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ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第31節 いわきFCvsV・ファーレン長崎

2024-09-18 16:39:27 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回のいわきの記事はこちら(26節・愛媛戦、2-1)
※前回の長崎の記事はこちら(29節・栃木戦、1-1)

<いわきスタメン> ※()内は前節のスタメン

  • DAZNの予想フォーメーションは、下田アンカーの3-3-2-2。(3-1-4-2)どちらとも取れる流動性があるため判別は困難。
  • 加入決定した熊田は、27節(千葉戦、3-0)から登録されて途中出場、29節(仙台戦、0-2)で初スタメン。
  • 移籍が決定した鏑木は、27節をもって登録抹消。
  • ヒョンウビンが韓国・世宗未来高校から加入し、28節(熊本戦、3-4)から登録される。

<長崎スタメン>

  • 前節(清水戦、1-1)初出場したヴァウドが今季初のスタメンに。(天皇杯では出場しているので負傷から復帰……という訳では無い)

昇格争いは正念場、という残り8試合。
立場は違えど、それに絡んでいるクラブ同士の対決は白熱必至なリーグ終盤戦。

初めて体験するいわきも例に漏れず。
加えて、相手の長崎は夏に移籍した照山が所属・スタメン出場とあり、敵対意識も高揚。
照山が最終ラインでボールを持つだけで、スタンドから多大なブーイングが沸き起こるという状態になったいわきのホーム・ハワイアンズスタジアムいわき。

そんないわきは前半のキックオフを得ると、後方からのロングパスのセカンドボールを確保。
その流れで、こぼれ球の争いで山下が青木義のチャージを受けて反則・警告、そしてフリーキックとペースを掴むのに成功します。

長崎は最終ラインから繋ぐ体勢を取るも、最近の不調ぶりもありこの日はロングボール重視の立ち回り。
前線も後方も4人が幅を広く取り、プレスをかわして放り込む→何処に上がっても受けられる体勢を築きます。
その分中盤が薄くなり、セカンドボールを拾えず攻撃機会を得れない時間が続きましたが、とにかく慎重に戦うという意図が強く出ていたでしょうか。

当然警戒するのはいわきの縦に速い運びですが、前半6分にそのセカンドボールを拾う機会を得たジェズスのドリブルが山下に反則気味に止められると、笛が吹かれないのを尻目にいわきがその運びを見せ。
即ちカウンターであり、山口の縦パスで敵陣に運ぶと、西川→有馬→加瀬と経由して右サイドへ。
そしてアーリークロスがファーサイド奥に上がり、走り込んだ谷村が脚で折り返す(ゴール上へ逸れる)という具合に、偶発的な事象から生まれるのは避けられず。

しかし長崎の方も、10分に青木義のアーリークロスがファーに流れるも、いわきがクリアを選択した事で左コーナーキックに。
ここからCK攻勢に入ると、2本目の右CKでキッカー安部のクロスをファーサイドでフアンマがヘディングシュート。
これがゴールバーを直撃と、セットプレーからの一撃はどういったチーム状態でも脅威になり得る事を証明します。

結局モノに出来ず、続く13分にはフアンマがロングボールを収めたのち右へ展開、ギリェルメのクロスを澤田が跳び込んでヘディングシュートを放つもGK立川にキャッチされ。
するとターンが入れ替わりいわきの攻勢に。
それでも焦ってハイプレスを掛ける事は無く、4-4-2のブロックを敷いて相手にボールを持たせる選択を採るなど、守備面でも慎重さを高める長崎。

いわきはショートパスの本数を増やし、狭い局面での上下動でそのブロックを動かさんと試み。
特に西川がワイドに張ってパスを受けるなど、右サイドを重視して人数を増やして繋ぐものの、喰い付きも抑える長崎ディフェンスの立ち回りで徒労に終わり。
逆に17分、西川がそのワイドからカットインを経て放ったミドルシュートが、ゴール左へ際どく外れるフィニッシュに。
堅守相手に対してはミドルレンジから、という定石にしっかり従い。
一定の有効打となりそうでしたが、この日西川のミドルシュートはこのシーンのみに終わり。

結局、保持率は高まるもゴールを奪えないまま24分に飲水タイムが挟まれ。
すると再開直後は、前半のキックオフのようなラフな蹴り合い・空中戦という局面と化します。
そんな中で28分に再度CKを得た長崎は、その二次攻撃で後方からの秋野のロビングを、照山が合わせるもそのヘディングシュートは大きく上へ外れ。
それだけに止まらず、照山の奥に居たフアンマが倒された事で激高し、彼の特性である過剰な異議により警告を受ける事に。
おまけに4枚目で次節出場停止と、余計かつ多大な被害を出してしまいました。

空回りが目立つようになった相手を突くかのように、31分には下田が中央をドリブルで持ち運び、安部に反則で止められて直接FKの好機を得るいわき。
中央からという位置で、キッカーに山下が居る状況で直接狙わない手は無く。
そして放たれた山下のシュートは、ゴール左上へ際どく外れて決められずも、徐々に得点の匂いを高めていきます。

しかしこの後、スタジアムには雨が降り注ぎ。
気候故に仕方無いと割り切るも、37分頃から目に見えてその勢いは増し、プレーに支障が出ても可笑しくない状況に。
攻勢を続けていたいわきですが、まさに水を差されてしまったでしょうか。
その37分に、ボール保持の体勢から山下がアーリークロスを選択するなど、雨脚が気になっての事か乱雑に映る攻めに終わり。(その後左サイドで保持するも有馬のヒールパスが誰にも合わず)

すると直後の38分、自陣でボールを持ったフアンマがドリブルを始めると、フィジカルを生かし豪快に突き進み。
たまらず追走した西川が反則で止めてしまい、これで長崎の右サイドからのFKとなります。
距離はかなりあったためセンターバックは上がらずも、前線の選手は放り込みに備える体勢とどっちつかず。
しかしこれでいわきサイドにも隙が生まれたか、キッカー秋野は同サイドへのパスを選択し、距離を縮めてから青木義がクロス。
ファーに高く上がったこのボールを澤田が折り返すと、ノーマークとなったジェズスがダイレクトで果敢にシュート。
ゴール左へと突き刺さり、やや変則ながらもセットプレーを炸裂させる格好で先制を果たしました。

いわきはリードされた事で、尚も降り注ぐ雨とも相成り、とてもポゼッションを貫く余裕は無くなり。
41分に石田が一気にエリア内へロングパスを送ると、走り込んだ有馬がポストプレイで叩き、谷村がボレーシュート(枠外)と少ない手数でゴールを狙い。

しかし乱雑感は拭えず、45分にはミドルパスをギリェルメにカットされて長崎の攻撃となり、ギリェルメとジェズスの2人で前進を果たし。
そしてジェズスがミドルシュート(大森がブロック)と、長崎が誇る助っ人選手の跳梁を許す格好となります。
その後のアディショナルタイムも長崎のターンは続き、反撃機会が訪れないまま前半終了を迎え。

共にハーフタイムでは交代無く。
長崎のキックオフで始まり、最初の照山のロングパスこそ乱れたものの、直ぐにフアンマのプレスバックにより攻撃権を確保。
そして放たれた最初の攻撃は、フアンマのスルーパスにギリェルメが走り込む(GK立川が跳び出して足でカット)という、単純かつ脅威となり得る助っ人のマンパワーを最大限に発揮するものとなり。
これで基本方針が裏狙いと定まったでしょうか。
後半3分にも青木義のパスカットから、またもフアンマのスルーパスで裏を突き、ジェズスがエリア内で持つ好機を作り。(右ポケットからカットインもGK立川が前に出て抑える)
久々のスタメンとなったフアンマ、開幕直後に比べて中盤でのポストワークを果たす局面が激増していたこの試合。
その姿は苦しいチーム状況を反映している風でありましたが、少なくともこの日の機能性は十分となり得ました。

一方守備面でも、何度もプレスバックするフアンマに釣られるように、後半からハイプレスに出る機会を増やす長崎。
サイドハーフ(ウイング)の片割れが前に出て、いわきの3バックに数を合わせて規制を掛ける体制に。
これにより前半とは一転してビルドアップに苦しむシーンが増えたいわき。
8分にはロングパスを蹴らされ、その跳ね返りを拾った安部が逆に裏へロングパス。
そして走り込むギリェルメの前でGK立川が跳び出してクリアと、前述の延長線上といったシーンになり。

後半開始時は弱まった雨脚も、試合が進むとまた強くなり。(前半程では無いが)
そしてまた弱まるものの、常時雨を浴びながらのプレーを強いられ。

それにより、というのはオカルト的な要素ですが、いわきは崩しの繊細さをすっかり欠いてしまったようで。
強まった長崎のプレッシャーもあり、アーリークロスを選択するシーンが増えたのは苦し紛れに映りました。
11分には加瀬の右サイド手前からのクロスを有馬が合わせヘディングシュート(GK若原キャッチ)と、成果はゼロでは無いものの前半のような鋭い攻撃を繰り出す余裕は既に無く。

長崎ベンチの方が先に動き、16分にギリェルメ・澤田→増山・笠柳へと2枚替え。
後半は一転して運動量を要求された両ウイングだけに、早めに代えて来たのは道理に叶う采配であり。
一方閉塞感が拭えないいわきも、18分に下田・西川→柴田・熊田へと2枚替え。
夏の移籍で加わった2人を同時に投入する事となりました。

