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DAZN観戦 2019年J2リーグ第29節 アルビレックス新潟vsツエーゲン金沢

2019-08-29 16:11:56 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の新潟の記事はこちら(25節・町田戦)
※前回の金沢の記事はこちら(27節・町田戦)

新潟でのホーム・デンカビッグスワンスタジアムで行われたこの試合、距離が近い事もあってアウェイ・金沢のサポーターもかなりの数が押し寄せていた模様。
金沢のホームでの前回の戦い(19節)では、試合前に面白イベントが行われていたようで。

新潟側にとっては特別な思いを抱きながらの応援となった(と思われる)このカード。
現金沢監督である柳下正明氏が、過去に3年半監督を務めた(2012途中~2015年)クラブが新潟であり、J2降格後の前年からこうして敵として相ま見える事となりました。
今季は天皇杯も含めて3試合目であり、過去2試合はいずれも金沢の勝利に終わっているヤンツー(柳下氏の愛称)ダービー。
ホームで意地を見せたい新潟(前年は2勝)、その試合内容も壮絶なものになっていきました。

試合開始早々(前半3分)、金沢が先制に成功します。
元新潟である金沢右サイドバック・長谷川のクロスから得たコーナーキック、キッカー藤村のニアへのクロスを山根がフリックして逆サイドへ。
FW垣田が囮になりボールはフリーの廣井に向かい、左足でダイレクトでゴールに突き刺した廣井。
早くもリードを奪った金沢、以降は新潟の攻めを出足の速さで潰しつつ、縦に速い攻撃で追加点を狙うというスタイルを展開します。

新潟は川口がレンタルで柏に移籍、川崎から舞行龍ジェームズを獲得(出戻り)したものの、これによりSBが手薄・センターバックが過剰という陣容に。
舞行龍が登録された前節・岡山戦(0-3で敗戦)はディフェンスラインの組み方に難儀し、岡本が右SBをやったりしていましたが、結局は舞行龍右SB(堀米左SB)という答えに落ち着きました。
尚前節左SBだった新井は、この日はベンチにも入らず。
中盤では高木が出場停止になっていた事もあり、前節のドタバタぶりが継続されたのか、序盤は金沢のサッカーに翻弄され押され気味に。

落ち着きを取り戻したのは前半16分、4-2-3-1のトップ下であるシルビーニョがチャンスを作った場面から。
中央でレオナルドとのワンツーを繰り返してエリア内に抜け出すも、GK白井がキャッチ。得点にはなりませんでしたが、以降は新潟が自慢の攻撃力を発揮します。
18分にはカウンター、戸嶋縦パス→レオナルドポストプレイ→渡邊新太ダイレクトでスルーパスという流れるような攻めで右サイドでシルビーニョが抜け出してクロス。
グラウンダーのボールにファーサイドでレオナルドがスライディングシュート、GK白井にセーブされた後も尚シュートしますが、ゴール上に外れます。
23分には金沢陣内でフランシスがボール奪取、その後戸嶋→渡邊新→シルビーニョと繋がり、シルビーニョはワンタッチでエリア内へパス。
これを受けたフランシスがシュートを放ちますが、これもGK白井に阻まれます。

サイドハーフである2人、右のフランシスがライン際に張る一方で、もう一人の渡邊新は中央近くでプレーする場面が目立った新潟。
その空いたスペースに堀米がオーバーラップするのが左サイドでの組み立ての基本なのでしょうが、フランシス・シルビーニョの個人技もあり、中央から右サイドでの攻撃が強く出ており堀米は自重気味な前半でした。
そんな新潟の同点ゴールは前半30分。
まずは左サイドで堀米がボールを持ち、渡邊新→戸嶋と繋がりますが、その後のシルビーニョへのパスは繋がらず。
しかし拾った金沢・加藤からシルビーニョが奪うと、今度は右サイドから攻撃。
フランシスがシルビーニョとのワンツーで奥に進入してクロスが入り、これにレオナルドが合わせてゴールゲット。
特徴が如何なく発揮されたゴールシーンでした。

その後の34分にも決定的なチャンスを迎え、金沢コーナーキックからのカウンター
レオナルドがドリブルで中央突破の後左にパス、エリア内左でフランシスがボールを持つ決定機を作ります。
フランシスは金沢DF・長谷川をかわしてシュートを放ちますが、GK白井が足でセーブし得点ならず。

