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ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第29節 V・ファーレン長崎vs栃木SC

2024-09-04 16:04:24 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の長崎の記事はこちら(25節・水戸戦、1-2)
※前回の栃木の記事はこちら(26節・山口戦、3-4)

<長崎スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • フォーメーションはDAZNの予想では4-1-2-3。攻撃時はアンカーシステムなものの、秋野で固定化とはなっていないようでJ1・新潟と同様のシステムっぽい。
  • 前監督のファビオ・カリーレ氏の二重契約問題でFIFAの回答が出たものの、満足に至らず今後も問題解決に向け行動していくとの事。
  • モヨマルコム強志が藤枝へ育成型レンタル移籍となり、27節(山形戦、2-4)をもって登録抹消。
  • 五月田がJ3・宮崎へ育成型レンタル移籍となり、今節をもって登録抹消。
  • 前節(山口戦、1-2)HTで交代となったフアンマがベンチ外に。エジガル・ジュニオも2戦連続ベンチ外で、センターフォワード不在で挑む事に。

<栃木スタメン>

  • 土肥がレンタル先変更という形でJ3・今治へ移籍(レンタル元はJ1・広島)となり、前節(甲府戦、1-2)をもって登録抹消。
  • 負傷離脱とみられていたラファエルは、27節(秋田戦、0-0)無事にスタメンに復帰。

立場は違えど、目標のためには勝利が欲しいクラブ同士の対戦。

3強の一角という立場から、無敗記録が途切れたのを境にズルズルと失速してしまい脱落気味となった長崎。
新スタジアムの会場を間近に控える一方で、開幕前に騒がせたカリーレ前監督の契約問題におけるFIFAの回答も出される等、外野はホットな状況となっており。
それが悪影響に及んでいるのかは不明ですが、肝心のサッカーに関しては建て直しが必須な残り10戦。
点取り屋のCFエジガル・フアンマがともに欠場という、不測の事態も絡めば尚更の事であり。

他方、降格圏からの脱出を図る栃木は、良い勝負は演じているものの目標達成には至らずという立場。
前節は気を抜いた形で先制点を献上してしまう(自陣でのフリーキックでパスミス)等、緊迫した展開の連続で1ミスも許されないという戦いが続き。
小林伸二監督の就任以降、サッカーの質は確実に向上しているだけに、勿体無いポイントをどれだけ減らせるかどうかといった所でしょうか。

お互いにロングボールでプレス回避という定番の入りですが、長崎はCFにターゲットを欠くという状態で行われるその立ち回りは異質に映り。
そのため今季初スタメンと急に抜擢された中村が降りてパスを受ける、実質ゼロトップのようなシステムとなり、ターゲットはジェズスが前に出て務める事となりました。

攻撃時は縦横無尽に動き回る中村ですが、もう一人その存在が居り、基本右ウイング(サイドハーフ?)であるギリェルメ。
中村が右に回った際は中央に位置を変えるという具合に、自然と絡み合うように2人のフリーマンが流動性を齎します。

この2人を活かしながら、ボール保持の体勢に入る長崎。
前半6分、右サイドで戻りながらキープするギリェルメから中央→左へと展開すると、左サイドで溜めを作るジェズスの近くに寄って来るギリェルメ。
そしてパス交換からジェズスがカットインする体勢を作る(その後エリア内へスルーパスも繋がらず)という具合に、逆サイドでのプレーも厭わず。
11分に今度は左から中央→右へとサイドを移すパスワークで、増山の縦パスを中村がヒールでポストプレイ、更にジェズス→増山→澤田とダイレクトパスの連続の末に中央からエリア内を突き。
そして澤田のシュートが放たれますが、ゴールバー直撃となり惜しくも決められません。

一方栃木も、宮崎狙いのロングボールでの攻めが機能せずとなると、最終ラインから繋ぐ体勢へとシフトし。
こちらはポジションの流動性はあまり無く、長崎2トップ(中村・ジェズス、守備時)の間にボランチの片割れが常時位置取り。
これにより彼らを引き付け、サイドからの前進を中心に行うというオーソドックスなスタイルを取ります。

試合展開は12分、長崎が中盤での秋野のパスカットから素早く攻め、ジェズスがミドルシュートを放つもあろう事か前方の中村の後頭部に当たって外れる形に。
これにより中村に脳震盪チェックが入り、文字通りの水入りとなってしまった長崎は失速。
以降は栃木のサイド攻撃に押される形となり、反則も膨らむ事でセットプレーでの放り込みをGK若原のキャッチで何とか凌ぐという危ない流れとなります。

それでも決定打に欠ける栃木により、ジェズス以降全くシュートが生まれないまま飲水タイムが挟まれ。(23分)
突入した第2クォーター、お互いボール保持したいという思惑がぶつかった結果、ペースを握ったのは長崎。

最終ラインから繋ぐ体勢を取る度に、栃木はそれを防ぐ立ち回り、つまりプレッシングも欠かさず。
基本の5-2-3の布陣に、ボールサイド寄りのウイングバックが前に出る事で、4-4-2気味に変形して前の人数を増やし規制を掛け。
しかし第1クォーターからそれを受け続けた長崎は対策も図り、30分にはクリアボールを拾って最終ラインから攻め直しとなり、増山→田中と右から中央にパスが出され。
当然さらに左へ流すと踏んだ栃木、右の福島が前に出るも、田中はそれを避けて中央へパスと切り替え。
これを秋野が1タッチでミドルパスをエリア内へ送って好機となり、走り込んだジェズスがクロス(ブロックされコーナーに)と、対策の対策を見せます。

相手を上回る事で精神的に優位となった長崎は、ボールを奪われずに長らくパスを繋ぐ絵図が増えていき。
そして34分栃木の攻めを切ってボールを確保すると、今度は秋野が左へ斜めのロングパス、受けたギリェルメが溜めを作ってカットインの姿勢からクロスと大きい展開の連続。
これが奏功し、サイドを振られた栃木のファーサイドがフリーとなった所に、走り込んだ中村が綺麗に合わせてのボレーシュートでゴールネットを揺らします。
CF不在の逆境で、今季初スタメンの選手が得点するという好循環で先制した長崎。

これで味を占めたか、37分にも左サイドへのミドルパスを(澤田がスルーののち)受けたジェズスが溜めを作るという同様の流れから、今度は地上でポケットを突きに掛かり。
中村のスルーパスに走り込んだ澤田のグラウンダーのクロスに、ギリェルメが脚で跳び込んだもののGK丹野が前に出て脚でブロックと応戦し際どく防ぎます。

守備では粘りを見せるも、中々攻撃の流れを呼び込めない栃木。
長崎のミスからショートカウンター、という場面(41分)でも、エリア手前でキープする玄が奪われた事で逆にカウンターを受け。
ギリェルメのドリブルで一気に運ばれてスルーパス(安部が受けてエリア内へ切り込むもこぼされてCKに)と、個の力に勝る長崎に押し込まれる展開は避けられず。

長崎は45分にも決定機を迎え、またも左サイドを狙ったロングパスを澤田が入れ替わりで受け、フリーとなった事で今度は自ら切り込む選択に。
そしてカットインで侵入したポケットからグラウンダーのクロスが中央でフリーの中村に送られましたが、放たれた中村のシュートはゴール右へと外れ追加点はなりません。
結局1-0で、リードしている長崎が尚も優位を保ったまま前半終了となりました。

共に交代無く始まった後半。
巻き返したい栃木は、とにかく精神的に互角以上の立場を迎えたい所であり。

後半2分にGK丹野のフィードを中央で収めた宮崎が、激しいアタックを受けながらもキープを果たして倒れながら繋ぎ。
ここから敵陣で展開し、左→右へのサイドチェンジは通らずも尚も繋ぎ続け、エリア内に運ぶ(左から大森がクロス、ブロックでポケットへこぼれた所を奥田が中央へ送るも撃てず)という具合にストロングポイント(ターゲット宮崎)も活かしたファーストチャンス。
これで立ち上がりに押し込む権利を得て、長短混ぜ合わせながら好機を生み出し。
その成果であるCKを5分に得た(左CK)ものの、キッカー青島ファーにクロス→坂折り返しでチャンスボールが生まれるも、ボレーで合わせにいった大島が秋野を蹴ってしまう形となり反則で終了に。

こうした流れで一度途切れてしまうと、クオリティ高い長崎の攻めが襲い掛かり。
11分、澤田がボール奪取してのバックパスを秋野がダイレクトで縦パス、これをジェズスが入れ替わりで受けた事で抜け出しに成功。
そして前進を経て中村に託し、ペナルティアークからシュートが放たれましたが、威力に欠けて(GK丹野キャッチ)何とか命拾いします。

このままのペースを保ち、相手が焦った所で追加点というのが理想となった長崎。
しかしベンチは先に動く事を強いられ、前半終わり際に足を痛めていた中村が、後半も出続けた事で限界が訪れたのが12分。
ゼロトップによる流動性と先制点を齎した中村でしたが、稼働時間は短く終わってしまいました。
同時に秋野も交代となり、名倉・山田を投入します。

栃木は前半同様、地上からも繋ぐ立ち回りを見せるものの、必死にショートパスで長崎ディフェンスの間を通して前に運んでも然したる成果を齎せず。
最後のエリア内を狙ったパスが通らずに、結局その後長崎の手数の少ない攻めに脅かされる、精神的にもキツい展開を強いられます。
18分にベンチが動き、坂・奥田・大島→大谷・南野・山本へと一挙3枚替え。