試合絵図を変えたかったいわきですが、19分に得たCKでアクシデントが。
それは因縁のある照山に発生し、空中戦で柴田と激突すると、頭部を痛めてしまい倒れ込み。
2分程掛けて起き上がるも、脳震盪チェックの結果続行不可能の判定となり、交代の運びとなってしまいます。
それと同時に、いい時間に突入(23分)したため飲水タイムでブレイクとなり。
明ける際に長崎は田中隼を投入し、水入りにより反撃の道筋は得られずとなったいわきサイド。

そのまま始まった第4クォーター、やはり長崎へと針が傾き。
26分に再度裏へのロングパスでジェズスを走らせる攻撃で右CKに持ち込むと、キッカー安部の中央へのクロスからヴァウドがヘディングシュート。
GKの居ない右サイドを綺麗に突いたフィニッシュでしたが、柴田が立ちはだかりヘッドでブロック、寸での所で失点を防ぎます。
しかしこぼれ球から再度クロスを入れた事で今度は左CKとなり、またもキッカー安部のクロスが中央へ。
今度は合わせたのはフアンマで、競り合った山口に当たりこぼれたものの、すかさず田中隼が詰めてシュート。
ゴール上部に突き刺さり、またもセットプレーをモノにした長崎がリードを広げ。
苦しい時はセットプレー、という事を証明する試合運びとなりました。

リードを広げられたいわき、32分に加瀬→五十嵐へと交代。
加瀬が退いた事で、サイドからの推進力は失われた格好となり、以降も手前からのクロスへの傾倒は止まる事は無く。

一方長崎も、33分にフアンマが反則を受けると同時に足を攣らせてしまい。
精力的に動き回っていた代償を受けてしまいましたが、ベンチは最後までフアンマを引っ張る選択を採りました。
35分には青木義・秋野→中村・加藤大へと2枚替え。(増山が右サイドバックに回る)
アンカーの秋野が退いた事で、以降ドイスボランチ(安部・加藤大)の色が高まったでしょうか。

いわきは38分、相手のクリアミスも絡み左ポケットで谷村がボールを持ち。
そして中央への戻しを経て柴田がミドルシュート。(枠外)
これ以降攻撃は沈黙と、すっかり偶発的な好機しか作れない状態に陥り。

相手の単調な攻めをしっかり凌ぎ続け、その背後を突くという長崎の立ち回りはこの時間帯でも冴え渡り。
そして45分、左サイドで確保ののち安部が突破からアーリークロスを上げると、ファーサイドで合わせたのはフアンマ。
ヘディングシュートでゴールネットを揺らし、3点目かと思われましたが、オフサイド判定に引っ掛かり幻のゴールとなり。
その余韻のまま突入したATでも、フィニッシュに繋げられないいわきを尻目に尚も長崎の矛が繰り出される流れに。
ヴァウドロングパス→ジェズスフリックで敵陣に進入し、左奥を突く事に成功した笠柳がグラウンダーでクロス。
中村のスルーを経て、再度フアンマがシュートを放ちましたがGK立川がセーブ。
足の痛みを抱えながら奮戦したフアンマでしたが、そのご褒美は残念ながら得られずに終わりました。
(ATの最中に長崎は安部→山田へと交代)

諦めずに攻めの姿勢を見せるいわきですが、時間的にも完全な放り込みへの傾倒は必至となり。
しかし最後の最後に、柴田縦パス→有馬フリックにより谷村が裏に抜け出すという絶好機が、地上からの攻めで訪れます。
右ポケットへ進入し、細かいタッチでシュートチャンスを窺う状況になりましたが、増山のディフェンスに阻まれ撃てずに終わり。
結局追撃の気運を最後まで高められず、といった試合になりました。

そのまま0-2で試合終了となり、長崎はようやく長いトンネル(7戦未勝利)を抜け出し。
逆にプレーオフ圏への浮上とはならなかったいわきですが、上に居る長崎ももっと過酷な自動昇格枠を狙わなければならない立ち位置であり。
苦労はどの立場でも付いて回るもの、という昇格争いを戦う覚悟が、この試合により備わったでしょうか。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第31節 ベガルタ仙台vs藤枝MYFC

2024-09-16 16:01:03 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の仙台の記事はこちら(28節・千葉戦、2-4)
※前回の藤枝の記事はこちら(28節・山形戦、0-1)

<仙台スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前回述べた通り、長澤がウェリントン フェニックスFCへ完全移籍となり、前節(群馬戦、0-0)をもって登録抹消。
  • 負傷離脱していた中山が、今節復帰しベンチ入り。
  • 28節で負傷交代した高田の詳細が発表され、8/28に手術実施して全治約12週間との事。
  • 前節負傷交代した有田はベンチ外。
  • 加入内定している湯谷(中央大)・安野(帝京長岡高)の2人が特別指定選手となり、前節から登録される。

<藤枝スタメン>

  • DAZNの予想フォーメーションは3-4-1-2で梶川がトップ下と、前回視聴時と同様。
  • 負傷離脱していたアンデルソンが、前節(栃木戦、1-0)復帰して途中出場。

両極端だった成績(勝つ時は3得点・負ける時は無得点)が緩和されるとともに、勝利を重ねる藤枝。
それはいつの間にかプレーオフ圏が視野に入る程であり、「もしかしたら……」という戦いへと突入したであろうリーグ最終盤。
しかも入り口に待ち構えていたのは、目下そのプレーオフ圏に居座る仙台と、それに相応しい一戦になり得たでしょうか。

空中戦の連続でボールが地に付かない入りを経て、先に攻撃の形に入るのはどちらか、という立ち上がりに。
前半2分に中川創のパスカットから前進する藤枝、その中川創が縦パス→矢村フリック→梶川ロビングと素早くエリア内を突く攻撃。(千葉が右ポケット奥で受けるも奪われて終了)
落ち着かない流れのなか、好機に辿り着いたのちもそれに逆らう(無理にボール保持に落ち着く)事無く乗ったのが良かったでしょうか。

続く4分、仙台も応戦するかのように、パスカットした真瀬がそのままスルーパスを前線に届けんとする攻撃。
エロンの手前でカットして逆に藤枝のターンになると、最終ライン~ボランチ(+降りて来る梶川)での繋ぎを経て、久富が直接右ポケット奥へとロングパスを送り。
そして走り込んだ矢村も、角度の無い所にも拘らず、流れに乗るかのようにシュートを選択。
これが狭い所を抜いて左サイドネットに突き刺さる、電光石火の如き先制点へと繋がります。
重要な一戦で、幸先良いスタートを切れた藤枝。

一方、拙い立ち上がりとなってしまった仙台。
9分にも裏狙いで真瀬を右奥へ走らせる縦に速い攻めで、クロスに繋げるもその効率は良くなく。
ボール保持に長ける藤枝相手に、みすみすボールを渡してしまうといった立ち回りとなってしまいます。

その要因の一つは藤枝の前線の守備で、最近の戦いが示す通り、以前のハイプレス重視の立ち回りからは一変。
5-4-1のミドルプレスで構えつつ、仙台が保持に難色を示した時に果敢に前に詰めるというスタイルでプレッシャーを与え。
最終ラインでの繋ぎのなか、實藤にパスが出された際に構える姿勢から強烈に詰めにいく梶川の姿はこの日のハイライトと言っても良く。
右肩上がりの布陣を取る仙台と噛み合い、そのストロングポイントを封じられた格好となった地上からの繋ぎ。
その布陣の通りに真瀬が高い位置でボールを受ける時は好機になるも、その回数が少なく推移した結果、攻撃機会で大きく上回られる事となりました。

そして藤枝のボール保持に対しても有効打を放てない仙台。
GK北村が前に出てのビルドアップで、常時数的不利を強いられる前線の守備は、梶川が出口役となるのもあり機能不全に陥ります。
仙台同様に、モヨマルコムを高目に位置取らせる右肩上がりの布陣ながら、久富がその後方で前進の入り口を務めるという右サイド。
この二段階ともいえる、かつGKが組み立てに参加する利点がフルに生かされた布陣で仙台を上回り。

攻守に精彩を欠き焦りを見せる仙台。
20分に自陣でのFKとなると、蹴り出しを梶川に当ててしまう形でロストし、「妨害では」と異議を唱えながらの守備を強いられ。(梶川は露骨にポイントに位置してはいなかったため判定は妥当)
一旦戻してから世瀬ミドルパス→矢村ポストプレイ→千葉ドリブルで右ポケットへ進入し、右へ展開ののちモヨマルコムが再度ポケットを突いて奥からマイナスのクロス。
これを矢村がニアで合わせシュート(GK林キャッチ)と、二重三重に目線を変えるアタッキングサードでの崩しが展開されます。

一向に藤枝ペースが変わらないまま、迎えた30分。
モヨマルコム→久富というストロングポイントからの前進姿勢で、一旦は遮断されるも仙台のパスミスもあり継続すると、逆の左サイドからの攻め。
大曽根が奥を窺う姿勢から、戻しを経て中央からの崩しを選択、新井縦パス→矢村ポストプレイ→千葉とエリア内を突き。
仙台ディフェンスを十分に引き付けたこの体制から千葉はバックパスを選択し、受けた梶川が持ち運んでシュート。
ここも目線を釣った末のフィニッシュが炸裂する形で、ゴールネットが揺れて追加点。
藤枝が試合内容をそのまま、スコアに反映させていきます。

