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DAZN観戦 2022年J2リーグ第25節 栃木SCvs東京ヴェルディ

2022-07-07 16:01:33 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の栃木の記事はこちら(20節・長崎戦、2-3)
※前回のヴェルディの記事はこちら(21節・岩手戦、2-2)
※前回の両クラブの対戦はこちら(2節、ヴェルディ 3-0 栃木)

<前節からの変更>

栃木=中3日での試合だが、変更は根本→植田の1人のみ。それを受けてここ2試合続けていた矢野・根本の2トップによる3-3-2-2(3-1-4-2)を、この日は矢野1トップの3-4-2-1へ戻す。また前節出場停止のカルロス・グティエレスは、この日もベンチ止まりで復帰ならず。

ヴェルディ=唯一の中2日(琉球も)という要素もあり、栃木とは対照的に8人と大幅入れ替え。サイドバックが右=馬場→宮本・左=深澤→奈良輪。アンカーが山本→加藤弘堅、インサイドハーフは右=梶川→井出・左=森田→西谷亮。3トップは右ウイング=バスケス・バイロン→アルハン、センターフォワードが佐藤凌我→河村・左WGが新井→小池。井出・加藤弘・小池・奈良輪が1試合おきにスタメンと、ベテラン故のターンオーバーという要素を強く感じさせる

スタメン

前半の日程をすべて消化したというタイミングで、監督交代を敢行したヴェルディ。
新監督の城福浩氏は、就任と同時にJ2最年長の座を金沢・柳下正明氏と争う(といっても、年の差は不変ですが)状況となるという具合に大ベテランの指導者であり。
いくらオフに就任が噂されていたとはいえ、彼のような経験豊富(かつ戦術家としての能力は今一つ)な指導者を就けるのは、ハッキリと結果重視に踏み込むためのものなのかどうか。

若手中心の編成であるヴェルディが、シーズン途中でこのような監督交代に踏み切ったのはミスマッチ感があり。
それでも、今季から復活したプレーオフにより、昇格を諦めない姿勢を見せる必要があるのも否定は出来ず。
城福氏はJ2では成功体験しかない監督(とはいっても1年のみですが)なので、とりあえずは冷静にその歩みを見ていきたいと思います。

ボールポゼッションが売りというのがヴェルディの共通認識ですが、前監督・堀孝史氏の影響もあり、それが徐々に薄れてきている今季。
城福氏就任により、さらにその流れが加速する恐という危惧は当然でしょうが、この日もその印象は否めない内容となりました。
ウイングに新井のみならずバイロンのプレー時間が増え、おまけにこの日は新助っ人のインドネシア人・アルハンが初出場。
ヴェルディのサッカーとは毛色の違う選手の重用が目立ち。
そしてこの日佐藤凌がベンチスタートという事で、彼をターゲットとしたロングボールの供給も出来ず。
彼含めてGKと2CB以外8人ものメンバーが入れ替わったという要素もあり、ボールを前に運べずに、栃木に攻撃権を握られる展開を強いられます。

それでも前回対戦時には、敵陣深めでのボール奪取に拠るショートカウンターを連発していた栃木。
この日はヴェルディサイドが、ボールポゼッションをある程度放棄するかのように振る舞った(繋がらない裏へのロングパスが目立つ)事で、持ち前の鬼プレスを発揮する事は出来ません。
従って栃木サイドがボールポゼッションを高め、主体的な攻撃へと傾倒するという逆転現象が起こり。
(とはいってもヴェルディサイドの方が支配率が高いのは、裏へのロングパスを送る前に、仕込むように自陣でのパス回しが目立っていたからだろう)

ショートパスを繋ぎながら、左CBの大森が積極的に前に出て絡み、厚みを持った攻撃を展開していき。
最終ラインは、時折ボランチ1人が降りる通称・ミシャ式の形も混ぜていくなど、機能不全気味のヴェルディのお株を奪うように主導権を握ります。
前半21分にはこぼれ球をダイレクトで大森がスライディングで繋いでから左サイドへ展開、谷内田のスルーパスに走り込んだ森がマイナスのクロス。
植田が合わせにいくもディフェンスに阻まれ、こぼれ球を植田が繋いで谷内田がシュートするもゴール右へと外れ。
23分には福森の左→右の対角線のロングパスから、走り込んだ黒﨑の横パスを受けた植田が再度シュートに行き。
またもディフェンスに阻まれ、今度は植田自らこぼれ球をシュートしましたがブロックに阻まれます。

一方のヴェルディ。
今季初の出番となったアルハンですが、開始直後にマッチアップする栃木・福森とやり合う(どちらかと言えば福森が一方的にけしかけていたようでしたが)というシーンから始まり。
その影響を引きずったか、29分には福森のドリブルを後ろから引っ張ったアルハン、反則・警告を受ける事となります。
このシーンで福森が主審に激しく警告をアピールするなど、はやJリーグの洗礼を浴びたような感じのアルハン。

劣勢故に、そんな珍妙な光景が目立つといったヴェルディ。
39分にようやくポゼッションによる好機が生まれ、右サイドで井出と共に攻撃に絡んだアルハンからクロス。
これを中央で小池がボレーシュートに繋げましたが、GK川田がキャッチ。
このシーンで、自身のサイドとは逆の左足でのクロスを上げたアルハン。
本職は左SBとの事であり、いきなり逆の右サイドでの出場となったのには、城福氏ならではの意図の表れなのかどうか。

結局スコアレスで前半を終え、同時にアルハンのデビュー戦も終わり。
ハーフタイムで新井と交代(同時に西谷亮→森田へと交代、小池が左WG→右WGへとシフト)し、本来のメンバー投入で巻き返しを図ります。

