守ったのちのカウンターに活路を見出し、そこで椿の推進力に頼るも、町田の素早いトランジションで果たせず。
そういった流れを試合終了まで続ける事となります。
アディショナルタイムに突入後もそれは変わらず、放たれたのは町田・高江のミドルシュート(枠外)のみに終わり。
結局、前半の流れで町田がモノに出来なかったのが全てといった所でしょうか。
妥当感の強いスコアレスという結果に終わりました。

連戦はとにかく凌ぎが第一に要求されるなかで、そんなベンチワークを見せる事は殆ど無かった(この日は例外)町田、成績的にも不振に陥るなど得たものは少なく。
今後は5連戦は無いものの3連戦は控えており、それまでに手駒を増やす事で、選手層の薄さを改善できるかどうか。


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