ホーム故に、何とか流れを変えたい仙台。
34分に藤枝が最終ラインでパスミス、右サイドで拾った郷家によりショートカウンターに入るも、中央へのパスが中島に繋がらず終了。
しかしこれを境に大味な展開へと変わり。
続く35分にパスワークによる前進を経て、またも右サイドで郷家がチャンスメイク、(大曽根に)反則を受ける形でフリーキックを齎し。
右サイドからという位置でしたが、クロスの跳ね返りから逆に藤枝のカウンターと、大味故のリスクも付いて回る格好に。
ドリブルで裏へ抜け出した大曽根が、防がんとして前に出たGK林を見るやロングシュートを選択し、これがゴール左へ僅かに外れる際どいものとなり冷や汗を掻きます。

尚もそんな展開は続き、40分には藤枝のコーナーキックから仙台がカウンターに持ち込むという逆のパターン。
一旦途切れるも、反撃に転じられる所を真瀬がパスカットして継続させ、拾ったエロンが右ワイドから斜めに切り込んで奥からクロス。
これを中島が合わせヘディングシュート(枠外)と、主体的とは言い難い流れですが、藤枝一辺倒だった展開を変える効果はあり。

42分、右奥へのロングパスに走り込んだのは例によって真瀬、中川創に蓋をされるも回り込んで確保に成功し好機。
そして入れられたマイナスのクロスを中島が合わせシュート(久富がブロック)と、絵面的にも仙台優勢ととれるものに。
すると直後の43分、全員敵陣へ侵入ののちボランチから組み立て、松下を中心とした1タッチでの繋ぎを経て片割れの松井がエリア内へと走り込み。
そして中島のスルーパスを受けて2タッチでポストプレイと、完璧な崩しを経て放たれた郷家のシュートがゴールに突き刺さり。
好循環をしっかりモノにする、上位チームらしい攻撃で1点を返しました。

残り時間は少ないながらも勢いに乗った仙台、アディショナルタイムには直接FKの好機。
右ハーフレーンの位置から、キッカー中島の直接シュートがゴール右を襲うも、GK北村のセーブに阻まれ。
しかし右CKで継続し、クロスの跳ね返りを奥村がダイレクトでミドルシュートを放ちましたが、これもGK北村がセーブ。
折角の流れも、相手の守護神に阻まれる格好で同点には追い付けずに前半を終えました。

共に交代無く、賽が降られた後半戦。
仙台キックオフで始まり、蹴られたロングパスを跳ね返した藤枝がボール保持に入るも、戻して作り直しを選択。
その後仙台もロングパスで真瀬を走らせる事でCKを得る(後半3分)など、前半同様のぶつかり合いの様相が続けられ。

そんな中で迎えた4分、藤枝はGK北村が低いフィードを右へ送る変化を付けた起点になると、受けたモヨマルコムから中央→左へとサイドを移しながら前進。
そして奥を突いたのちの戻しから大曽根のクロス、これも高くファーへ舞い上がるボールとなる変化が付けられ、モヨマルコムの落としでチャンスボールに。
放たれた矢村のボレーシュートこそ菅田にブロックされるも、こぼれ球をすかさず千葉が追撃。
しかしこのヘディングシュートはゴールバー下を直撃、ゴール外でバウンドした所を實藤にクリアされ、寸での所で決まりません。

この決定機逸がどう転ぶかという流れになり、その通り仙台へと傾き。
5分のハンド疑惑(エロンのレイオフが世瀬の腕に当たったとして異議もノーハンド)に続き、8分にも決定機に持ち込み。
最終ラインでの繋ぎから真瀬がドリブルに持ち込み、右奥を抉ってカットインの姿勢からグラウンダーでのクロスが入り。
ニアで跳び込んだ中島は撃てずも、こぼれ球を拾った松下がシュートを放ちましたが、GK北村の正面でセーブされ決められず。

前半に比べ最終ラインで繋げるようになった仙台。
實藤の所に梶川がプレッシャーを掛ける藤枝のディフェンスも、實藤と真瀬の間に松井が張って出口となる変化が見られた事で解決傾向に。

仙台逆転の予感が漂ってきたものの、そうは問屋が卸さずでした。
10分の藤枝、ゴールキックから地上で前進する姿勢で仙台のプレッシングを剥がしに成功。
そして一気に山原のロングパスで裏を突き、矢村が走り込むという先制点を彷彿とさせる好機。
収めた矢村はそのまま細かいタッチで中央へと切り込み、實藤と奥村をかわした末にペナルティアークから果敢にシュート。
ゴール左へと突き刺さり、絵面的にも仙台ディフェンス3人(菅田・奥村・實藤)を引き連れながらという完璧な得点となりました。(エリア内でモヨマルコムがデコイとなっていましたが)

再び2点差となった試合。
攻めの流れは築けていた仙台、残り時間(といってもまだまだ早い段階ですが)でどれだけ仕掛けられるかどうか。
13分に再び右に張り出した松井から組み立て、松下の縦パスが遮断されるもエロンが拾ってのキープで継続し、再度松井→松下との繋ぎを経て中央へ縦パス。
中島のフリックでエリア内のエロンに渡り、シュートが放たれるも威力に欠けGK北村がキャッチ。

最終ラインでの組み立ては上手くいっても、今度はアタッキングサードでの崩しという課題に追われる格好に。
仙台はスルーやフリックの選択でそれを乗り越えに掛かった(様に見えた)ものの、1点目に繋がったパスワークでの崩しに比べると偶発性に頼ったものに映りやや物足りなく。
ならばと前半(右サイド偏重により)あまり目立たなかった相良が、カットインからゴールを狙うシーンも混ぜ合わせましたが不発気味に。

そして攻撃終了になると、やはり藤枝の保持のターンになり盤石な攻勢とはいかず。
単にリードを守るのみならず、18分には梶川が持ち運びからエリア内へ浮き球を送り、またも裏を取った矢村がダイレクトでシュート(枠外)と追加点を狙う事でプレッシャーを与えます。

流れを変える必要性に駆られる仙台、21分に交代の運びとなると、一気に3枚替えを選択。
松下・相良・エロン→工藤蒼・オナイウ・中山へと交代、いずれも同ポジション同士と、駒を代える事でそれを果たさんとします。

25分に再び、真瀬の右からのミドルパスを、中島がスルーして中山が受けるというスルーを絡めての好機。
中山のエリア内への突撃が阻まれ、拾った中島が外からシュートを放つも、今一つ威力に欠けてGK北村がキャッチと実らず。
ならばと29分、組み立ての中で中島が右ポケットを取った所へ、工藤蒼が1タッチでミドルパス。
受けた中島、そのまま反転してシュートを放ちましたが惜しくもゴール左へ外れ。
持てる力で手段を多くし、何とか崩しを図らんとしますが実りません。
この直後に中島→名願へと交代し、彼が左サイドハーフに入った事でオナイウが右へ移り、郷家がFWに。

一方藤枝ベンチも、28分に梶川・千葉→榎本・アンデルソンへ2枚替えを敢行したのを皮切りに忙しなく動く事を余儀なくされ。
続いて32分に大曽根・世瀬→シマブク・河上へと2枚替え。
後は最終盤に向けて1枚残すという体勢だったものの、34分に中川創が足を攣らせてしまった事で覆される格好に。
すかさず彼に代えて鈴木を投入し、カードを使い果たします。
同時に仙台も松井→菅原へと交代し使いきり、そして郷家をボランチに置くという変化を付け終盤戦へ。

藤枝がアクシデント的な交代だったのもあり、以降一気に仙台ペースへと傾き。
ボール保持により藤枝をリトリートへ追い込み、菅田を最後方として實藤が果敢に持ち運びを選択するなど全員で攻め上がります。
37分には右からの切り込みと見せかけ中央へ戻し、郷家ミドルパス→菅原左から折り返しを経て真瀬がヘディングシュートを放つも、GK北村のセーブに阻まれ。
オナイウのロングスローも駆使しながら、大攻勢を仕掛けますがゴールという結果には辿り着けません。
44分にはパスミスから藤枝にカウンターを浴びる(榎本が左ポケット奥からクロス→矢村ヘディングシュートもゴール上へ外れる)など、後方を脅かされながらもひたすら殴り続ける姿勢を取り。

再び藤枝を専守に追い込み、敵陣でパスワークを繰り広げた末にオナイウが右奥へ切り込みクロスを入れると同時にATへ突入。
そしてこのクロスが、中央で跳んだ實藤と菅原を越えてファーの中山の足下へ。
モヨマルコムがその手前でクリアに入るも、ゴールへ蹴り込む格好のオウンゴールに。
執念で1点を返した仙台により、最後の攻防へ突入します。