劣勢を新井の突破力で打破しようとしたものの、後半立ち上がりの試合内容もそれほど変わらず。
ヴェルディは前半よりもポゼッションへの意識を高めたものの、栃木ディフェンスの前に効果的な攻撃は繰り出せません。

後半8分の栃木は自陣でのボール奪取から左サイドで前進、その際に植田がヴェルディ・加藤弘に倒されたものの繋ぎ続け、黒﨑の低いクロスに森がニアサイドで跳び込むも僅かに合わず。
流されたために、プレーが切れたのち加藤弘に警告が突き出され。
15分には逆にヴェルディが、ンドカ・ボニフェイスミドルパス→佐藤凌フリックに走り込んだ森田が栃木・大谷に倒されるも、攻撃継続して新井が左サイド奥でキープする状況へ。(切り返しの連続もクロスは上げられず)
するとこちらも大谷が警告を受けるという具合に、アドバンテージ→警告の応酬といったシーンが描かれます。

連戦にも拘らずほぼ同一メンバーでこの試合に挑んだ栃木、その影響か早めの交代を強いられ。
11分に矢野・森→根本・大島へ2枚替えをしたものの、その後はヴェルディの盛り返しもあり、好循環を潰すような交代となってしまいました。
逆にヴェルディは14分に佐藤凌→井出へと交代、同時に4-4-2(加藤弘・森田のドイスボランチ)気味へとマイナーチェンジ。
最前線に佐藤凌が加わった事で、攻撃リズムも蘇りを見せます。
19分ンドカのロングパスを左サイドで新井が収め、カットインでエリア内を突き。
ディフェンスに遭い中央へこぼれた所に、森田がミドルシュートを放ちましたがエリア内で栃木・大谷が頭でブロック、僅かにゴール上へと逸れ。
直後のコーナーキックでも、二次攻撃で新井のクロスを佐藤凌が折り返す好機を作りましたが、ゴールを奪う事が出来ず。

反撃したい栃木は、そのCKの直前というタイミング(20分)でさらにベンチが動き。
前線2人を代えたのに続き、今度はボランチを揃って代えるという手を打ちます。(神戸・植田→佐藤祥・西谷優希、谷内田が一列上がってシャドーに)
以降ヴェルディがやや停滞し、谷口がコンタクトレンズの異常で一旦ピッチ外に出るというアクシデント(25分、1分程で復帰)も加わった事で、再び流れを得ようと攻め上がる栃木。
ヴェルディも奈良輪→深澤へと交代した直後の29分、右サイドで黒﨑のスルーパスに走り込んだ大島がエリア内右へと切り込み、こぼれ球を佐藤祥がシュートしにいくも防がれてCKに。
その右CKから、キッカー大森がニアにクロスを入れ、跳び込んだ大谷には合わずもその一列奥で大島が合わせ。
しかし放たれたヘディングシュートはゴール右へと外れてしまいました。

肝を冷やしたヴェルディ、直後の31分に再度ポゼッションを高めての攻撃。
サイドを移しつつ前進し、一旦は奪われるも敵陣で森田が奪い返し、縦パス→河村ポストプレイを経て受けた佐藤凌がエリア手前中央寄りからシュート。
栃木・大谷のブロックを掻い潜ったグラウンダーのボールがゴール右へと突き刺さり、ついに均衡を破ります。

優勢の時間が長かったものの、結局前回対戦と同じく追いかける立場となった栃木。(35分に谷内田→トカチへ交代)
33分に縦パスを受けた福森が左サイドをドリブルし、カットインを経てエリア内左からグラウンダーでクロス。
中央で大島が跳び込んだものの僅かに合わず。
41分にも中央からエリア内右へのスルーパスに走り込んだ黒﨑がマイナスのクロスを入れるも、エリア内の西谷優・大島には合わずと、この日の栃木はグラウンダーでのクロスが悉く不発に終わったのが最終的に痛かったでしょうか。

38分には敵陣での黒﨑のボール奪取からようやくショートカウンター気味に攻撃、エリア内でパスを受けた根本が切り込んでシュートしましたが、GKマテウスのセーブに阻まれ。
43分には右サイドから攻撃、黒﨑がアーリーで低いクロスを入れ、ニアサイドで根本が合わせたものの枠を捉えられず。
他の手段も使いつつゴールに迫りましたが、得点を生み出す事は出来ませんでした。

一方のヴェルディ(35分に小池→山越へと交代・宮本がボランチへ、河村が右SHへ、森田がFWへシフト?)、前回観た際とは一変し、新井が自陣深めで守備参加するシーンも目立つなど監督交代の効果が見え始め。
40分になる前から早くも逃げ切り体制へと移行し、左サイド奥に持ち込んでもクロス・シュートにはいかない立ち回りを見せる等、勝負へのこだわりを徹底します。

そして3分あったアディショナルタイムでも、ろくに好機を生み出せない栃木。
何とかボールポゼッションを高めて隙を伺うも、活路を見出す事は出来ず。
道中ヴェルディ・深澤が頭部にチャージを受けて倒れた影響でやや長く時間が取られたのち、試合終了の笛が鳴り響き。

やはり結果に拘る姿勢が強くなったという印象の、城福氏率いるヴェルディ。
その通りに就任後は4戦3勝(1敗)と勝ち点を稼ぎ、間に挟まった天皇杯3回戦でも、J1・川崎を破る快挙を成し遂げる上げ潮ぶり。
しかしその燃料が尽きた時にどう立ち回るのか、広島の2018年シーズンの失速ぶりが思い出される所ですが、果たして跳ね返す事が出来るか。


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