一方の金沢も山根を中心に何度かチャンスを作るもののゴールはならず、1-1のまま前半を終えます。
すると後半頭、金沢はその山根に代えてクルーニーを投入。
柳下氏曰く「後半から2トップの守備のやり方を修正した」との事で、恐らくは動き回る山根では無く中央で張ってからプレスするクルーニーに代える事で、中央のシルビーニョ近辺へのパスの抑制を狙いたかったのか。

その効果が現れる前に試合が動きますが、それも金沢がワンチャンスを生かしての追加点。
新潟がペースを握ったままの立ち上がりでしたが、後半4分に敵陣で小島縦パス→クルーニー左へポストプレイ→大石とボールが渡り、大石がエリア内にスルーパスを送ります。
そこに走り込んだ加藤に対し、彼に付いていたフランシスがたまらずバックチャージして反則・PKに。
キッカーの大石が冷静にゴール右に蹴り込み、押され気味の展開で得た勝ち越し点。

その後の金沢は前述の前線からの守備の他、シルビーニョへのチェックを早める事で新潟の攻撃を防ぎにいきます。
シルビーニョに頼れなくなった新潟はサイド攻撃を軸に攻めますが、右サイドはフランシスの突破力頼みで、ようやく左サイドで堀米が奥まで進入する形が見られ始めます。
しかし堀米のクロスは精度を欠き、有効打とはなり得ず。

結局最も有効と思われたのはレオナルドを狙った縦のボールで、後半8分に舞行龍のロングパスをレオナルドが落とし、渡邊新がシュート。(DFがブロック)
21分には堀米の縦パスをレオナルドが収め、シルビーニョとワンツーでエリア内進入を狙うも奪われます。
その直後、スローインからの舞行龍のクロス→レオナルドヘディングシュートはGK白井にセーブされますが、その後の堀米の縦パスでエリア内でボールをキープしたレオナルド。
前を向こうとした所を金沢CB・山本にチャージされて倒れ、笛が鳴って反則・PKを獲得。
これをレオナルドがゴール左隅に蹴り、GK白井の反応及ばず2-2の同点に。

ペースを握りながらもビハインドの展開が続いていた新潟、この得点でホッとしたのか、その直後は一転して金沢の攻勢になります。
シュートは撃てないものの、相手に自陣に進入させない出足の速さでペースを掴み、25分に大石の右サイドからのクロスがブロックされてコーナーキックを獲得。
するとそのコーナーキック、キッカー・藤村がニアに送った高いボール、跳んだクルーニーの頭を越えた先で山本がヘディングシュート。
新潟・戸嶋にブロックされたボールが丁度加藤の足元にこぼれ、躊躇無く蹴り込んだ加藤が三度の勝ち越しゴールを挙げました。

その後31分、ネジを巻き直さんとばかりに新潟が2枚替え。
舞行龍→渡邊凌磨、渡邊新→本間へと交代し、戸嶋右SB・渡邊凌ボランチ・本間左サイドハーフへとポジションチェンジし、同点ゴールを狙いにいく体勢に。
金沢も34分に加藤→金子に交代、直後の35分に金子のクロスからクルーニーがヘディングシュートを放った場面を作りましたが、これは枠外に終わります。
そして以降金沢はシュートは無く、新潟の怒涛の攻撃が展開。

37分、レオナルドのパスを受けた渡邊凌がシュートもブロック。
38分、かなり手前の直接フリーキックでキッカー・シルビーニョがシュート気味にゴール前に入れるも、GK白井が冷静にキャッチ。
40分にはフランシス→矢野に交代し、2トップにしてのパワープレイ体勢という総動員を見せる新潟。

そしてそれが実ったのが45分でした。
岡本のロングフィードを矢野が落とし、レオナルドがエリア内でキープした所金沢・大橋に倒されて笛が鳴り、再びのPKを獲得した新潟。
当然キッカーはレオナルド、決めれば負けは消える事が濃厚になる重要な場面。
これを先程と同様ゴール左へとシュートしますが、結果は同様にはならず。
GK白井も先程と同じ方向へと飛び、今度は見事なセーブを魅せて最大のピンチを防ぎました。

その後の怒涛の攻撃も凌ぎ切り2-3で金沢が勝利、シーズンダブル(天皇杯含めるとトリプル)を達成しました。
勝ち点46となり、現実的にも昇格を狙える位置(8位)に着けてきた金沢。

一方の新潟はここに来ての3連敗。
この日も攻撃は助っ人頼みという印象が強く、それは首位・柏の助っ人構成を見れば間違いでは無いですが、助っ人をサポートする選手・守備面の組織の強化が欲しい所です。
前節から闘病を経てベンチに復帰してきた早川が注目されていますが、彼が起用された日には、その課題の解決は成されるのでしょうか。

コメント
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