しかしここから藤枝は押し返し、河上がミドルシュートを放った(ゴール左へ外れる)のを切欠に幾度も仙台陣内でサッカーを展開。
早く攻勢に入りたい仙台の気勢を逸らしながら、時間も使う立ち回りへ。
カウンターに持ち込み、シマブクのクロスが流れたボールを拾ったのちスピードを緩め、右サイド奥でパスワークに持ち込み。
時計を進めに掛かったと思いきや、モヨマルコムが強烈なカットインでエリア内中央まで切り込む(シュートは撃てず)という具合に、まさかの4点目も意識させ。

何とか断ち切り、菅田を前線に上げて最後の攻撃に入る仙台。
ロングフィードをその菅田がフリックしてからの攻めで、左CKを獲得すると当然ながらGK林も前線に上がり。
その林が、同じGKの北村をブロックする体勢のなかクロスが上がるも、菅田の折り返しは乱れてモノに出来ず終わります。

結局2-3のまま試合終了となり、3連勝を果たした藤枝。
これで6位まで勝ち点差は2と、ますます現実味が帯びてきた昇格争い。
ライバルの勝敗が嫌でも気になるその戦いで、あくまで自分達のサッカーと向き合う事を重視する姿勢で優位に立つ事が出来るでしょうか。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第30節 ファジアーノ岡山vsブラウブリッツ秋田

2024-09-12 16:00:59 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の岡山の記事はこちら(27節・徳島戦、1-1)
※前回の秋田の記事はこちら(28節・愛媛戦、0-0)

<岡山スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 負傷離脱していたルカオが前節(山口戦、2-0)復帰し、途中出場して2ゴールまで記録。

<秋田スタメン>

  • 前節(群馬戦、0-1)退場(警告2度)となった藤山が出場停止。
  • 前節出場停止だった諸岡がスタメンに復帰。
  • 松本ケンチザンガがJ3・奈良へ育成型レンタル移籍となり、前節をもって登録抹消。

ともに得点力が欠乏気味なクラブ同士の対戦。
その中でもロースコアの接戦を続け、岡山はプレーオフ圏内を確保。
一方の秋田はボトムハーフまで落ちて来たのが気掛かりながら、ブレない独特のスタイルは健在で、今季もスタジアム問題で(J2ライセンス剥奪という)断を下されない限り安全圏を維持しています。

そんな秋田育ちの選手というウェイトが、近年膨らんでいる岡山の選手編成。(阿部・輪笠・齋藤)
ボール保持のサッカーを中々貫けないクラブ土壌もあり、やはり昇格争いには剛直ぶりが欠かせないという判断故でしょうか。
この終盤の時期に、古巣対戦という要素が高まるカード(輪笠はベンチ外ですが)が組まれたなかどう戦うか。

その立ち上がり、やはり岡山サイドに上位を確保しなけば……という堅さがある所為か、ゴーイングマイウェイと言わんばかりに秋田が攻撃権を支配。
前半2分に早くも左から才藤がロングスローを入れると、ニアで村松がフリックしたボールが中央に浮かび、合わせる選手は居ないながらもGKブローダーセンが跳び出してボールをこぼしてしまい。
そして生まれる混戦を経て、浮き球を喜岡がボレーシュートでゴールを狙いましたが惜しくも左へ外れ。

その後もいつも通りに、秋田はコーナーキック・後方からのフリーキックを量産する体制で、ひたすらボールをエリア内へ送り込み。
凌ぎ続ける岡山ですが、勝ち点3を目指す以上自ら攻める意思を見せなければ話にならず。
しかし13分にはそこを突かれる形で才藤が前に出てパスカット、拾った佐藤のスルーパスを受け直した才藤はそのまま左ハーフレーンからミドルシュート(GKブローダーセンキャッチ)と、前線の守備も冴え渡る秋田。

ようやく岡山が初の好機を迎えたのが15分と、いかに秋田の圧力に押され続けたかが解り。
その内容も、柳育ライナーでの縦パス→岩渕足下でフリックを経て末吉がドリブルで左ポケットへ進入と、強引さが感じられるもので秋田のプレッシャーを脱出するもフィニッシュには繋がらず。
それでも落ち着きを取り戻す効果はあり、以降最後方の柳育からのパスワークで前進していく岡山。
しかし秋田の屈強ぶりを跳ね返すには至らず、サイドで縦のパス→レイオフ→1タッチの裏へのパスに走り込む以外の選択肢を取れません。
唯一のフィニッシュは18分、降りて受けた一美のスルーパスに走り込んだ岩渕がシュートを放つもGK山田元がキャッチ。

結局再び秋田ペースへと戻される試合展開。
何度もスローインからチャンスボールを送り続けるなか、変節を見せたのが27分。
再び才藤のパスカットから左で前進する姿勢も、崩せずに戻して作り直しを選択。
秋田らしくない立ち回りを見せたその刹那、最後方からの河野の左ポケットを狙ったロングパスに、走り込んで落としたのは逆サイドの村松という具合に大きく動いてきます。
この後クロス攻勢に持ち込み、岡山は何とかタッチに逃げたものの、この際に藤田息が才藤と交錯して痛み。
治療を受けるためピッチ外へ出て、一時的ながら数的不利となった所に、才藤のロングスローが襲い掛かる格好となり。
しかし才藤はフェイントで短く入れ、村松の左奥からのクロスが低く入ると、小松の脚でのフリックで中央へ流れた所に喜岡が跳び込み。
完璧な流れで足で放たれたシュートがゴールネットを揺らし、攻めきった秋田が先制に成功しました。

藤田息は無事にプレー続行となるも、悔いの残るビハインドとなってしまった岡山。
性根入れて反撃に取り掛かり、本格的にボールポゼッションによる攻めに入ります。

全員敵陣に入り込む状況も膨らむなかで、キーとなったのは右センターバックの阿部で、多彩な選択肢で崩しに掛かり。
31分にドリブルの姿勢から逆の左サイドへロングパスを送り、受けた末吉がファーサイドへクロスと、大きな展開の連続による好機。(木村が跳び込むも合わず)
33分には最終ラインへ戻して作り直しという状況から自ら持ち運び、一気に右ポケットまで進入してシュート(ゴール右へ外れる)と、古巣対戦により最も発奮していた感を醸し出します。

しかし中央を固める秋田に対し完全には崩しきれず。
逆に40分、こぼれ球を藤田息がラフに浮き球で繋ぎ、柳貴のアーリークロスを岩渕が合わせてのヘディングシュートがゴール左へと外れ。
こうしたアバウトかつ手数の少ない攻めの方が、よりゴールに近くなるという「ポゼッションスタイルあるある」と名付けたくなる逆転現象には逆らえず。

終盤には秋田の攻めも何度か混ざった事で、完全に主導権を握れないまま前半終了となり。
追い掛ける岡山はハーフタイムで動き、木村→神谷へと交代します。

後半も最初に攻撃機会を得たのは秋田。
小松を狙った右スローインから、こぼれ球を繋いだ末に才藤がミドルシュート(後半2分、枠外)と、攻守に好調ぶりを発揮するこの日の才藤により後半も盤石な流れが築かれたかに思われました。

しかし直後の岡山のゴールキック、ロングフィードのセカンドボールを拾って左サイドから前進する岡山に対し、末吉が中央に送った浮き球を諸岡がクリアミス。
ボールはそのままゴールラインを割り、献上する形でのCKとなった事で攻守が逆転します。
この左CKからは柳育のヘディングシュートが枠外に終わるも、以降秋田の攻撃が全く繋がらなくなったのを機に、攻撃権を支配する岡山。

7分、ここもロングボールの跳ね返りを拾っての攻めで、神谷の浮き球パスを落とした柳貴が才藤のアフターチャージで倒れ込み。
しかし神谷が拾った事でアドバンテージ、右奥へ切り込んだ後のカットインを経て右ポケットからシュート(ブロック)と、秋田に対し空中戦でも打ち勝つ格好でフィニッシュに繋げ。
そして直後にルカオを投入(一美と交代)、更に先程のチャージにより好調だった才藤が警告を貰った事もあり、一気に秋田を専守の姿勢に追い込みます。

サイドに人数を集めると、そのパスワークに秋田ディフェンスも全体スライドして寄って来るため、大きく空いた逆サイドへ展開する事で容易に好機を生み出し。
また10分には、岩渕のフリックを受けたルカオが左サイドを前進し、右へ送ったスルーパスを受けた柳がポケットへ切り込んでのシュート。(才藤がブロック)
最も警戒すべきルカオがサイドに流れると、単独でもそんな状況を作れるといった状況に。

何とか状況打破を図りたい秋田ですが、ボール保持はチームの特性上ままならないため肝となるのはカウンター。
13分に小野原のボール奪取からカウンターに持ち込み、村松が猛烈に右ハーフレーンを持ち上がった末に、ポケットへ切り込んでグラウンダーでクロス。
そして中央で河村慶が跳び込むも僅かに合わずと、秋田らしい走力全開といった好機が齎され。
これが実に最初の好機以来と、まさに一息ついた格好ですが、次の矢を放てず再度劣勢に追い込まれます。
15分に小松→吉田伊吹へ交代と、FWの駒を代えたもののその前の道筋自体に問題があるため何の解決にもならず。

