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DAZN観戦 2022年J2リーグ第19節 FC町田ゼルビアvsブラウブリッツ秋田

2022-05-31 18:15:11 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の町田の記事はこちら(15節・水戸戦、0-0)
※前回の秋田の記事はこちら(15節・横浜FC戦、1-0)

<前節からの変更>

町田=2人を変更し、1つはFWをヴィニシウス・アラウージョから鄭大世(チョンテセ)へ。もう1つはシャドーの山口に代え、DFの岡野を入れて左センターバックに。その結果奥山が左CB→左ウイングバック・太田が左WB→左シャドーへとシフトする。ベンチには、2試合欠場していた平戸が復帰。

秋田=GKを含めて3人入れ替え……だったが、試合前のアクシデントにより1人増えて4人。GKの新井→田中をはじめ、サイドハーフは右=三上→小暮・左=高瀬→三上と入れ替え+ポジションチェンジ。FWの一角が齋藤→吉田伊吹。これに加えウォーミングアップ中に故障したボランチの江口に代わり、左サイドバックの予定だった輪笠がボランチに回り、ベンチメンバーだった下坂が左SBでスタメン。半田が急遽ベンチに加わったとの事。

スタメン

16節で首位・新潟を破る(2-1)という、前年の再現を果たした町田。
その前の試合から3-4-2-1へとフォーメーションを変更し、その効果で無敗を続け波に乗った……と思われた所で、前節は敗戦。(栃木戦・0-1)
序盤に先制されて最後まで挽回できずという、強烈なブレーキがかかりそうな内容だっただけに、この日相手に迎えた平常運転の秋田に対してはどうなるか。

その秋田、平常運転とはいっても、中心の稲葉をはじめ故障者が膨らんできたのが最近の悩みでしょうか。
5戦無敗と聞こえはいいものの、16節に中村・17節に飯尾・そして前節は普光院と、試合中での負傷交代も目立ち。
そしてこの日は試合前の練習で江口が負傷と、アクシデントに苛まれながらの戦いを余儀なくされており。
何とかバランスを保って急場を凌ぎたい一戦となりました。

試合が始まり、中々プレッシングを掛けられない秋田を尻目に、長いパス中心に組み立てていく町田。
3バックへシフトして5試合目となりますが、その回し方は大きくは変わらず。
むしろボランチが降りる必要が無くなったため、その分2列目以降の人数が増え、秋田ディフェンスにとっては厄介といった所でしょうか。

これに加え1トップの鄭の動きが絶妙で、彼に付いていくCB(主に池田)が対応に難儀する場面が目立ち。
降りてパスを受けようとする鄭に対し、付いていけばスペースが空き、付かなければ中盤で裁かれて好機を作られるという悪循環を強いられます。
前半16分にはゴールキックをGKポープ・ウィリアムは直接鄭を狙って蹴ると、鄭は頭で受けると見せかけて手前へ移動し脚でポストプレイ。
これに池田は競る事が出来ずみすみす裁かれ、空いたスペースに太田がダイレクトで蹴り込み、受けたドゥドゥがエリア内右を突いてシュート(GK田中セーブ)と決定機を作られてしまいました。

そうした流れで町田が攻撃権を独占するという前半の絵図。
秋田は得意戦法であるロングボールからの前への推進力を押し出したい所でしたが、町田の寄せの速さに対して苦し紛れに蹴らざるを得なく、前線で収まらずに奪われるというシーンを繰り返し。

逆に町田は20分、ミドルパスの繰り返しでエリア内で鄭が合わせにいき、クリアされた所を佐野が拾って前進。
相手のクリアをブロックして尚も切り込む佐野、エリア内右奥からマイナスのクロスを入れると、太田が合わせるも秋田・千田のブロックで何とか防ぎます。
鄭に苦戦し、弾いてもセカンドボールを支配されて好機を作られるという、見るからに苦しい展開の秋田。

26分にようやくゴールキックを左サイドで武が収めてから細かくパスを繋ぐ秋田、輪笠の手前からのクロスがこぼれた所を、小暮が走り込んで再度クロス。
この低いボールを才藤が合わせたものの枠を捉えられず。
初シュートを放って一息ついたと思われましたが、この一息つく意識が逆に仇となったのか。
直後の27分の町田の攻撃、深津のサイドチェンジのパスを左サイドで奥山がエリア内へと落とすも、拾ったのは秋田・才藤。
しかしすかさず鄭がプレスバックして奪うと、蹴り出そうとした才藤の脚を受けて倒れてしまい、笛が鳴って反則に。
エリア内なので当然町田にPKが与えられる運びとなり、相手の攻撃が途切れたと思い込んだ才藤の痛い反則となってしまいました。
このPKは鄭が自ら蹴り、フェイントをかけたのち左隅へシュートを放ちしっかりと決め。
試合の主導権通りに先制した町田。

その後、34分の秋田の攻撃で町田がクリアの際に味方同士(ドゥドゥと深津)激突して倒れ込むという痛々しいシーンが。
幸い両名とも無事でしたが、これで失速したか、以降秋田が押し込む展開へと移り。
地道にスローインを絡めて前進するというお馴染みの光景を描きつつ、才藤のロングスローをGKポープが直接かき出すという際どいシーン(37分)も見られます。