フィニッシャーの意識が高い南野が入った事で、中央寄りとなる彼と対比するように山本が左サイドへ流れてのプレーを目立たせるという、両シャドーの関係となった栃木。
これにより人数を増やす左サイドから押し込み、奥を取るシーンも増えていきますが、後一押しが足りないといった状況であり。
それでもクロス攻勢に傾倒したい誘惑と戦いながら、この日はポケットを突く意識を最後まで崩さず攻め込みます。

その体制を補強すべく、26分に大森→森へ交代と左サイドをテコ入れした小林監督。(ちなみに後半は飲水タイム無し)
直後にラファエル縦パス→森受けて短いスルーパス→山本と素早く左サイドを突破すると、カットインでポケットを突いた山本がそのままシュート。
しかし田中のブロックを掠めてサイドネット外と、徐々に成果を出すものの決められません。

一方長崎の攻撃は、中村と交代で入った名倉に、中村と同様の役目を求めるのは酷であり。
これにより次第に機能不全に陥り、ジェズスをターゲットとしたロングボールも、時間経過とともにそれをこなすだけの体力は無くなり八方塞がりに。
それでも28分、栃木のCKの好機も跳ね返りを確保する所、長崎のプレッシャーに遭うという絵図に。
福島がGKに戻しを選択するも、パスが短くなってしまい走り込んだ増山が掻っ攫う絶好機が生まれます。
しかし判断良く距離を詰めていたGK丹野、トラップ際をすかさず脚で掻き出してクリア、拾った名倉からの二次攻撃も好機とはならず。
またも丹野の脚という、寸での所で凌いだ栃木。

以降激しく失速する長崎を尻目に、(GK以外)全員敵陣に入り込んで攻め上がるシーンを増やす栃木。
しかしそうなると、守備を固める相手に対しクロス攻撃に頼らざるを得ない諸刃の剣。
31分に左サイド奥を突いた山本は戻し、手前からの(ラファエルの)クロスを選択すると、これがゴールを襲う軌道になるもGK若原に片手でセーブされ決まらず。

長崎は34分に2枚替え、増山・澤田→青木義・松澤へと交代。
直後の35分に松澤がボール奪取からドリブルで推進し好機を迎えるも、防がれたのち安部の縦パスを受け直しましたが、オフサイドで途切れ。
個人能力で状況打開の兆しが見られたものの、その勢いも直ぐに無くなります。

球際でも上回りを見せる栃木、36分にこぼれ球をいち早く触れた南野が山田のスライディングで倒されて反則・警告。
39分には南野がプレスバックし反則気味に奪うも笛は鳴らず、玄から受け直してドリブルで中央を持ち運ぶ南野。
そして左ポケットへのスルーパスに走り込んだ森のグラウンダーでのクロスが、GKとDFの間に入る決定機を迎えます。
ここに足から跳び込んだのは山本ですが僅かに合わせられず、「惜しい」の連続でどうしても1点が奪えない流れにも陥り。
43分に最後の交代を敢行、福島→神戸へと交代し青島が空いた右WBに回るという布陣で最終盤に臨み。

一方の長崎はひたすら攻められ続ける状態に陥るのを防げず。
その中での最後の交代を余儀なくされるという絵図を示すかのように、CK守備の前に交代敢行。(アディショナルタイム)
ギリェルメ→白井へ交代し、彼が最終ラインに入る事で5バックシステムを採ります。

このCKからも、クロスを平松が合わせヘディングシュートを放った栃木ですが決められず。
焦りが生まれても仕方無い状況ですが、尚も最終ラインからの繋ぎを試みると、これが最後に奏功します。
左サイドで山本が奥を窺う姿勢で、センターバックのラファエルがそれを追い越す動きを見せた事で、長崎は青木義・白井の2人でワイドを見る体勢に。
するとガラ空きとなったポケットで山本のパスを受けた玄と、この期に及んでポケットでの崩しを果たした末にクロスが上がり。
山田のブロックでコースが変わるも、ファーに上がったボールを宮崎が折り返し、中央で南野が倒れながらも合わせた事でゴールネットが揺れ。
組織力と執念の結晶といえる、土壇場での同点弾が生まれました。

とうとうこじ開けた栃木、その後青島に足を攣らせる事態が発生も、尚も少ない残り時間で勢いに身を任せ2点目を狙い。
中盤でのFKを得て、キッカー南野のロビングをラファエルが落とし、混戦が齎されるなかで大谷がシュートを放ち。
値千金のゴールか、と思われましたが、ゴール左へ外れてしまい惜しくも勝ち越しはならず。

結局試合は、1-1のまま終了を迎える事に。
あまりにも痛い長崎と、執念でもぎ取った栃木という対照的な勝ち点1ながら、結果的にはどちらも痛み分けの感が残り。
目標達成のためには今後無理が必要なのは両クラブとも変わらずですが、果たして望む結末を得られるかどうか。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第29節 ヴァンフォーレ甲府vs鹿児島ユナイテッドFC

2024-09-03 16:00:58 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の甲府の記事はこちら(27節・清水戦、0-3)
※前回の鹿児島の記事はこちら(23節・山口戦、0-1)

<甲府スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • アダイウトンは(27節での退場による)2試合出場停止中の2試合目。
  • 天皇杯ラウンド16(鹿島戦、1-2)での退場による前節(栃木戦、2-1)出場停止のマクーラは引き続きベンチ外。
  • 今津がJ1・鳥栖へ完全移籍となり、前節をもって登録抹消。
  • 負傷離脱していた三平が天皇杯ラウンド16で復帰し、今節スタメンに復帰。
  • 特別指定の一瀬が前節初出場を果たし、今節も引き続きベンチ入り。

<鹿児島スタメン>

  • 前節(清水戦、0-1)は4-2-3-1で、今節は藤本を起用した事で2トップの4-4-2へ便宜上シフト。
  • 稲葉がJ1・町田からレンタルで加入し、25節(藤枝戦、2-3)から登録され即スタメン出場。
  • 永井がJ1・ヴェルディからレンタルで加入し、25節から登録され27節(仙台戦、0-1)で途中出場、今節初のスタメンに。
  • 有田稜が山形からレンタルで加入し、25節から登録され即途中出場、26節(秋田戦、0-2)からスタメンに定着。
  • 沼田がJ1・町田からレンタルで加入し、25節から登録され即スタメン出場。
  • 河野が岡山からレンタルで加入し、25節から登録されて26節でスタメン出場。
  • 小島がJ3・FC大阪へレンタル移籍となり、25節をもって登録抹消。
  • 西堂がJ3・岐阜へレンタル先変更の形で移籍となり(レンタル元は千葉)、26節をもって登録抹消。
  • 河辺がJ3・岩手へレンタル移籍となり、前節をもって登録抹消。
  • 米澤の負傷が発表され、6/23に発生して全治約3ヶ月との事。
  • 22節(千葉戦、1-2)で負傷した福田の詳細が発表され、全治約3ヶ月との事。
  • 川島(関西大)の来季加入が内定し、同時に特別指定選手となり24節(群馬戦、1-1)から登録される。

俗に言う「監督交代ブースト」が途切れ、自力での持ち上がりが残留のために不可欠となった鹿児島。
しかし21節での勝利(大分戦、3-0)以降は、接戦には持ち込めているもののそれだけという感じであり。
昇格クラブ故の力の差は歴然、と言いたくなるものの、中断期間で大量補強を敢行しても尚結果が出ていないのが辛い状況です。
この日は移籍後初スタメンの永井・監督交代後初スタメンの星を筆頭に、大きく動いた布陣となって望み。

甲府キックオフで幕開けとなったこの試合。
初手で荒木のロングパスが流れた所を拾い、右サイド奥に持ち込んでスローイン。
いきなり敵陣深めを取った甲府でしたが、ここから最終ラインへと戻して作り直しを選択と、保持を重視してリスクを掛けない立ち回りを見せます。

それに対する鹿児島は、前半3分甲府が長らくポゼッションを続けた末に左サイドから前進し荒木のクロス。
ファーに上がったボールに合わせる選手は誰も居ない状況ながら、ラインアウトを選択してコーナーキックと、セーフティに立ち回り。
こちらもリスクを掛けずと、従来同様に接戦に持ち込んでどうにかするという思惑を貫く姿勢。

しかしそんな鹿児島にアクシデントが襲い、7分に甲府最終ラインにプレッシャーを掛けた永井が足を痛める事態が発生。
相当辛そうで、1分程掛けて起き上がりピッチ外→復帰を果たすも、その直後に再度倒れ込んでしまい続行不能に陥ります。
初スタメンとなったものの、殆ど良い所を見せれぬまま交代の憂き目に遭い。(沼田を投入、11分)

相手の予想外の動きにも動ぜず、以降もボール保持を重視する甲府。
システム的には、天皇杯で得点を挙げた三沢が久々のリーグ戦でスタメン出場となり。
それ故に天皇杯で見せた、彼が右ワイドに開いて受ける事によるサイドアタックを中心とするかと思われましたが、この日はうって変わって中央に張り気味の三沢。
そして飯田が上がって来るというスタンダードな攻撃方法となっていました。
左の荒木も駆使しつつ両サイドのバランスを取り、ボール保持に勤しむスタイルに。

その甲府に対し振られずに良く守る鹿児島ですが、同時にキックオフから全く攻撃機会を得れずと、守備に全振りしているかのような状態に。
焦りが生まれるリスクを抱えるのは当然で、17分に最終ラインでのパスワークでプレッシングをいなし、荒木のミドルパスが三平に渡るという疑似カウンター的にビルドアップを果たす甲府。
これに広瀬が中途半端に喰い付いてしまった結果、左ワイドでの木村のドリブルに後追いを強いられた末に反則で止める事となり。
早く攻めたいというジレンマが顔を出してのこのフリーキックから、キッカー荒木のクロスを三平が合わせるも枠には飛ばず。