16分に右からのクロスを大外で収めた藤田息がシュート(ブロック)、18分には後方からのミドルパスで右ポケット走り込んだ阿部、カットが入ってコールが変わったもののそのままボレーシュートに持ち込む(枠外)などフィニッシュを量産する岡山。
後方の選手も積極的にエリア内で足を振るなど、チーム全体で攻め上がるものの肝心のゴールは奪えません。(17分に末吉→高橋へと交代)
ついに決定機に持ち込んだのが20分、右サイドでのパスワークから藤田息がエリア内へ1タッチでロビングを送ると、ワンバウンドから岩渕が胸でフリックと絡め手。
そして後方から走り込んだ田部井のボレーシュートがゴールを襲うも、GK山田元のビッグセーブに阻まれてしまい。
しかし(その後高橋のクロスがクリアされて)右CKで継続すると、キッカー神谷のクロスから柳育がヘディングシュート。
今度は叩き付けてゴールを狙うもこれも喜岡のブロックに阻まれ、クリアボールを拾って再度攻め直しの体勢へ。
するとクロスでは無く田部井の縦パスでエリア内を突くと、受けた岩渕がボールキープからの反転で諸岡を剥がした末にシュート。
しかしゴールバーを直撃と、再三脅かしながらも1点が遠い状態に。

それでもこのままでは決壊しかねない秋田、直後の23分に一気に3枚替え。
といっても河村慶・佐藤・梶谷→畑・水谷・青木と、いずれも前線の選手同士の交代で、あくまで攻撃機会を得て流れを変える事が目標となり。
25分に敵陣でパスワークという状況になるも、最終ラインに戻して作り直しの姿勢を見せた末に河野のロングパスが跳ね返されて終了。
ボール保持の立ち回りを(一部)取り入れても、結局は放り込みに頼ってボールを失うため状況は変えられず。

全員敵陣に進入し、秋田を専守に追い込んだ状態で半円でのパスワークで崩しを図る岡山。
投入された左の高橋へのサイドチェンジも良く通り、そこからクロスかカットインかという仕掛けに持ち込むものの、やはり先程の決定機逸の連続の影響は大きく。
フィニッシュを放てないまま、後半のみ挟まれる格好となった飲水タイムに。(27分)
明ける際に、残っていた交代枠を全て使いきり(田部井・岩渕→田中・齋藤)勝負を掛けにいきます。

この交代以降、岡山の布陣は藤田息アンカーの3-3-2-2が基本となり。
まさしく前に人数を掛けるという状態そのもので、尚も押し込みを図り。

33分に中盤で縦パスをポストプレイにいったルカオが、喜岡のアフターチャージを受けて反則。
これと同時に秋田は小野原が足を攣らせてしまい、こちらも最後の交代を敢行します。
しかも投入されたのは岡﨑で、彼が最終ラインの中央に入る5バックシステム(3-4-2-1)へシフト。
一向に攻め込めない状態を受け、とうとう純正4-4-2を諦める最終手段を採った吉田謙監督。(青木が左サイドハーフに回る)

以降、岡山は投入された田中のドリブルに活路を見出し、引き籠る秋田守備陣を崩さんとし。
相変わらず敵陣でポゼッションを続ける体制は維持するものの、それが雲散霧消となるアクシデントが発生してしまいます。
38分、やはり敵陣で半円上でのパスの繋ぎを経て、左ワイドで受けた高橋がマイナスのカットイン。
そしてさらにサイドを移し、阿部の右からのアーリークロスという攻撃でしたが、この最中に足を痛めて引き摺る仕草を見せる高橋。
その後も気丈にプレーを続けるも、結局は限界となり39分に倒れ込んでピッチを退いてしまい。
既に交代枠も機会も無く、以降数的不利での戦いを強いられる事となりました。

その後も藤田息アンカーという布陣を続け、鈴木が左サイドバックと化しての4-3-2へとシフト。
暫くは秋田を押し込むも、その攻撃が途切れると後は悲惨な展開と化す事となり。
GK山田元のロングフィードから、セカンドボールを拾った畑がドリブルで持ち運び、そのままミドルシュート。
GKブローダーセンがセーブするも、久々の秋田のフィニッシュにより以降流れを逆転させられます。

飲水タイム+度重なるセットプレー+選手が倒れ込む絵図が絡んだ事で、VARの無いJ2では異例の+10分というAT。
ルカオを橋頭堡として無理に攻めんとする岡山、それにより岡﨑が反則・警告を受ける一幕もありましたが、成果は依然として挙げられず。
そして守備が薄くなった所を突かれ、秋田のカウンターを受け。
畑が先程のシーン同様に持ち運び、今度はターンでプレッシャーを剥がしてからの細かいタッチという技術を見せての前進に成功。
これにより秋田が敵陣でサッカーを繰り広げる展開となり、村松のシュート(GKブローダーセンキャッチ)などでひとしきりゴールを脅かしたのち、コーナーでボールキープの体勢に。
吉田伊のキープに対し中々掻き出せない岡山サイド、長いATも宝の持ち腐れという流れを強いられます。

何とか断ち切って、柳育を最前線に上げるパワープレイに全てを賭け。
得た左CKではGKブローダーセンがエリア内に加わり、キッカー神谷はそのブローダーセンの居るファーにクロス。
そしてヘッドで合わせたブローダーセンでしたが、無情にもゴール右へ逸れて決められず。

結局最後までゴールを奪えなかった岡山。
ウノゼロで逃げきった秋田が、4試合ぶりの得点とようやく停滞感を打破した試合となりました。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第30節 愛媛FCvs横浜FC

2024-09-10 16:00:36 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の愛媛の記事はこちら(28節・秋田戦、0-0)
※前回の横浜FCの記事はこちら(19節・徳島戦、1-0)

<愛媛スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 森脇が今季限りでの引退を発表。
  • ベンチ外が続いていた松田(放送席の談では、コンディション不良との事)が前節(水戸戦、1-3)復帰して途中出場、今節スタメンに復帰。

<横浜FCスタメン>

  • 加入内定していたミシェル・リマは、25節(千葉戦、2-1)から登録される。
  • ジョアン・パウロがポルトガル2部・UDオリヴェイレンセから完全移籍で加入し、24節(水戸戦、2-2)から登録されて25節で途中出場、27節(群馬戦、2-1)からスタメンに定着。
  • そのUD・オリヴェイレンセへレンタル移籍していたキングこと三浦が、シーズン終了に伴いJFL・アトレチコ鈴鹿クラブへ再度レンタル移籍となる。
  • 同じくUD・オリヴェイレンセへレンタル移籍していた永田は、レンタル延長で引き続き同クラブへ在籍。
  • 今夏までの契約となっていたガブリエウが、契約更新して引き続き在籍。
  • 和田がJ3・大宮へ完全移籍となり、25節をもって登録抹消。
  • 2種登録されていた高橋友矢が飛び級でプロ契約。その後UD・オリヴェイレンセへのレンタル移籍が発表され、29節(山形戦、2-1)をもって登録抹消。
  • 2種登録されていた前田が飛び級でプロ契約。
  • J3・鳥取へ育成型レンタル移籍していた宮田が、レンタル先変更という形でUD・オリヴェイレンセへレンタル移籍。
  • 22節(いわき戦、4-0)で負傷交代した三田の詳細が発表され、全治約6~8週間との事。(既に期間終了しているがベンチ外が続く)
  • 岩武の負傷が発表され、7/27に発生して8/7に手術実施し、全治約8ヶ月との事。
  • 遠藤貴成(桐蔭横浜大)の来季加入が内定し、後日特別指定選手となり27節から登録される。

盤石の戦いを続ける横浜FC、最後の敗戦は14節という遠い昔の話で、その後15戦無敗を継続中。
その間引き分けも3度のみとあっては、首位に立つのも当然であり。

それ故に自分としても、こうした順風なチームの試合を観るのに一種の躊躇いがあったのは事実で、実に現地観戦(24節・水戸戦)以来。
数少ない引き分けの試合でしたが、この時も2点ビハインドを跳ね返すという底力を見せ、何より終始好機の数・シュート数で圧倒していた内容。
中断明けも千葉戦の劇的な逆転勝利に始まり、接戦に持ち込まれても結局はモノにしてしまうという流れを作り上げ。
前節も逆転勝利かつ内容で圧倒という両立を果たし、優勝ならびにJ1昇格へのゴールが見え始めた状況でしょうか。

そんなクラブと相対した愛媛。
一進一退の成績が続くなか、この日は松田がスタメンに復帰。
そして前野が10節(鹿児島戦、2-2)以来のスタメンと、原点回帰・王政復古といった単語が浮かんできそうなメンバー構成で挑みました。

立ち上がりは、両チームの戦力差がハッキリと表れる展開に。
横浜FCが攻撃権を支配し続け、愛媛は何度もゴール前で凌ぐものの、クリアボールも回収されて自陣からの脱出すらままならず。

そんな横浜FCの攻撃は、両ウイングバックをサイド奥に切り込ませるのを第一とし、クロス攻勢に結び付けるもの。
特に左で抜擢された村田(22節以来のスタメン)のドリブルは圧巻で、細かいタッチを駆使して何度も左奥へと突き進み。
そのため、本来のストロングポイントである福森のフィードはあまり使う機会は無く。(但し膨らむセットプレーでその能力を発揮)
この辺りは札幌時代の「左WBはあまり切り込まずに福森の上がりを待つ」という、福森の能力をフルに生かす手法とは正反対だな……と、直接この試合とは関係無い事を考えさせられるに至りました。