終盤には連続してコーナーキックを得る等、セットプレーから何とか同点を狙わんとする秋田。
しかし果たせぬままアディショナルタイムに突入すると、再び守備での問題が露呈してしまいます。
町田の自陣右からのスローイン、翁長の長いボールに対して鄭が合わせにいく所、手前でクリアしようとした輪笠(ここは池田は鄭にしっかり付いていた)が頭でフリックする格好となってしまった秋田。
裏に転がったボールを太田がダイレクトでエリア内右へ送ると、走り込んだドゥドゥがシュート。
ボールは豪快にGK田中のニアサイドをぶち抜き、大きすぎる追加点となった町田。
秋田は鄭への対応に則し、自ら相手にチャンスを与えてしまったという拙さが響きました。

結局2-0で折り返し、ともにハーフタイムでの交代は無く後半を迎え。
秋田が早めに得点を返すべく攻勢を掛け、後半2分に右サイドからのフリーキックを得、キッカー武のクロスをファーサイドで小暮が足で合わせシュート。(枠外)
ファーストシュートを放ち、さらに続く3分にはスルーパスに走り込んだ武がエリア内左からマイナスのクロスを入れる絶好機。(小暮が合わせにいくもクリアされる)
勢いに乗るかと思われましたが、直後の4分には再度問題点が露呈し、GKポープロングフィード→鄭スルーで池田が釣られ危機を招いてしまい。
ドゥドゥのGKをかわした末のエリア内右からのクロスを太田がヘディングシュート、ゴール前で千田がブロックと、辛うじて追加点は防いだ秋田でしたが以降失速する事となります。

ペースは完全に逆転し、前半のように攻め上がる町田。
目立ったのはやはり鄭で、8分にはFKからの二次攻撃、高江のミドルパスをエリア内中央で収めてそのまま反転シュート。(枠外)
12分にはドゥドゥミドルパス→太田胸で落とすという流れでボールを受けた鄭、そのままエリア内へと前進し、ディフェンスを受けつつも強引に切り込みシュート。(ブロック)

何とかペースを掴みたい秋田が先に動き、14分に武・三上→井上・高瀬へと2枚替え。
しかし無情にも流れを変える事はままならず、17分・18分と立て続けに町田・太田にエリア内からシュートを浴びる(両者ともブロック)等押し込まれ続け。
攻撃しようにも、せいぜい中盤で反則を受けてのFKで放り込むぐらい、といったこの時間帯の秋田。

町田の原動力となっていた鄭ですが、やはり大ベテラン故にフル稼働は出来ず。
22分に交代の措置が採られ、ヴィニシウス・アラウージョが投入されます。(同時にドゥドゥ→平戸へと交代)
秋田も24分に再度動き、小暮・吉田伊→藤田・齋藤へと2枚替え。

以降前掛かりの姿勢を強める秋田。
25分には最終ラインへプレッシングを掛け、蹴らせたロングボールを池田が跳ね返してからの攻撃、高瀬の井上への縦パスがこぼれた所を齋藤が走り込んでシュート。(GKポープキャッチ)
続く26分には町田がパスミスを犯し、これをエリア内左で拾うという絶好機となりましたが、高瀬の横パスを齋藤がシュートにいくも空振り。
スルーともとれましたが、結局奥の井上に渡る前にクリアされてモノに出来ません。

立て続けにゴールに迫ったものの、町田の攻撃が止んだ訳では無く。
29分には押し込んだのち戻して右サイドで前進、高江→佐野のホットラインからエリア内右へと送られ、太田がマイナスのクロスを入れる流れに。
ニアサイドでヴィニシウスが合わせシュート、3点目かと思われたものの、左ゴールポストに当たってGK田中が抑え。
何とか防いだ秋田でしたが、以降も町田のクオリティ高い攻撃を受けながらの反撃を強いられます。

全体的に、秋田のロングパス攻勢を適切な対応で凌ぎ続ける町田ディフェンスの勝利といった感じであり。
フィジカルを前面に押し出す秋田のストロングポイントも、町田にしてみれば自身もその趣を持ちつつのサッカーなので、的確に受け流してシュート数を減らしていくのは慣れたものだったでしょうか。

39分に高江・太田→山口・長谷川アーリアジャスールへと2枚替え(平戸がシャドー→ボランチへと回る)を敢行した町田。
以降リードをふんだんに生かす立ち回りへとシフトし、サイド奥でのボールキープを交える等、時間を使いながらの攻撃を展開します。
途中コーナーキックを得た際、キッカー翁長が遅延行為で警告を受けた(41分)のはご愛敬というもので、思惑通りに2点リードを保ったまま最終盤であるATへ。

その後も、ボール支配する町田に対し、何とか秋田はそれを断ち切って反撃を試みるという流れ。
しかし決定的に攻撃の手段が足りず、散発的に上がるクロスも繋がらずと、最後まで得点する事はありませんでした。
最後に再び町田が右サイド奥でキープ、翁長がカットインの姿勢を見せた所で秋田・下坂の反則を受け。
これで目安の時間(4分)を過ぎた事で、FKを蹴る事無く試合終了の笛が鳴らされました。

支配率(64対36)はおろか、シュート数も18対4と相手を圧倒しての文句無い勝利だった町田。
球際の強度はどちらも持ち合わせるチームの対戦だっただけに、その他の武器があるか無いかで大差が付いてしまったという内容となりました。


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