直後の18分、ゴールキックのロングフィード→ターゲットの有田稜を越えるというやや偶発的な流れからコーナーキックに持ち込んで、初の攻撃機会となった鹿児島。
しかしこの場面で、クロスを合わせにいった有田稜とクリアしたヘナトが頭部同士激突。(有田稜の反則)
有田稜のダメージの方が大きく、またもアクシデントの危機を招きかねないシーンに繋がるのみに終わります。(両者とも無事でピッチ外→復帰)

こうしたブツ切りで、リズムを得る機会すら生まれない鹿児島。
すると23分の甲府の攻撃、GK渋谷の鳥海を狙ったロングフィードから、セカンドボールを確保して繋ぎに入り。
ボランチの左への展開を経て荒木のクロスがファーに上がると、またもセーフティにクリアを選択した鹿児島ディフェンス。
ここもファーに走り込む甲府選手は不在ながら、外山は外に出すべくヘッドしたものの、これが枠内に跳んでしまう事態となり。
綺麗なヘディングシュートという絵図のオウンゴールで、甲府にリードが転がり込みました。

リスクの掛けなさが仇になるという、前半戦とは真逆の立ち回りによりリードを許す事となった鹿児島。
27分に甲府は再び、セットプレー(右CK)から三平のヘディングシュートが生まれるもGK泉森がキャッチ。
このままの立ち回りを続ければ敗戦は必至な状況で、主体的な攻撃に舵を切る事に。

河野が前節から一列上がった右サイドの布陣を利用し、彼を追い抜くようにその内側で星が上がるというシステムが基本となり。
絵図的には、あくまで右サイドバックとして振る舞う河野というイメージの可変を軸に、ボール保持の流れを作り上げます。

しかしフィニッシュには繋げられずと結果が出ないまま、相変わらず甲府のボール保持の方が目立つ展開に。
ビハインドのため鹿児島もプレッシングの意思を強めるものの、復帰後高パフォーマンスを保つヘナトの存在感(39分には飯田のバックパスから、ワントラップで有田稜のプレッシャーを剥がす)もあり、思うように攻勢に持ち込めません。
そんな中で40分、甲府陣内で激しいデュエルにより奪い合いが発生し、飯田に対し反則気味にボール奪取した藤本。
しかしすかさず鳥海のプレスバックを受け、こちらも反則スレスレでボールを奪うと甲府が攻撃権を確保(そのままドリブルで持ち込みエリア内へラストパス→荒木シュートもブロック)と、フィジカルを生かす面でも優位ぶりを見せ付けるに至り。

最終盤となり、依然として甲府は45分にポゼッションから、ヘナト→三沢の縦パスで前進体勢に入った末に木村がペナルティアークからシュート(GK泉森キャッチ)とその優位性を保ち。
そのままアディショナルタイムに突入すると、またも保持に入った甲府ですが、GK渋谷へ戻した所に有田稜がプレッシャーを掛けてそのフィードをブロック。
拾い直しを経てエリア内で溜めた末にヒールパスを送ると、走り込んだ藤本がシュートを放つ決定機に繋がります。
しかし右ゴールポストを直撃、詰めにいった有田稜もミート出来ずと、最後の運に恵まれずに同点ならず。

これで流れが巡って来たか、アクシデントで長くなったATも最終盤、右サイドからの前進を経て河野のアーリークロスが逆サイドへ流れ。
拾った外山がポケットへ切り込み、そのままシュート気味に送ったクロスがファーサイドを襲います。
しかしまたも右ポストを叩き、跳ね返りを藤本がシュートしたものの、反応が遅れたかボール下を叩いてふかしてしまい再度決定機逸の形に。
そのまま前半終了を迎えました。

そして(ハーフタイムでの交代は無く)始まった後半戦。
前半終盤の運気を何とかモノにしたい鹿児島は、そのファーストチャンス。
後方での繋ぎを経て広瀬縦パス→藤本スルーで有田稜に渡ると、そのまま右ポケット奥へ切り込んでマイナスのクロス。
合わせにいったのはまたも藤本と三度の決定機になりましたが、手前で佐藤を掠めた結果これもジャストミート出来ず逃してしまいます。

結局この流れで決められなかったのが響く格好に。
以降も鹿児島は、自陣を固める甲府に対しボールを握るものの、サイドからクロスに繋げるのが精一杯という攻撃。
星の可変などリスクも辞せずというスタイルも交えた結果、カウンターの危機も高まります。
5分には右から河野が、クロスでは無くエリア手前へ横パス風の縦パスを選択するも、中原の手前でカットされて甲府がカウンター。
鳥海が左から対角線に向かうドリブルで持ち運び、遅らされたものの受け直した鳥海は再度ドリブルを選択して右ポケットへ。
対する鹿児島は藤本が戻った末のディフェンスで何とか防ぐ(交錯して鳥海の反則に)という具合に、激しい上下動を強いられ。

そしてボール保持の面でも崩しには至らず、結局後方からのロングボールで沼田を走らせる事でしか好機に持ち込めない流れとなり。
12分にはGK泉森からのロングフィードで、直接エリア内左に送られたボールに沼田が走り込んでシュート(枠外)という、アバウトな攻めに。

これを境に、再度甲府へと攻撃権が移り変わり。
しかもその中身が、鹿児島の縦パス・ロングパスを悉くカットしてからの好機と、鹿児島の希望を打ち砕くには十二分な振る舞いでした。
14分に最後方のロングパスをカットした佐藤から、木村が鳥海とのワンツーで中央を突破した末にエリア内からダイレクトでシュート。(GK泉森キャッチ)
15分にスルーパスをカットした飯田から自陣で攻撃開始、鳥海がドリブルで持ち込んだ所を、反則で止めた広瀬が警告を受け。

手詰まり感が膨らむ鹿児島は、18分にベンチが動き中原・藤本→藤村・鈴木へと2枚替えを敢行。
中断期間後レギュラー陥落となっていた藤村に、局面を変える働きを託す形となります。
以降藤村は、サイドに開いてのパスワークを積極的に行い、そこから時には自身で持ち運んでエリア内を突かんとするも大きな成果は挙げられず。
24分に右スローインからの繋ぎで、細かなパスワークを経て右ポケットへ進入した藤村、グラウンダーのクロスを入れるも有田稜はシュートに繋げられずと甲府の堅さの前に屈する事となり。

逆にロングパス・ミドルパスを混ぜながら、ボールポゼッションを守備的に、つまり時間経過と相手の攻撃機会の減少に使い始める甲府。
26分に三平→ウタカへ交代し、前線のキープ力を高める事でそれを補強しに掛かり。
28分にはウタカのボールキープで戸根の反則を誘うと、中盤というFKの位置で放り込みの体勢から、キッカー佐藤はウタカに縦パスと裏を掻き。
戻しを経て再度保持に入るという具合に、相手の火力不足をとことん突く立ち回り。
そして隙あらば追加点を、という振る舞いで、30分にはCKからの二次攻撃でも長らくポゼッション。
飯田が右ポケット奥へ切り込んでクロスを上げると、流れた所再度上げられたクロスを(ウタカのフリック気味の合わせを経て)その飯田が合わせて締めるも、右ゴールポスト外側に当たって惜しくも決められず。

1点差ながら、厳しいのは一目瞭然な鹿児島。
34分に最後の交代、星・沼田→野嶽・有田光へと2枚替えを敢行します。
同時に甲府も、鳥海→宮崎へと交代。
直後の35分に右スローインから、有田光⇔有田稜のパス交換を繰り返して右ポケットを突く好機になるも、有田稜が荒木に蓋をされて結局撃てず。

甲府も39分に交代枠を使いきり、飯田・木村→関口・中山へと2枚替え。
鹿児島がポゼッションを展開する事で、自陣に引き籠りを余儀なくされながらも、中央を固める事でフィニッシュに持ち込ませない対応が光ります。

41分、鹿児島は敵陣で山口がボール奪取した事でショートカウンターとなり、有田稜が中央からミドルシュートを放ち。
毛色の違う流れから生まれたフィニッシュでしたが、林田がブロックして甲府のカウンターになるという具合に結果は非情なものに。(その後宮崎のドリブルが防がれる)

結局ボール保持の時間を増やすも、決定機を作れないままATへ突入。
クロスを上げれば跳ね返され、狭い局面を突破しようとするもフィニッシュに繋げられないという悪循環は最後まで打開できず。
外山が左からアーリークロスを入れ、有田稜のフリックでエリア内へ浮き上がるも、これもオフサイドにより実らず。

その後後方でミスが生まれ、サイドチェンジを野嶽がトラップミスした所を突かれ甲府がショートカウンター。
宮崎が左からカットインシュートを放つも、大きく枠を外して命拾いとなり。
甲府も当初からボール保持の意識を貫いていたためか、フィニッシュワークの面では見映えしない試合となりましたが、残り10試合という状況故に内容云々は言っていられず。

結局1-0のまま試合が終わり、逃げきって勝ち点3を上げた甲府。
中断明けで4勝目となった一方で鹿児島は未勝利続きと、明暗分かれた状況をさらに強める一戦となりました。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第28節 ジェフユナイテッド千葉vsベガルタ仙台

2024-08-29 16:02:28 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の千葉の記事はこちら(24節・熊本戦、0-2)
※前回の仙台の記事はこちら(25節・清水戦、2-1)