反撃したい愛媛ですが、ボールを持ってもその繋ぎの部分でミスも頻発してしまい。
自陣でパスミスから危機を招くその姿は、端的に言えば「酷い」の一言で、言い換えればそれだけ横浜FCの強度が素晴らしいという裏返し。
そんな状況を打破せんと前からプレスを掛けにいくと、前半10分には敵陣浅めでのボール保持から、バックパスの3連続を経て最後方からンドカが裏を狙ったロングパス。
そして右ポケットへ走り込む山根(クリアされコーナーに)という具合に、一手で好機に持ち込む選択も取られる、八方塞がりという状態に陥ります。

ようやく落ち着きを取り戻し、16分過ぎから敵陣への侵入機会を膨らませる愛媛。
地上から繋ぐなか、左サイドに(ベテラン故に機動力に不安がある)前野を入れた事により、窪田がワイドに張ってサイドアタックを請け負う形をメインとしたのがこの日の特徴であり。

そして20分その形から攻め込むも一旦戻して作り直し、小川大→谷本→窪田と経由し、高めワイドの位置に残っていた前野がパスを受け。
すると窪田の奥への抜け出しを利用し、(中村が釣られたため)空いた左ポケットへ送られる浮き球パスに谷本が走り込む絶好機に繋がり。
そして1タッチで入れられた低いクロスに、ノンストップで走り込んでいたパクゴヌが村田と縺れながらも脚で合わせると、高いバウンドを経てゴールに吸い込まれるボール。
細い所を繋ぐような流れでのフィニッシュで、窮鼠猫を噛むといった先制点を生み出しました。

そのまま1-0で、24分に飲水タイムが挟まれ。
ペースを握りながらの失点という、あの時の水戸戦と殆ど同じような展開を強いられた横浜FC。
しかし早期という事で精神的な乱れは見られず、あくまで主体的に崩していく姿勢を貫く強者の振る舞い。
26分には最後方でボールを持ったンドカに対し、降りた小川慶にパスを出すと見せかけて縦パスで飛ばし、受けたパウロのスルーパスに走り込んだのは上がっていた井上(クリアされ実らず)という具合に流動性による奥深さを発揮していき。

すると31分、ここも最後方でのパス回しがスタートとなり、愛媛のプレッシャーをいなしたのち右から中村が裏へロングパス。
一気に右ポケットを突くボールになると、走り込んだ山根が1タッチでグラウンダーのクロスと愛媛の先制点を彷彿とさせるシーンを生み出し、そこに走り込んだ高橋が合わせシュート。
ゴール左へ突き刺さり、疑似カウンター的な手法で同点弾が齎されました。

これで横浜FCが有利だと思われましたが、以降愛媛がボールを保持して攻め上がり。
ゴールキックからは、本来のスタイルとは異なりロングフィードを選択するものの、それ以外の流れでは小川大・森下からのスタートで地上で繋いでの前進が図られ。
お馴染みの谷岡が右サイドバック化する可変システムから、縦関係となるドイスボランチを石浦が降りてサポートするという形によるビルドアップ。
36分にその石浦の右→左へのサイドチェンジを、前野がヘッドで前へ送って前進に成功すると、窪田のパスで中央から薄い守備を突く状況となり。
深澤を経由して受けた石浦がエリア内を突いて右へスルーパス、走り込んだパクゴヌのマイナスのクロスを深澤が合わせシュート。
流れるような攻めでしたが、ユーリのブロックに阻まれてゴールならず。

その後やはり横浜FCの流れになるも、39分にその横浜FCの攻撃で、高橋のポストプレイがズレた事でカウンターに持ち込む愛媛。
石浦のロングパスで松田が左ポケットへ走り込む状況となりましたが、ンドカのスピードの方が速く防がれてしまい。
しかし作り直しに入った横浜FC、あろう事かユーリがパスミスを犯してしまうと、これをエリア内で拾った窪田がシュートと直接決定機に繋がる事に。
GK市川が片手でセーブと、自らリードを献上するという流れは何とか防いだ横浜FC。

同点のままアディショナルタイムに突入すると、敵陣浅めでフリーキックを得た横浜FC、放り込みを選択し当然蹴るのは福森。
ここからCKに突入し、3本続くというセットプレー攻勢で、1本目(左CK)はショートコーナーからパウロがすかさずミドルシュートという手法。
GK辻がセーブして再度左CKになると、今度はクロスが選択されて中央からユーリのヘディングシュートが襲い。
しかしこれもGK辻がセーブ、尚も右CKで継続と意地の張り合いという絵図で、この3本目はショートコーナーを挟んで福森のクロスという選択。
クリアボールを拾った村田がミドルシュート、ブロックでエリア内にこぼれた所を小川慶がすかさずシュートするも、枠の外に終わり決められず。
前節同様フィニッシュを膨らませる展開になったものの、勝ち越しは果たせなかった横浜FC。

ハーフタイムでその横浜FCが動き、小川慶→伊藤へと交代。
ベテラン同士らしく、45分間をお互い請け負うといった采配になりました。

愛媛キックオフで始まった後半、その初手の後方からのロングパスをカットした伊藤により、いきなり矢印を反転させる横浜FC。
そしてスルーパスを受けた高橋が左ポケット奥へ切り込んでシュート(枠外)した事で、前半同様立ち上がりの攻勢を築きます。

その内容は前半に比べ、単独での切り込みを見せていた村田が、後方の福森との連携を見せるという具合に一段進化を見せたようであり。
奥に切り込む姿勢からバックパスし、受けた福森のクロス(後半2分、クリアされる)というのが一例。
5分には後方での作りで、福森のパスを受けた村田がスイッチ気味に手放した所、福森のダイレクトパスでプレス回避を果たすなど2人の息も合いつつあり。
しかし愛媛の戻りも速く、思うようにフィニッシュを膨らませられずに時間が経過。

前半同様に中々攻撃のターンが訪れずにいた愛媛。
こちらも地上で繋ぐ姿勢は崩さず、8分に最初の好機が齎され、左サイドからショートパスで前進の末にスルーパスに走り込んだ窪田がマイナスのクロス。
クリアされて左CKとなり、その二次攻撃で左からのクロスを小川大が合わせヘディングシュート(GK市川キャッチ)と、少ないながらもあくまで主体的に好機に持ち込み応戦体勢を取ります。

締まった試合となりつつあったものの、やはり総合的に横浜FCが有利なのは変わらない状況。
すると14分、前半立ち上がりに数多見られた愛媛のパスミスから横浜FCの好機という流れに。
拾った山根のクロスこそクリアするも、拾った井上が中央からエリア内へ持ち込み右へラストパス。
そしてパウロがダイレクトシュートと決定機が齎されましたが、ゴール左へ僅かに外れて愛媛にとっては命拾い。

愛媛は圧力に押されながらも、自身のスタイルを貫くという腹積もりがようやく備わって来たでしょうか。
その証拠に、この後ゴールキックでショートパスを選択するという本来の手法に入り、強敵相手にも物怖じしない絵図を見せ始め。

優勢とはいえ、このままの流れが続けば横浜FCサイドも良くは無く。
20分に再度動くベンチ、村田・高橋→中野・櫻川へと2枚替えを敢行します。
早速の22分、後方で福森のミドルパスの連続での組み立てから、跳ね返りを拾って右から山根がクロス。
これをファーで櫻川が合わせヘディングシュート(枠外)と、その高さ・フィジカルを発揮させに掛かり。
厄介な存在がまた一つ増えたといった愛媛は、23分に中盤の3人(谷本・深澤・石浦)によるパスワークで中央を素早く前進に成功。
そしてエリア内を突いた深澤が右へラストパスを送ると、走り込んだパクゴヌがシュートを放ちましたが、GK市川の脚でのセーブに阻まれ。
惜しい決定機逸ながら、この後松田が悔しがりか、ないしは中央に走り込んでいた自分へのクロスを要求したのかポストを腕で叩く一幕が見られ。
あまりフィニッシュに絡めていない事でのフラストレーションもあったでしょうか、復帰した松田は相手の警戒ポイントとはなっても、チームの雰囲気作り的にはマイナスに思えました。

すると直後の24分に横浜FCの攻撃、左ポケットからの伊藤のクロスはクリアされるも、尚も拾って継続し今度は中野がクロスと執拗に左から攻め。
これも跳ね返した愛媛を嘲笑うかのように、さらにこぼれ球を繋いだ末に逆サイドから山根がアーリークロスを選択すると、櫻川がその高さを活かしきってのヘディングシュートをゴールに突き刺します。
専守に追い込んだ相手を徹底的に突き続け、最後は強力な爆撃により成果を上げた格好の勝ち越し点となりました。

展開的に、痛すぎる失点となった愛媛。
尚も横浜FCの攻勢は続き、度々上げられるクロスを何とか防ぐもCKで継続と、専守に持ち込まれた流れを跳ね返せず。
追い打ちを掛けるかのように、横浜FCは28分にカプリーニを投入します。(パウロと交代)