<千葉スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節(いわき戦、0-3)出場停止だった佐々木がスタメン復帰。
  • メンデスが累積警告により出場停止。
  • 水曜に天皇杯ラウンド16(札幌戦、1-0)が挟まる。そこからGK鈴木椋・松田(ポジションはRSB→CB)・佐々木・品田・エドゥアルド・風間・小森と7人もの選手を継続スタメン。
  • 杉山が山形からレンタル先変更(レンタル元=J1・ガンバ)という形で加入し、25節(横浜FC戦、1-2)から登録されて途中出場。
  • 天皇杯3回戦(FC東京戦、延長2-1)で負傷した佐久間の詳細が発表され、7/22に手術実施して全治約6~8ヶ月との事。

<仙台スタメン>

  • 前節出場停止だった松井・真瀬が復帰、松井はスタメンに。
  • 前節負傷交代したGK松澤は無事に今節もベンチ入り。また前節負傷のためベンチ外となった正GK林彰が復帰。
  • 奥山がJ1・町田からレンタルで加入し、今節登録されて即スタメン出場。
  • 知念がJ3・大宮へレンタル移籍となり、前節(鹿児島戦、1-0)をもって登録抹消。
  • 長澤が海外移籍準備のためチーム離脱が決定。今節が最後の出場となる。(のちに移籍先はオーストラリア・ウェリントン フェニックスFCと発表される)
  • GK小畑の負傷が発表され、7/30に発生して全治約6週間との事。

千葉は前回観た際には、熊本に組織力の差を見せ付けられての敗戦。
そこから未勝利という、典型的な「ダメージの残る敗戦」となってしまった感があり。それを言うならば25節のATでの逆転負けの方が……

そんなタイミングで挟まれた天皇杯・ラウンド16は、J1・札幌相手に下克上達成。
意気軒昂ぶりを取り戻さんと、4日後のこの試合では、天皇杯でスタメン出場した選手をメインに構成を変えて挑みました。
これを迎え撃つのは、逆に中断明け3連勝と順風に勝ち点を重ねている仙台。

千葉はメンバーのみならず戦術も微妙に変えたのか、キックオフ後まもなくGK鈴木椋から地上で繋ぐビルドアップの体勢に入り。
最後方で仙台のプレス回避に努めたのち、持ち味の縦への速さを発揮するという攻撃方法となりました。

前半1分に早くも、GK鈴木椋が2トップの間を通しての縦パスを品田に通し、その品田はエドゥアルドとのパス交換からダイレクトで縦パスを運んで好機を作ります。(シュートには繋がらず)
最初はプレス強度が売りの仙台相手にはどうかと思ったものの、いきなりこうしたビルドアップ成功を見せられたとあれば掌を返さざるを得なく。
その後も自慢のプレスが機能しない仙台、4分には縦パス先の田中に対する(奥山の)反則でフリーキックを与える(キッカー日高がクロスも撃てず)など、ゲームプランを逸らされる格好に。

その狂いが波及したのか、7分にGK鈴木椋のロングフィードをクリアにいった高田が、着地の際に足を痛めるアクシデントが起こってしまい。
担架で運ばれてそのまま交代となり、早くもカードを切る事を余儀なくされた仙台。(真瀬を同ポジションで投入、10分)

ハイプレスに出てもいなされる仙台、その後は2トップの片割れがボランチをチェックするという方針へ変更。
しかしこれにより千葉は+2の数的優位が生まれるという具合に、何処かを切れば他方が空いてしまう状況となり。
15分に右サイドでの密集から、最終ラインで中央→左へとパスを展開した事で、エドゥアルドスルーパス→椿でビルドアップ成功となった千葉。
椿はカットインからのパス&ゴーで、品田のスルーパスをエリア内で受ける絶好機に持ち込むも、放たれたシュートはGK林彰がキャッチ。
仙台は結局ミドルプレスへの切り替えに足を踏み入れる事に。

そして「プレスが嵌らないのなら……」と言わんばかりに、仙台も最終ラインから繋ぎ始め。
この日を最後にチームを離れる長澤が中盤の底から組み立てるポゼッションを中心に、主体的な攻撃で流れを変えに掛かります。
奥山の加入と高田の負傷が絡んでか、かつての右肩上がりの布陣から、長澤が下がり目で両サイドバックが高目に位置取る形へ千葉同様に変節していた感があり。

試合が動いたのがまたもアクシデント絡みで20分、今度は椿が真瀬との競り合いで倒れ込むと、腰を強打したらしく動けずとなり。
一度は起き上がるも結局担架で運ばれてしまい、千葉は直ぐに交代できずに(風間を左サイドハーフとして)10人で戦う事を余儀なくされます。
準備の間ボール保持で凌がんとした千葉ですが、ここで仙台のプレッシングを受けた事で、下げ続けた末に高橋がロングボールを蹴らされ仙台ボールに。
そして有田が中央突破から強烈なミドルシュートを放ちGK鈴木椋がセーブ、ここからスローイン→コーナーキックと一転して攻め込まれる流れに。
尚スローインの前に岡庭を投入(田中が左SHに回る)し、数的不利は解消。

そして28分、仙台がGKからの前進体制に入ると、長澤が高い位置の奥山にロングパスを届けた事で好機に。
左ハーフレーンで奥山から引き取った中島がポケットへスルーパス、走り込んだ郷家が奥からクロスという綺麗な流れを、エロンがゴール前で合わせ仕上げます。
シュートは上半身で合わせる形となるやや不格好なものながら、ゴールに突き刺して先制点を齎したエロン。
仙台のリードとともに、遅れていた飲水タイムが採られます。

この得点により今度は千葉がペースを乱された格好となり、序盤のような好機は生む事が出来ず。
高橋のアーリークロスや田中のロングスローなど、アタッキングサードを付く事無く放り込むという攻めが膨らんでしまい。
逆に仙台はミドルプレスで構える守備を貫きながら、攻撃時はボール保持に勤しむ事で相手の焦りを増幅させんとする立ち回り。

その流れが変わったのが41分でしょうか、クリアボールを拾った風間が、奥山に寄せられながらもボールキープを果たして繋いだ千葉。
そしてエドゥアルドの裏へのミドルパスに対し、真瀬がクリアミスして左ポケットの小森に渡って好機、そのままマイナスのカットインを経て中央からミドルシュートを放った小森。
GK林彰のセーブに遭うも、綻びが見られた事で、前半の残り時間一気呵成とばかりに攻め上がります。
2名の負傷交代もありアディショナルタイムは目安5分で、さらに郷家が倒れ込んだ事で長くなり。(郷家は無事に復帰)
何とか防がんとする仙台、前述の風間←奥山のように松井が執拗にアタックを掛けるも、それにより小森を腕で止めにいった事で反則・警告を受け。

そして+5分を回るも継続する試合、千葉は日高のパスカットからポゼッションに入ると、サイドチェンジを多用しての前進を経て田中が左奥へ切り込み。
クロスがブロックされて左CKに持ち込むと、キッカー品田のクロスを大外で岡庭が折り返し、右ポケット付近の位置で収めたエドゥアルドがシュート。
難しい角度ながらもゴール上部に突き刺し、そして前半終了と、文字通り最後の好機で同点に追い付く事に成功します。

悔やまれる終わり際となってしまった仙台。
ハーフタイムで交代を敢行し、有田→相良へと代え、中島が右SHへシフトと微調整。

後半の立ち上がりも千葉の攻勢に。
しかし今度は、アタッキングサードでの精度に欠いた結果ペースを作れず仕舞いとなり。

そして後半4分さらにアクシデントが発生し、自陣左サイドでパスカットした奥山が、勢い余って岡庭と激突して笛が鳴り。
岡庭の反則となり警告が出たものの、その岡庭が倒れ込み、一方奥山は頭部を抑える脳震盪の疑いが発生と両者に被害が。
幸いここでは共に無事にプレー継続となります。

度重なるアクシデントで、乱れが生まれない方が可笑しく。
それが生まれたのは千葉の方で、7分仙台は右サイドで中島が溜めを作ってからドリブルに入ると、日高に腕で止められて反則。
ここからのFK、かなり距離があったもののキッカー長澤のクロスを實藤が合わせヘディングシュート、ゴール左隅を襲うもGK鈴木椋が何とかセーブ。
しかし左CKで尚も仙台の攻撃、キッカーは引き続き長澤でファーサイドへクロス、これを菅田がエドゥアルドとの競り合いを制しヘディングシュート。
GK鈴木椋がまたもセーブしますが、跳ね返りを中島がすかさずボレーで反応してネットを揺らします。
セットプレー攻勢を決めきり、再度リードした仙台。

しかしここで奥山が再度頭を押さえ、脳震盪(かどうかは不明、その後の交代策からして普通の交代だった可能性も)によりキックオフ前に交代の運びとなってしまい。
先程真瀬を投入したので既に控えにSBが居ない状況で、工藤蒼を同ポジションで投入する事となりました。
同時に千葉も、エドゥアルド・風間→田口・横山暁へと2枚替え。

キックオフから反撃体制に入る千葉ですが、相変わらずアタッキングサードでの精度に欠き。
しかし仙台もアクシデント塗れとなった影響か、簡単にボールを捨ててしまう攻撃へと意図せずして移ってしまいます。
千葉がハイプレスを掛けた事であっさりと蹴り出す、奪っても直ぐに裏に出して繋がらないという事を繰り返し。

これにより実にならずも、攻撃機会を増やす事に成功した千葉。
仙台は何とか落ち着けんと17分、こぼれ球を拾って保持に入ったものの、GK林彰へ戻した所に強烈にプレッシャーを掛ける日高。
そしてそのフィードをブロックし、右奥で拾い直しての好機に持ち込み。
ここはクロスに合わせた田口がミート出来ずに終わるも、仙台のやる事なす事を挫いた事が結果に繋がります。

19分、左から田中がロングスローと見せかけ、短く繋いだのち敵陣でパスワークを続け。
一度は遮断した仙台ですが、クリアボールを眼前で岡庭がカットして継続させる千葉、そのまま右奥から溜めてのクロスがピンポイントでニアサイドに。
入り込んだ佐々木がこれを合わせ、ヘディングシュートがゴール右へと突き刺さり同点に追い付きました。

またも追い付かれた仙台、長澤を気分良く送り出すためにも……という思いを集結させつつ攻め込み。
22分にエロンのバイシクルでの浮き球パスを収めた中島、中央突破を掛けた所を佐々木に倒されて反則・警告。
これによるFK、直接か放り込みかという2択が過るなか、キッカー中島が選んだのはどちらでも無くグラウンダーでの縦パス。
エロンのポストプレイでペナルティアークで格好のシュートチャンスという位置も、千葉の寄せも早く受けた實藤は撃てず、左ポケットへパス→菅田クロスに切り替えましたが結局シュートは生まれず終わり。

結局一進一退の域を出ないまま、後半の飲水タイムに。(25分)
明けたのち、仙台は既にポゼッションを貫く余裕も無く、エロン狙いのロングボール主体での攻撃へと切り替わり。

それを凌いだ千葉は、ブレイク明け最初の好機の31分。
左スローインから敵陣でパスワークの末にサイドを移し、右奥を突いた岡庭のクロス。
大外まで届くボールになると、田口は足下でのポストプレイを選択しエリア外へ、そして今度は逆から日高がクロス。
今度は中央をピンポイントで付き、走り込んだ小森により放たれたヘディングシュートがゴールネットを揺らします。
とうとう逆転し、ホーム(フクダ電子アリーナ)のサポーターに歓喜と勇気を与えた千葉。

追う立場になった仙台も諦めず、再度後方からのボール保持による前進体制に。
そこから何とかサイド奥からクロスに持ち込み、ファーで折り返しというパターンを作るもののフィニッシュには繋がらず。
最後の交代として、35分に長澤・中島→松下・菅原へと2枚替え。
長澤が退いた事で工藤蒼がボランチ、松下が左SBという布陣になりました。

これにより、従来の布陣だった左SBを残しての右肩上がりとなる攻撃時の仙台。
本来ボランチの松下が残る役を務めたためその色は濃く、放送席が「3バックへシフトした」と勘違いしてしまったほどに中へ絞る松下。

そして真瀬が極度に高い位置を取るようになり、千葉がその裏を突く攻めを徹底する事で、逆に劣勢に陥る仙台。
37分、ラフなロングパスを収めた小森のスルーパスで左奥を取ると、細かな繋ぎを経て最後は日高がデイフェンスを剥がしながらの強烈なカットインでポケット奥へ。
そしてクロスでは無くシュートを選択しますが、角度が足りなく左ポストを直撃して決められず。

苦難が続く仙台、39分に中盤でボールカットの連続の末に、田口が拾って攻撃権を得た千葉が押し上がり。
左奥へ切り込んだ田中の低いクロスでニアを突き、走り込んだ岡庭はディフェンスに遭うも、こぼれ球に反応してシュート。
菅田がブロックして何とか凌ぐも左CKで継続し、キッカー品田がゴールへ向かうクロスを入れ、GK林彰がパンチングで弾くも田口がエリア内へ落として継続させる千葉。
そして岡庭が右ポケット奥へ切り込んで入れたマイナスのクロスを(ボールを要求していた横山の前に入り込んだ)佐々木が合わせ、ミート出来ずも横パスとなったのが逆に幸いし、ファーで小森がねじ込み。
試合を決定付ける4点目とともに、小森はこれが今季初のマルチゴールとなります。

その後も千葉は、品田の直接FKでゴールを脅かす(GK林彰セーブ)など果敢にゴールを狙い。
この辺りは2点差故に、従来の一本調子ぶりが我慢しきれない格好に映ったものの大勢に影響は無く。

諦めは許されない仙台、ATに入るかという所での好機、中央から松井縦パス→エロンフリックでエリア内を突いて菅原の下へ。
反転しながらダイレクトシュートを放った菅原でしたが、左ゴールポストを直撃してしまいゴールならず。
絵的にも華麗なフィニッシュで、決められていたらその後の流れは激変していた可能性が高かったですが……。

千葉が最後の交代(田中・小森→ドゥドゥ・呉屋)を敢行。
逃げきり要員にドゥドゥを使うという贅沢なベンチワークですが、ドゥドゥはその期待に応え敵陣でボールキープからの散らしを駆使して時計を進め。
そして最後は左奥へと持ち込んでキープという、ほぼ完璧な立ち回りを繰り広げました。

結局4-2で試合終了となり。
ようやく後半戦の初勝利を挙げた千葉、前年と同じく大外からプレーオフ圏を目指す戦いに固定化されたものの、それをモチベーションとした末に再現できるでしょうか。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第28節 ブラウブリッツ秋田vs愛媛FC

2024-08-27 16:00:37 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の秋田の記事はこちら(21節・清水戦、3-1)
※前回の愛媛の記事はこちら(26節・いわき戦、1-2)

<秋田スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節まで出場停止(2試合)だった才藤がスタメンに復帰。
  • 河村慶がJ1・ヴェルディからレンタルで加入し、24節(山口戦、1-0)から登録されて途中出場、25節(いわき戦、0-2)からスタメンに定着。
  • 河村匠がJ1・ヴェルディからレンタルで加入し、25節から登録されて26節(鹿児島戦、2-0)で途中出場。
  • 丹羽がJ3・讃岐へレンタル移籍となり、24節をもって登録抹消。
  • GK圍がJ1・京都へ完全移籍となり、25節をもって登録抹消。
  • 小柳が群馬へレンタル移籍となり、今節をもって登録抹消。
  • 星キョーワァンの負傷が発表され、発生日不明(TMで発生)で全治約9か月との事。
  • 24節で負傷交代した大石の詳細が発表され、全治約8週間との事。

<愛媛スタメン>

  • 水曜に天皇杯ラウンド16(広島戦、0-2)が挟まる。そこからの継続スタメンは石浦・藤原の2名。
  • 前節まで出場停止(2試合)だった石浦がスタメンに復帰。
  • 茂木が累積警告により出場停止。
  • レンタル移籍(ポルトガル・FCファマリカンへ)していた行友がシーズン終了に伴い復帰となり、前節(大分戦、3-2)から登録される。
  • 今野がJ1・ガンバから育成型レンタルで加入し(以下同文)

ボール保持率が20位(秋田)と19位(愛媛)という、下位2クラブ同士の対戦。
とはいっても愛媛はそれなりに地上で繋ぐ意思はあり、秋田との差が5%近く開いている点でも明らかであり。
アクチュアリープレイングタイムでは15位、いわき・山口などの上をいっているので、あくまで秋田のようなパワーサッカースタイルとは一線を成したクラブ。

秋田がJ2昇格し、その1年後に愛媛がJ3降格となるニアミスが起こったため、このカードは3年ぶりで通算4試合目という少なさ。
前半戦は開幕節で組まれ、その際も愛媛は秋田の激しいプレッシャーをかわすためにロングボールでの逃げを余儀なくされたという内容で何とか勝利。(1-0)
本来はこうしたスタイルでは無いものの、この試合で幕を開けたが故に、以降も中々ボール保持に精を出す事を貫けないシーズンと化した。

そんな印象である、今シーズンの愛媛。(昇格したが故の強度の問題もありますが)
2戦連続で0-4で敗戦した際(22・23節)は、このままズルズルいってしまうのではないかと思われましたが、その後も中位を確保。
前節は0-2からの逆転勝利と奮起、決して強者では無い立場ながら踏ん張りを見せています。
そうした状況で迎えた、開幕節以来の秋田との一戦。

秋田のキックオフで始まると、ボールを持った最終ラインは直ぐには放り込まず、喜岡が右ワイドを少し持ち上がって低いボールを中央へ。
その跳ね返りを才藤がダイレクトシュート(枠外)と、普段から変化を付けたような立ち回りを見せ。
あくまで保持率上は似た者同士というクラブが相手故の、慎重かつ大胆な入りに思えました。

愛媛は前回対戦時と同様、肉弾戦を避けるようなロングボール主体の立ち上がり。
ボールを確保すると地上でも空中でもアバウトかつ素早く前進、という攻撃方法で、前半4分には地上からの攻めで縦パスをフリックした石浦が才藤のアフターチャージを受けて反則。
これで得た右ハーフレーンからのフリーキックでの放り込み、クリアが小さくなった所を藤原がボレーシュート(枠外)と、こちらもファーストシュートは相手のクリアを直接撃つものとなり。

お互いアバウトな立ち回りのぶつかり合いで、秋田は辿り着いたクロスも、6分に村松が極端に高いボールを上げる(GK辻がパンチング→河野がダイレクトシュート・枠外)などアバウト気味に。
そして得意のロングスロー攻勢に入った末に、この日初のコーナーキックを得たのが13分。
この左CKで諸岡と佐藤大の2人がキッカーに立ち、佐藤大がストレート系のクロスをファーサイドへ、と変化を付け。
これを小松がボレーシュートで合わせると、ボールはゴールバーを直撃してしまい跳ね返り。(そのボールが吉田伊吹に当たりオフサイドで終了)
決めていれば、綺麗に相手の裏を掻いたという事で精神的にも相当楽になったでしょうが……