打開を図らんと、29分に前野・松田→茂木・藤原へと2枚替えを敢行。
すると直後の30分、中央からのスルーパスの連続での前進を経て、前線で溜めを作ったパクゴヌが右ポケットへ浮き球を送り。
そして走り込んで受けた谷岡がシュートと、先制点のシーン同様に細い線を通すような好機が生まれましたが、戻ってきたユーリのブロックに阻まれ。

愛媛はこれが最後の勝利へのチャンスと言っても良かったでしょうか。
モノに出来ず終わり、その後のCKからカウンターを受けると、カプリーニが中央から放ったミドルシュートを小川大がエリア内でブロック。
小川大は痛みに堪えて立ち上がり、CKで継続される横浜FCの攻撃に備えたものの、結局この流れで耐えきれずとなります。
最初の左CKからの二次攻撃、右からの山根のクロスから放たれた櫻川のヘディングシュートこそGK辻がセーブ。
しかし再びの右CK、キッカー福森のファーへのクロスから再び櫻川がヘディングシュートが放たれた結果、ゴールネットが揺れる事に。
今度は完璧なクロスの下でのシュートなため防ぐ手立ては無く、マンツーマンで櫻川に付いていた藤原(他は全てゾーン)との身長差も歴然と、必死のディフェンスも空しいといった追加点になりました。

37分に横浜FCは福森が足を攣らせてしまい、ガブリエウと交代。
そのタイミングで愛媛も3枚替えを敢行、谷本・石浦・窪田→菊地・佐藤諒・曽田へと交代します。

何とかゴールに辿り着いて流れを変えたい愛媛、42分に小川が前に出てカプリーニからボール奪取し、敵陣から素早く攻め。
縦パスを受けた藤原を経由し、佐藤諒がペナルティアークからシュートを放つもガブリエウがブロック。
するとすかさずクリアしたボールから横浜FCがカウンターに入ると、全員敵陣に進入していたため裏へのミドルパスを自陣で受けた山根がオフサイドにならないという状況が齎され。
そのまま一気に右ポケットまでドリブルした山根に対し、必死に戻った小川大がスライディングで何とか防ぐ(反則無し)という具合に、ゴールを狙う姿勢も逆に仇となる格好で走らされ続けます。

そして2点差のまま突入したAT。
佐藤諒のシュート以降好機すら作れない状況でしたが、それに拍車が掛かるように小川大が負傷。
中盤で櫻川とのボール争いの最中に、肘打ちを顔面に受けるという形で倒れ込んでしまう(反則無し)と、出血もあったらしくピッチ外で治療を受けてからの復帰を強いられます。
その間に10人での戦いを強いられ、そしてゴールキックは再度ロングフィードへ傾倒し、それを跳ね返されてまたも専守という具合に悪循環に陥る事に。

何とか復帰した森下、そのままパワープレイで前線に入りますが、その直後でした。
またもゴールキックでのロングフィードを跳ね返した横浜FC、そのまま櫻川ポストプレイ→カプリーニ1タッチでミドルパス→伊藤と好機に繋げる事に成功。
左ポケットを取ったのちの短いスルーパスに、後方から走り込んでシュートを放ったのはユーリ。
GK辻の伸ばした左足を抜いて右サイドネットを揺らし、止めに相応しい4点目を挙げるに至りました。

結局そのまま試合終了となり、1-4で横浜FCが勝ち点3をもぎ取り。
徳島戦・山形戦に続き、現状中・下位のクラブでは歯が立たないような内容に、今後の盤石ぶりをも予感させる試合だったでしょうか。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第30節 レノファ山口FCvs徳島ヴォルティス

2024-09-09 16:01:29 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の山口の記事はこちら(26節・栃木戦、4-3)
※前回の徳島の記事はこちら(27節・岡山戦、1-1)

<山口スタメン> ※()内は前試合のスタメン

  • ヘナンは(28節(長崎戦、2-1)での退場により)2試合出場停止の2試合目。
  • 佐藤が累積警告により出場停止。
  • 前節(岡山戦、0-2)の4-4-2から微調整し3-4-2-1へシフトも、システム的には(流動性高いため)それ程変化は無しか。
  • 前節負傷交代の新保はベンチ外に。
  • 来季加入が内定している小澤(日本体育大)が特別指定選手となり、28節から登録される。

<徳島スタメン>

  • 前節(清水戦)は台風接近により早期に中止が決定、9/18に順延となる。よって↓は28節(横浜FC戦、0-2)を参考。
  • 28節で出場停止だった児玉がスタメンに復帰。
  • 鹿沼が加入後初のスタメンに。
  • 村上がJ1・マリノスからレンタルで加入し、28節から登録され即スタメン出場。
  • 杉森の負傷が発表され、8/18に発生して全治約6週間との事。
  • 西野の負傷が発表され、8/28に発生して全治約6週間との事。
  • 内田の負傷が発表され、8/28に発生して全治約8週間との事。

今季のJ2も、残り試合は一桁に突入。
そんななか徳島は、前節中止で水入りとなったため(清水も)その例外と化す事に。
2週間空いた影響か、ないしはその後に控える清水との試合を睨んでか。
ベテランのボランチコンビ(岩尾・永木)を揃ってベンチに置き、鹿沼を初のスタメンに組み込むという微調整を敢行しました。

一方山口は中心的存在だった新保の負傷という、嫌でも微調整を施さなければならない状況が訪れ。
その結果3バックの布陣とする、一見相手の徳島に合わせてのミラーゲーム風に持ち込みたいような意思が見られるスタメン。
しかし蓋を開けると、4バック時の引継ぎという意識も残しての入りとなりました。

立ち上がりの主導権争いの中、右ウイングバックの吉岡が守備時には最終ラインに降りず、「攻撃時3バック・守備時4バック」という可変のようなシステム。
そんな思考が見られた入りですが、直ぐに徳島の押し込みを受けてそれは捻じ曲げられる事となります。
前半1分に柿谷がロングスローを投げ入れる絵図を作った徳島、そのままペースを掴んで2分には左コーナーキックに繋げ。
岩尾・永木共に不在ななか、キッカーを務めたエウシーニョのクロスをブラウンノアが合わせヘディングシュート(枠外)とファーストシュートを齎しました。

その後山口も、7分に自陣から相田が左スローインで長く放り込んで裏を取り、逆サイドから走り込んで来た吉岡が受け。(その後パス交換を経てクロスもブロック)
ともにスローインでの組み立てから好機を掴む流れですが、その後徳島が最終ラインから繋ぐボール保持の姿勢に入ると、それを受けて試合前の思惑が雲散霧消となる山口。

具体的には、これまでの「最終ライン全体左へとズレ、青木がサイドバック化してのビルドアップ」から、児玉・鹿沼のどちらかが最終ラインに降りる「ミシャ式」の布陣での繋ぎへと切り替えた徳島。
そして高い位置を取るエウシーニョ・山口により、同じウイングバックの吉岡・野寄がピン止めされる格好となり、前から奪いにいく体勢を取れずとなりました。

特に最初から最前線付近にいるエウシーニョに面食らう(観ている傍らからでも)シーンが続発し。
15分に最終ラインでプレスを誘発させて森がロングパス、これをエウシーニョが足下で受けにいく(こぼれ球を拾い前進も、柿谷の浮き球パスが遮断され終了)という具合に、後ろに重心を引っ張られる事で徳島の中盤が空いてしまい支配される山口。

それでも前方への意識が強い山口ディフェンスを受け、ロングボールでプレス回避という立ち回りを多くせざるを得ない徳島。
しかしそのボールを渡が身体を張って収めるなど、「蹴らされている」という雰囲気を作らせない各個の頑張りも光り。
シュート数は膨らまずも、ボールとペースを握り続けた末に第1クォーターを終わらせます。(24分に飲水タイム)
ここまでは、横浜FCのプレッシャーで殆ど攻撃のリズムを生み出せなかった前試合から巧く転換したような試合運び。

ブレイクが空けると、山口が左から相田のロングスロー連発という流れになるも、酒井の反則で途切れ。
するとそのリスタートから、GK田中颯のロングフィードが右ワイドのブラウンノアをターゲットとし、板倉に当たりこぼれた所を拾った渡。
そして右ハーフレーン・エリア手前から、2タッチ目で果敢にミドルシュートを放つと、豪快に左サイドネットに突き刺さります。
僅か2手というフィニッシュを痛烈なゴラッソで締め、先制を果たした徳島。

ビハインドとなった山口は、当然ながらその後積極性を高め。
(相手ボランチが最終ラインに降りるため)池上が最終ラインまでプレッシャーを掛けるなど、当初とは違う意思ながらもミラーゲームで挑まんとする腹積もりを固めます。
徳島のビルドアップを乱し、ロングボールを蹴らせて回収という状況も増え。

しかしいざ攻撃のターンになっても、基本リトリートの徳島の姿勢を崩すのに難儀する状況に。
37分に長いパスワークから、左ワイド奥で受けた野寄によりCKに持ち込むと、キッカー池上はショートコーナーを選択。
しかし吉岡と前がパス交換する状況となるも、徳島ディフェンスの堅さを前にしてバックパスの繰り返しの末にクロスに繋げられず終わり。