冷や汗を掻いた愛媛は17分、本来の意思である最終ラインからショートパスで繋ぐビルドアップ。
右への展開からパスを受けた石渡が諸岡のプレッシャーでこぼされるも、拾い直してドリブルに入って前進に成功。
その後の窪田へのパスも遮断されますが、エリア内へこぼれた所を窪田が拾って好機到来と、秋田サイドにとっては奪いきれずに招いた危機。(その後左ポケット奥から窪田がクロスも撃てず)
前進とボールゲインは紙一重、といいたくなる攻防の場面。

ともかくこれにより徐々に愛媛が攻撃権を掴み、その中で18分にもボックス内を突いた好機。
ここも最終ラインでの保持から、今度は小川が左奥へのロングパスを選択すると、走り込んだ窪田が秋田サイドを彷彿とさせるようなラフに高いクロス。
落下点はエリア手前になるも、パクゴヌが足下で前へ送ると、石浦が抜け出して走り込む決定機に。
しかし河野のスライディングで倒されると、これが「反則を貰いにいった(放送席の談)」との判断で反則無しに終わります。
初見では際どい判定に見えましたが、リプレイを見ると確かに自ら掛かりにいっている「シミュレーションで無くて良かった」といった倒れ方に映り。

25分に飲水タイムとなり、ブレイク明け最初の好機は(才藤の)ロングスローの絵図に持ち込んだ秋田。
しかしクリアボールを回収した所に、プレッシャーを受けた河村慶が奪われた事で愛媛のカウンターに移り、窪田が中央を強烈に突破。
3対2という状況で、窪田の前方にパクゴヌと藤原が走り込むという格好の状況になりましたが、溜めた末に右の藤原へとスルーパスを送るもその抜け出しとは僅かにタイミングが合わず。
オフサイドを取られて終了になってしまいました。

秋田はこの危機で尻込みしてしまったか、30分にクリアボールを拾った諸岡、中盤の底でスペースもあるという絵図のなか慎重なボールキープ。
しかしこれが裏目に出て石浦のプレスバックに気付けず奪われてしまい、今度はショートカウンターに入った愛媛。
石渡のパスを受けたパクゴヌが右ポケットを突いてシュート(才藤がブロック)と、普段の秋田らしからぬ中途半端な立ち回り。

愛媛はその後もセットプレーから、31分のCKでクリアボールを石浦がダイレクトシュート。(ゴール左へ外れる)
35分にはFKから、またもクリアボールを窪田がダイレクトシュート、ブロックされるも石浦が拾ってさらにミドルシュート(GK山田キャッチ)とフィニッシュを重ね。
一方の秋田は得意の空中戦から好機を作るには作りますが、いつものようなキレは見られず。
才藤はロングスローのみならず、こぼれ球をすかさず最前線に送るなどで厚みを齎しますが、同時に彼の居る左サイド偏重となってしまった感があり。
逆サイドの村松・河村慶も左へと圧縮し、ワンサイドアタックのような陣形を取るので、サイドチェンジもままならずといった前半に。

終盤はお互いフィニッシュが生まれない展開となった末に、スコアレスのまま前半が終了。
ハーフタイムでの交代も無く、神経戦の要素が一層強まるであろう後半戦が幕を開けました。

最初の好機は愛媛で後半1分、空中戦からボールを確保したのちの右サイドアタックを経て、クロス攻勢に入るも跳ね返され続け。
すると3度目でパクゴヌが奥からカットインと切り替え、ポケット奥からの戻しを経て谷岡がシュート。
しかし河野のブロックに阻まれ、跳ね返りを自ら落とした谷岡ですが、藤原に渡った所オフサイドで途切れ。
特徴である、右センターバックがサイドバック化しての攻撃が活きた場面となりましたが決めきれず。

愛媛の良さが発揮された立ち上がりとなり、やり返したい秋田は6分例によって左サイドから押し上がると、クロスの跳ね返りを再度左で拾ったのちサイドを変えに掛かり。
そして中央最後方から喜岡がライナーで縦パスを送ると、小松のフリックでエリア内へ送られたボールに村松が抜け出す決定機となります。
しかし足を振った村松はミート出来ず、何とかボールを確保するも戻しを選択せざるを得ず、逃してしまう事に。
それでも課題と向き合う秋田、左からロングスローと見せかけて戻しを経て右へとサイドを変える(8分、その後クロスの跳ね返りから河野がミドルシュート・ブロックを掠めて枠外)といった立ち回りで、その姿によりこの日は保持率も50%とそれなりに高くなりました。

ややもするとボール保持同士のぶつかり合い、と化したような展開ですが、そうなると愛媛の方が能力的に上回り。
10分の愛媛、クリアボールを拾った菊地がゲーゲンプレスを受けながらもキープを果たすと、そこから保持に入り攻撃。
石渡がパスを散らしながら組み立て、左からの前進に入るとユイェチャンが中央へ縦パスを差し込み。
これを藤原フリック→パクゴヌスルーと2段階を経て、フリーの石浦に決定的なボールが送られたものの、ダイレクトで放たれたシュートはゴール左へ外れて惜しくも先制ならず。

そんな好試合から一転したのが、やはり身体のぶつかり合いという要素。
直後の秋田のゴールキック、GK山田が小松をターゲットにしたロングボールを送ると、競り合った石渡がチャージを受けて倒れ込み。
しかし反則は無くその後も秋田の攻撃が続き(右からのクロスを才藤がボレーで合わせるもミートせず)、途切れても尚長らく倒れ込む石渡。
2分近く掛けて起き上がり、ピッチ外→復帰の運びとなった石渡ですが、その後にも事案が発生します。
14分に浮き球を石渡が落とした所、拾いにいった石浦がスライディングで確保しようとするも、才藤の足を削ってしまい反則に。
これには秋田サイドもいきり立ち石浦に対しヒートアップ、退場をアピールせんとする吉田謙監督の異議も飛ぶ事態となり。
何とか警告止まりに落ち着かせた審判団ですが、FKで再開せんとした所、今度はその審判団の無線機トラブルにより中断に入り。(秋田ベンチもこの際に吉田伊→青木へと交代)

この水入りにより愛媛もボール保持は萎み、19分に最終ラインにプレスを掛けられた末にタッチラインを割ってしまい回避失敗。
一方圧力を増す秋田により、従来通りのパワーサッカーのスタイルへと戻りが果たされたでしょうか。
23分にはゲーゲンプレスでボール奪取を見せるなど、自分達の土俵に引き摺り込みに掛かり。

しかし24分、愛媛はゴールキックを短く繋いでの攻めによりそれに逆らい。
そして石渡が、諸岡の腕でのチャージを振り切って持ち運び、最後は倒されながらも前方へパスを繋ぎ。
当然アドバンテージで、受けた窪田もドリブルで中央を運びに掛かると、栗本が後ろから倒してしまいようやく反則で途切れ。
これにより栗本のみならず、流された諸岡のプレーにも警告と、一度に2人も警告を受ける破目となりました。
それだけに止まらず、この際に栗本が足を攣らせてしまい、交代の運びとなった所で秋田ベンチは3枚替えを選択。
更に愛媛も交代の準備と、再び長らく試合が止まる事となります。(その影響か、後半は飲水タイムは無しに)

秋田が栗本・河村慶・佐藤大→小野原・畑・水谷へ、愛媛が石渡・藤原→谷本・曽田へとそれぞれ交代。
そして愛媛の直接FKで試合再開となったのが29分。
中央ながら遠目からという位置でしたが、キッカー・ユイェチャンは直接シュートを選択。
これが無回転でゴール上部を襲い、GK山田が辛うじてセーブとヒヤリとさせるものになります。

その後秋田が平常運転を取り戻し、左からのみならず右からも村松がロングスローと、お馴染みの光景で押し込み。
この空気を換えたい愛媛、36分に再度地上からの繋ぎで前進し、パクゴヌのスルーパスで右奥を取ったのちも中央からの攻めを選択。
戻しを経て、右からの縦パスを石浦が中央で受けるという、先程(10分のシーン)とは逆バージョンの絵図となりましたが今度は秋田ディフェンスも堅く撃てず。
ここでフィニッシュに持ち込めなかった事で、終盤の体力低下とも相成って秋田ペースへと固定化されてしまい。
(39分に窪田→曽根田へと交代)

その秋田の攻勢は、やはりロングボール中心にサイドを突いてのクロスというもの。
38分にクリアボールを青木がフリックして右奥の畑に渡り、入れられた低いクロスに水谷が走り込むも僅かに合わず。
41分に最後の交代、小松→中村で、中村は従来の右サイドハーフでは無くそのままFWに入ったこの日。
クロス攻勢には持ち込めているため、彼の力は(サイドには)必要無いといった思惑でしょうか。

フィニッシュには持ち込めなかった時間が続きましたが、44分に得た右CKからの二次攻撃、再度の水谷のクロスをファーサイドで青木がヘディングシュート。
ゴール左を襲うもGK辻が横っ飛びでセーブ、しかし尚も拾った中村が左ポケットでのキープの末にシュート。
これもGK辻がセーブし、さらに拾った青木のクロスをブロックと、何とか凌いだ愛媛。

しかし怒涛の大攻勢の幕開けとなった秋田、それを援けるアディショナルタイムは度重なる中断により+8分と長丁場。
才藤のロングスローから、跳ね返し→エリア内へヘッドの応酬の末に、水谷のヘッドから青木がヘディングシュートに持ち込み。
これもGK辻がセーブと、ひたすら守勢を強いられながらも良く防ぐ愛媛。
その後再びロングスロー攻勢へと持ち込んだ秋田は、村松のフェイントで短くスタートののち、諸岡の右ポケットへの進入からのクロス。
クリアされるも河野の折り返しを経て、中村が中央でヘディングシュートを放つもゴール左へと外れ。

一息ついた愛媛、その後の秋田の攻撃を切ると、クリアボールを右サイドで拾ったパクゴヌ。
上がりを待ったのちに中央へロングパス、曽根田のポストプレイにより紛れを生み、掻き出されたボールを菊地がミドルシュート。
ブロックされるもCKに持ち込み、ここから3本続くCK攻勢。
その2本目で一矢を放ち、小川のヘディングシュートがゴールを襲いましたがGK山田がセーブと、こちらも好守備に阻まれます。

そして最終盤、秋田は自陣からのFK(この際の反則で谷本に警告)で最後のチャンスと思われましたが、クリアボールを繋いで右奥へと持ち込んだ畑。
そして三原(ユイェチャンと交代で出場、このFKの直前に)に反則を受けた事で、ほぼ右CKという位置でのFKが本当に最後となり。
そして水谷のクロスから中央で中村がヘディングシュート、秋田サイドの希望を乗せたこのフィニッシュはゴール上へと僅かに外れ。
「惜しい」だらけのATはこうして幕を閉じ、結局スコアレスドローに終わりました。

泥臭さ勝負となれば秋田の独壇場ですが、保持率下位同士の対決らしくこの日はボールを持たされる状況も多くあり。
そんな対策も進むなか、このスタイルで何処まで行けるか、一戦必勝が求められるリーグ終盤で試される事となるでしょうか。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第28節 藤枝MYFCvsモンテディオ山形

2024-08-26 16:03:27 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の藤枝の記事はこちら(22節・群馬戦、2-1)
※前回の山形の記事はこちら(24節・いわき戦、1-2)

<藤枝スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • DAZNでのフォーメーションは、矢村・千葉寛の2トップかつ梶川をトップ下とした3-4-1-2。
  • 千葉寛が清水から育成型レンタルで加入し、23節(水戸戦、3-1)から登録されて途中出場、中断明けの25節(鹿児島戦、3-2)からスタメンに定着。
  • 世瀬がJ3・鳥取から完全移籍で加入し、25節から登録されて途中出場、前節(山口戦、3-0)からスタメンに定着。
  • モヨマルコム強志が長崎から育成型レンタルで加入し、前節から登録されて途中出場。
  • 中島がレンタル先変更という形で水戸に移籍(レンタル元はJ1・札幌)となり、25節をもって登録抹消。
  • 小笠原がJ3・相模原へレンタル移籍となり(以下同文)
  • 水野がJ3・岐阜へレンタル移籍となり(以下同文)
  • 西矢がJ1・鳥栖へ完全移籍となり(以下同文)
  • 天皇杯3回戦(鹿島戦、1-2)で負傷交代したアンデルソンの詳細が発表され、全治約6週間との事。
  • 河本(AIE国際高)の来季加入が内定し、後日特別指定選手となり25節から登録され、26節(甲府戦、0-3)途中交代で初出場。
  • 中村(札幌大)の来季加入が内定し、後日特別指定選手となり前節から登録される。

<山形スタメン>

  • 土居がJ1・鹿島から完全移籍で加入し、25節(岡山戦、1-1)から登録されて即スタメン出場。
  • 城和が群馬から完全移籍で加入し、前節(長崎戦、4-2)から登録されて途中出場。
  • 阿部がJFL・ブリオベッカ浦安へ育成型レンタル移籍となり、25節をもって登録抹消。
  • 杉山がレンタル先変更という形で千葉に移籍(レンタル元はJ1・ガンバ)となり(以下同文)
  • レンタル移籍(ブラジル・CRアトレティコ・カタラーノへ)していた荒川が、JFL・ヴィアティン三重へ再度レンタル移籍。
  • 吉田の負傷が発表され、8/10に発生して全治約8週間との事。

2点以上取れれば勝ち、そうでなければ負け、という流れがハッキリして来た最近の藤枝。
3得点で勝利→無得点で敗戦のサイクルを5試合も保てばそう思わされるのは当然で、この分だとこの日は無得点となる予想が立ってしまい。
それを覆したいのは当然ですが、同時に残留争いという観点では、この1勝1敗ペース(2試合で勝ち点3)を保つだけで安全圏が確保されるため外野からは「このままで良いか」とつい思ってしまうものであり。
現在の藤枝もそれに伴い、降格圏とはかなり差が生まれました。(18位・栃木との差は11)

そんな藤枝と勝ち点が並んでいる山形は、開幕前に優勝が目標とぶち上げただけあり、全く満足できないのが現状でしょう。
そして浮上すべき秘策として、鹿島から土居の獲得と一念発起ぶりが炸裂した夏の移籍期間。
地元出身とはいえ、鹿島でワンクラブマンの道を歩んでいた選手の加入というビッグニュースに歓喜の声が上がらない訳が無く。
徳島の岩尾加入の件然り、物語性の担保は後方から追いかける立場のクラブにとって非常に重要な武器となり得るものであり。
J2である以上補強策も限度があり、選手を増やしてもその効果はいささか不透明なため、理論値とは一線を成す要素であるものの最後はそれが有難がられるのは必然。
加入した土居はデビュー戦で早速ゴールを挙げるなど、上昇機運を齎す存在になったとあればそんなオカルトじみた要素も信憑性が生まれるものです。
強化部も物語を完結するため、群馬のキャプテンだった城和を獲得と強引な引き抜きも敢行するなど、前を向く体制を緩める事は無く。

かくして中断明け以降無敗を保っている山形ですが、昇格争いのためには勝ち続けない状況なのは変わらず。
早速の前半1分に、右サイドでスルーパスに走り込んだイサカのクロスを、ニアでフリック気味に合わせヘディングシュートを放った土居。(枠外)
システム的には、イサカとは逆の左ウイングである國分が肝で、純正サイドアタッカーでは無い彼が中央寄りになるという流動性を絡めた攻めのシステムと化しており。

一方の藤枝も、通常の3-4-2-1とは一線を成すシステム。
守備時は矢村・千葉寛の2人が最前線となって前線から果敢な守備体制を採る状況が多く。
しかし攻撃時には、梶川が降りてボールを受ける事で2トップ化するという具合に、同じ3-5-2でも「2トップ化」か「3ボランチ化」かの違いと言うべきでしょうか。
そんな可変システムを採るも、根幹をなす部分は変わらず。
つまりは前に出てボールに触れるGK北村をスタートとする、最終ラインが幅広く距離感を取ってのビルドアップ。
これにより、主に右ワイドに開く久富により大曽根がハーフレーンに絞る立ち位置がメインとなりました。

入りの山形ペースも直ぐに途切れ、こうしたシステムによるボール保持の体勢に入る藤枝。
しかし10分、新井のエリア内へのスルーパスが通らず攻撃終了となると、山形はGK後藤雅のスローから素早く攻めに入りカウンターに。
左へ展開ののち山田がスルーパス、走り込んだディサロのクロスで鋭く裏を突く攻撃、イサカがこれを足で合わせて完遂させるもののシュートはゴール右へと外れて先制ならず。

この山形の鋭い槍に苦闘の色を隠せず、13分には國分とディサロのワンツーに対しアフターチャージでディサロを倒してしまった新井が警告を受け。
これによる左サイドのフリーキックから、放り込みと見せかけてパス交換から左ポケットへスルーパスを送ったキッカー國分。
走り込んだディサロがクロス気味にシュートを狙ったもののこれも(中央に西村が走り込むも合わずに)ゴール右へと外れ。

一方の藤枝も、20分に矢村が縦パスを受けた所西村に倒されて反則、左サイド遠目からのFKを得。
キッカー梶川はここから放り込みと見せかけて同サイドへスルーパスと山形と類似する立ち回り、走り込んだシマブクのクロスと変化を付けます。(その後逆サイドに流れ、久富のクロスの跳ね返りを梶川がミドルシュート・枠外)

山形の攻撃に苦労しながらも、立ち回りで互角に渡り合う姿勢を保つ。
そんな藤枝の様相でしたが、それを揺るがす事件が27分に発生します。
自陣で反則を受けた山形、素早いリスタートを選択して高江が一気にダイレクトで最終ライン裏へロングパス。
そこには判断良く抜け出していた山田が居り、そのままワントラップでエリア内を窺うという所で、追いすがった大曽根が後ろから倒してしまい。
反則を告げる笛が甲高く鳴り響くと、すかさず大曽根に対し突き付けられたカードは退場を告げる赤色のもの。
辛うじてエリア手前という位置でPK献上は避けられたものの、決定機阻止による一発退場で大曽根がピッチを後にする事を余儀なくされてしまいました。
試合が止まった瞬間という、気を抜き易いものの抜いてはいけない場面を突かれる格好となり。
思い出すのが前年の開始12秒で山原が退場となった試合(28節・仙台戦、1-1)ですが、そのリスクが常時付いて回るのは避けられないのか。

ともかく、PKでは無いもののエリアからすぐ手前という位置での直接FKとなった山形。
横軸は左ハーフレーンなため、右足即ち國分が蹴るという選択をすると、放たれたシュートは壁を越えてゴール左を襲い。
しかしポストを叩いて跳ね返り、尚もイサカがエリア内で拾うも撃てずに終わります。