山口がペースを握ったのは40分台に入ってからの事で、ようやくボール保持での組み立てを貫く意識が固まったでしょうか。
43分、最終ラインからのパスワークの中で右サイド裏へロングパス、受けた吉岡がカットインでエリア内右角を突いたのちヒールパスで目線を変え。
そして酒井から上がったダイレクトクロスを、若月が合わせてのヘディングシュートがゴールを襲うも、GK田中のファインセーブに遭い同点ならず。
実にこれが山口のファーストシュートと、決まれば「ワンチャンスをモノにする」究極の形でしたが実現には至りませんでした。

結局シュートはこの1本に終わり。
45分には逆に徳島のカウンターとなり、ドリブルで持ち運んだブラウンノアが、児玉のポストプレイを挟んでミドルシュート。(池上がブロック)
押し込むも決定打に欠け、逆襲を受けるという敗戦への流れも過るなかでの前半終了となりました。

共にハーフタイムでの交代は無く、同じメンバーで後半スタート。
その入りも、徳島がスローイン中心に主導権を握らんとする同様のものとなり。

何とかその流れを切り、ボール保持の姿勢を高める山口。
前半からの変化としては、相田が左ワイドに流れ、野寄と板倉の間に入ってパスを受ける体勢が膨らみ。
そして左サイドで人数を増やして繋ぐという立ち回りだったでしょうか。
後半5分にはその体勢で野寄がボールを持ったのち、中央→右へと展開の末に上がった吉岡のクロスを合わせにいったのは相田(クリアされてCKに)と、そんな意図が十分伝わってくる好機が見られ。

しかしそんな好循環への道筋を、ぶち壊しにしてしまう事態が発生してしまい。
それは一重に反則という要素で、7分に山口竜弥のドリブルを止めた吉岡から、中盤で奪い合いが発生するも渡が拾ってボール確保したのは徳島。
するとトランジションの連続を突くように、戻し→森ダイレクトで縦パス→ブラウンノアポストプレイ→鹿沼と素早い運びを選択し、鹿沼の持ち運びからのパスを受けたブラウンノアが右ポケットへ突撃。
たまらずキムボムヨンが彼を倒してしまうと、反則を告げる笛が鳴り響き徳島のPKへと繋がる事となり。
ゲットしたブラウンノア自らキッカーを務め、冷静にゴール左へ蹴り込んでGKの逆を突き。
無事にゴールゲットし、リードを広げる運びとなりました。

これで暫くは安泰と化したような徳島でしたが、反則が試合を動かすという流れにこちらも逆らえず。
12分の山口、最終ラインからの運びで相田が持ち運びを選択すると、中央からという意識を引き付けられやすい場所もあり。
最終ライン裏へと送られたスルーパスで若月の抜け出しを許し、決定機が生まれ掛かったという所で、後ろから青木が反則で阻止してしまい。
笛の後に突き付けられたカードは赤色と、一発退場を強いられる事となった青木ならびに徳島。
納得出来ずに中々引き下がらない青木でしたが、当然判定が覆る筈も無く。
これで数的不利の中で、逃げきりを図る試合絵図へと塗り替えられる事となりました。

ここから押し込み続けたい山口ですが、まずは反則に拠るフリーキックからの好機。
右ハーフレーンからの位置で、キッカー池上はクロスを選択すると、跳ね返りをエリア内で拾った野寄のシュートがゴールを襲い。
しかしこれもGK田中颯がセーブと、当たりを見せる守護神。
尚もCKという所で両ベンチが動き、先に徳島は布陣を整えるべくの交代で、渡を退けて永木を投入。
一方それを見た山口もCK前での交代を選択し、池上・吉岡・若月→田邉・末永・小林へと3枚替えを敢行します。

2本CKが続いたのち、児玉の(末永への)反則でさらにFKと、セットプレーが続く山口。
ここから相田のミドルシュートが枠外に終わって途切れ、徳島の微調整が姿を現す事となり。
といっても、永木が青木の位置に入る5-3-1というほぼそのままの形でしたが。(ブラウンノアの1トップ)
一方山口も3枚替えにより、オリジナルの4-4-2へ近くなったようであり。

山口は、徳島の弱点であり、3バックへの変更以降影を潜めていたエウシーニョの守備面を就くように左から野寄が仕掛け続け。
カットインから鋭いクロス(時にはシュート気味のものもあり)を入れ続けるという立ち回りで堅牢を打ち破らんとします。
飲水タイム(24分)後もそれは大きく変わる事無く、27分には野寄は入れずに奥へとスルーパス、走り込んだ相田のクロスがファーへ高く上がり。
田邉が折り返し、クリアされるも小さくなり、拾った小林がシュートを放つも永木が頭部でブロックして防ぎ。
このシーンを境に、本格的に「全員での押し込みvs全員での凌ぎ」へと突入する試合展開。

28分に再び両ベンチ同時に動き、徳島はエウシーニョを退かせるも、WBは人材不足もいい所でありFWの坪井を流用し投入。(同時に柿谷→岩尾へと交代)
一方山口は野寄→沼田へと交代。

坪井はやはり付け焼刃という感じで、守備面では運動量を上げる以上の効果は齎せず、自陣深めでの凌ぎが続く徳島。
山口は何度も両サイドから奥を突く状況となるも、中々それ以上のシーンを生み出す流れは巡って来ず。

そして33分に最後の手を打つ山口・志垣良監督。
キムボムヨン→平瀬へ交代しただけでなく、平瀬をFWで投入するという手法。
高さを重視した2トップ(酒井・平瀬)に全てを賭ける事となり、後方は空いたセンターバックに相田が入り。
そして田邉の1ボランチ・小林のトップ下という4-1-3-2で、前方に比重を掛けるに至りました。

田邉は頻繁に最終ラインに落ち、そこから相田がハーフレーンを持ち運ぶ事で簡単にアタッキングサードに持ち込む山口。
後方からの持ち運びをキーとして押し込む定石通りの試合運びに入ると、37分でした。
右ワイドで前からパスを受けた末永が、細かいタッチでの前進で岩尾を剥がしたのち中央→左へと展開、そして奥から沼田のクロス。
中央でターゲットの酒井・平瀬が張る所に、その手前に入り込んだ河野が合わせヘディングシュート。
右ポスト内側を叩いてゴールゲットと、当たっているGK田中颯も反応できずというこれ以上無いフィニッシュで1点を返します。

これで流れは完全に山口のもので、徳島キックオフからのボールを反転させた所、相田の前進を反則で止めたブラウンノアが警告。
これにより4枚目となり次節出場停止、青木と併せて2人欠くという次節の徳島ですが、被害には構っていられず。
39分にはまたも左からの(沼田が)クロス、今度は本命の平瀬のヘディングシュートが襲う(ゴール上へ外れる)という具合に、まずはこの流れを堰き止め勝ち点3を得なければ話になりません。
そして40分に最後の交代、山口竜・ブラウンノア→ターレス・村上へと2枚替え。

しかしその直後、スローインで戻されたボールに誰も反応できないという失態を演じてしまう徳島。
酒井が走り込んだ所、GK田中颯が前に出て辛うじてクリアと、気を抜くのは禁物という警告(イエローカードにあらず)のような絵図となり。

その後、守備面では不安な坪井も、マイボール時に前に出てターゲット兼ストーミング時のプレス要員として機能する事で状況打破。
これにより(坪井のコーナー付近でのキープもあり)攻撃機会が減った山口もめげずに攻め上がり、アディショナルタイムに入るかどうかという所で、小林の右からのクロスを再び合わせにいく平瀬。
しかし跳び出したGK田中颯により撃てず(こぼれ球になるもクリアされる)、両者激突した末に痛み倒れ込む田中颯。
増田功作監督の「ファールだろ」と、志垣監督の「時間稼ぎだろ」という異議のぶつかり合いが生まれる状況を尻目に、これにより長いAT(目安9分)がさらに不透明な事となります。(田中颯は2分程掛けて起き上がり)

山口はその後もクロスという爆撃をゴール前に送り続け、平瀬・酒井が空中戦を制するも、放たれるヘディングシュートは枠の外。
隙を突いて、左ハーフレーンから田邉の地を這うミドルシュートがゴールを襲いますが、これもGK田中颯がキャッチと凌ぎ続ける徳島。

目安時間が過ぎ、増田監督の試合終了をアピールする異議が繰り返されるなか、尚も続けられる山口の攻撃。
次第に平瀬のヘディングが枠へと近いものとなり、ゴールが先か笛が先か……という状態に。
それに伴い山口の攻めも、アーリークロス・最後方からの放り込みへと傾倒する最終局面。
板倉の左サイド後方からの放り込みを、平瀬が前方へ落とした所に酒井が跳び込むというツインタワー双方が絡んでの好機。
しかし僅かに合わずGK田中颯が抑え、制空権は制した山口ですが最後の一押しがどうしても足りず。

そして最後も沼田の左奥でのクロスから、酒井のフリックを平瀬が合わせにいった所、GK田中颯のパンチングで掻き出され。
小林が跳ね返りを確保するも、奪われた所で試合終了の笛が鳴り響き。
増田監督の異議が雄たけびに変えられた事で、徳島勝利を実感する試合となりました。

PK・退場あり、両監督の罵声も飛び交うという、お世辞にも綺麗とはいえなかった試合絵図。
表面上は綺麗事で片付けられがちなスポーツ界ですが、こうした絵図も日常茶飯事である事を再認識するようなものだったでしょうか。

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