これによりスコアレスのままで10vs11での戦いに突入し、藤枝は久富・シマブクをサイドバックにした4バックへシフト。
前線は相変わらず矢村・千葉が「1.5トップ」といった流動性を取るも、基本的には4-4-1で凌ぐ体勢となり。

34分(GK以外)全員敵陣に入り込んで攻める山形、左サイドで奥へ切り込むと見せかけ、土居のレイオフを受けた山田の手前からのクロス。
角度を付けて上げられたこのボールを、ファーでディサロが綺麗に合わせて右サイドネットを揺らしたものの、角度が付いた故のオフサイド判定に引っ掛かってノーゴール。
防戦を強いられる藤枝は、こうした危機一髪のシーンを凌ぎながらも、チームスタイル的に何処かで押し返したいのは明らか。
39分にそのチャンスが訪れ、梶川が最終ラインに降りての組み立てと見せかけ、GK北村は前に位置を変えた世瀬をターゲットとしたフィード。
彼の落としから素早く前進に入り、縦パスを受けた矢村が前を向くものの、小西のプレスバックで倒されて奪われ。
反則無しどころか山形のカウンターを招いた(右ハーフレーンから土居がクロス気味にシュート・枠外)事で、先程の退場と相成って主審に猛反発を見せる藤枝サイド。
起こった一悶着の末に須藤大輔監督が警告を受ける、憚らずもピッチ内で異議を飛ばさんとしていた梶川への被害を請け負う形となりました。

その後自陣での繋ぎでのミスを拾われての危機(42分、國分の左ポケットからのクロスがゴールに向かうもGK北村キャッチ)など、判定への苛立ちが悪影響を呼び込んでしまう藤枝。
この流れのうちに決めたい山形はアディショナルタイム、最終ラインから距離感の長いパスでサイドを変えながら地上での前進。
そして川井のスルーパスに走り込んだイサカが右からクロス、グラウンダーでGKとDFの間を突いたこのボールに、ニアで土居が跳び込むも合わずに流れたボールをGK北村が脚でクリアの形で跳ね返し。
最後方の奮闘でゴールは割らせずに、何とかスコアレスのまま前半を終わらせた藤枝。

ハーフタイムでの交代は行わず、出来るだけ主力を引っ張る選択をした藤枝・須藤監督。
始まった後半戦、1人1人がより頑張らなければこの不利を打開できないのは当然であり。
後半3分、例によって前に出たGK北村から攻撃を始める藤枝、山原・中川創の両CBもGKを中央にして大きく開いてパスを受ける体勢を採り。
ここからパスワークでの前進の末、新井の右ポケットへのミドルパスに走り込んだ久富がマイナスのクロスに辿り着き。
最後方に伴いSBも押し上げられるその体制はまさにリスキーですが、こうでもしなければゴールに辿り着けないのも確か。

直後の4分、山形のGKからのビルドアップに対し2トップが追い掛け続けると、GK後藤雅のパスミスを生んでショートカウンターの絶好機が訪れ。
左サイド深めで拾った梶川から、パスを受けたシマブクがカットインを経て中央からシュートを放つも、右へ大きく逸れてしまい(タッチを割る)モノに出来ません。

その藤枝の体制に度肝を抜かれる格好となった山形。
しかし冷静さを取り戻し、藤枝2トップの間に位置取るボランチ(主に小西)からの組み立てを冴え渡らせ、ペースを取り返します。
6分にはその位置でパスを受けた小西が左に大きく展開するロングパスでビルドアップ成功、その後クロス→跳ね返しを経て右からイサカのクロス。
これをファーで土居が胸で収め、すかさずボレーシュートを放ったもののふかしてしまい決められず。
続く8分には逆手に取った、左サイドに開いた高江からの前進と、藤枝に的を絞らせずに攻撃権を支配します。

ラインアウトが精一杯となる藤枝ディフェンスの前に、量産されるセットプレーからもゴールを狙う山形。
11分にコーナーキックからの二次攻撃、左サイド奥でディサロのスルーパスに走り込んだ國分がクロス、低いボールでニアを突いた所を川井が合わせ。
山原が眼前でブロックするも、脇にこぼれたボールを拾い直し再度シュートした川井、しかしこれもふかしてしまい決定機を逃し。
13分にも左CKから、キッカー國分のクロスを直接安部がヘディングシュートに持っていき、GK北村が横っ飛びでセーブするも尚も繋ぐ山形。
そして右手前からのクロスを再度合わせた安部ですが、このヘディングシュートもゴール上へ僅かに外れ。

膨らむ決定機に、何とか凌ぐ藤枝も決壊は避けられない運命となってしまったか。
15分、右サイドで西村・川井・イサカのローテーションでのパス回しから、裏へのミドルパスに高江が走り込むという崩し。
これは遮断した藤枝ですが、こぼれたボールを拾わんとした新井と高江が交錯すると、笛は鳴らずに継続となった結果拾ったディサロがゴールに迫り。
そして土居とのワンツーを経て右ポケットからシュートが放たれると、左ポスト内側を叩いてゴールへ吸い込まれ。
押し込み続けた末に、待望のレレマスク先制点に辿り着いた山形。

一方藤枝サイドはここでも反則を巡って異議を飛ばすも、覆るどころか梶川への警告という余分な被害を受けるのみに終わり。
意気消沈しかねない流れで、19分には自陣でのプレス回避がままならずディサロに奪われる危機となり。(前に出ていたGK北村がクリアして凌ぐ)

これを変えたのが交代選手で、22分に久富・梶川→モヨマルコム・浅倉へと2枚替え。
新戦力のモヨマルコムが、その身体能力を活かしたプレーでチームに再度前向きのベクトルを齎します。
右サイドを強引なドリブルで突破し、前に出てのターゲットにもなれ、ロングスローも会得しているという八面六臂の活躍。

その圧力にさしもの山形サイドも委縮せざるを得ず。
23分にはディサロのポストプレイがズレた所を千葉が拾ってショートカウンター、矢村のミドルシュートがゴールを襲うもGK後藤雅がセーブ。
一気に塗り替えられた試合絵図に、ベンチも25分に土居・國分→藤本・氣田へ2枚替えを敢行(ディサロ・藤本が2トップの4-4-2へシフト)したものの流れを取り戻せません。
その後もモヨマルコムのドリブルやロングボールのフリックに苦しめられ、26分にはそのモヨマルコムのクロスをブロックした山田が足を攣らせてしまい。
直後の藤枝のCKの攻めが途切れた(クロスのこぼれを浅倉がシュート・枠外)所で倒れ込んだ山田、担架で運ばれて交代となり。
城和が投入され、安部が左SBに移る事で穴埋めを図ります。

31分にようやく、藤枝がモヨマルコムのロングスローという局面から、クリアボールを高江が拾い持ち運んだ事でカウンターの好機が訪れた山形。
スルーパスを受けたイサカが右ポケットから低いクロスを送るも、中央に走り込む藤本の手前で、戻ったモヨマルコムがクリアと何とか凌いだ藤枝。
数的不利により忘れられていた「『超攻撃的』の裏を突かれる事での危機」が蘇るも、形振り構っている余裕は何処にも無く。
33分にさらに動き、新井→カルリーニョスへと交代します。
(山形も直後にイサカ・ディサロ→横山・南へと2枚替え、再度1トップに)

35分にパスワークで攻め込む藤枝、エリア手前でパスを受けた千葉が安部にチャージされながらもボールキープし、そのまま強引に右奥へと切り込み。
それでも引っ張り続けた安部により倒されると反則・警告となり、このエリアラインすぐ脇からのFKで、キッカー・シマブクはグラウンダーでマイナスのクロスと変化を付け。
矢村のスルーを経て千葉がシュート、と意表を突きに掛かるも山形ディフェンスは釣られずに対応した結果不発に終わります。

その後山形も、マイボールの際は保持を重視(38分のカウンターチャンスでは戻して作り直しを選択)し落ち着きを図り。
その結果、藤枝の溜め込んでいた不満も原因か反則塗れという流れにもなり、42分に城和が・45分にモヨマルコムが警告と双方被害も膨らみます。
前半からカードが出やすい展開に突入していた側面もあり、ある程度は仕方無く。
齎されるFKから、42分に安部がヘディングシュートを放つ(ゴール右へ外れる)という具合に尚もスコアを動かす余地は見られ。

ATに突入し、山形は小西が左ウイングバックを務める、5バックシステム(3-4-2-1)へと布陣変更。
しかしその後敵陣でボール保持する局面になると、左から氣田がカットインでポケットを急襲、そのままシュート。
GK北村がセーブした跳ね返りを、さらに横山が詰めてシュートしますがこれも右ポストに当たり、跳ね返りが中川創に当たるも左ゴールへと逸れる決定機逸に。
結局追加点は得る事が出来なかった山形、1点差を逃げきる体制へと移り。

数的不利はどうしようも無い藤枝。
交代の駒による優位性も薄れていき、結局最終盤はFKによる放り込みしか出来る事が無くなるに至りました。
目安6分のATを凌ぎきった山形が、0-1のまま勝利に辿り着き。

完勝とは言い難い数的優位での戦いでしたが、シーズン序盤から渡邉晋監督が連呼して来た「どんな形でも勝利する事がまず大事」という精神が、ようやく本当の意味で重要となる局面。
そしてその通りに勝ち点3を積み重ねた事で、逆転への体制は整えられたか……を考えるより、貪欲に目の前の勝ちを拾いにいく事でしょう。

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