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DAZN観戦 2024年J2リーグ第25節 ベガルタ仙台vs清水エスパルス

2024-08-05 16:01:15 | サッカー視聴記(J2)

※前回の仙台の記事はこちら(23節・岡山戦、0-2)
※前回の清水の記事はこちら(21節・秋田戦、1-3)

<仙台スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節(徳島戦、0-2)出場停止の高田がスタメンに復帰。
  • その前節は3-4-2-1の布陣で挑んだが、今節再度オリジナルの4-4-2へと戻す。
  • 既に獲得発表していた實藤・梅木は、前節登録されて即スタメン出場。
  • GK松澤が今季初のベンチ入り。

<清水スタメン>

  • 千葉が藤枝へ育成型レンタル移籍となり、23節(千葉戦、2-0)をもって登録抹消。
  • 宇野がJ1・町田から育成型レンタルで加入し、今節から登録され即スタメン出場。
  • 白崎がJ1・町田へレンタル移籍となり、今節をもって登録抹消。
  • 既に獲得発表していたヤクブは、前節(大分戦、2-0)登録されて最終盤に途中出場。
  • 23節で負傷交代した松崎の詳細が発表され、全治約4~6週間との事。

束の間の休息、といった中断期間が過ぎ去り、昇格に向けラストスパートを掛けるべくの残り14戦。

特に大外から追いかける立場の仙台は、この試合のような順位が上の相手にどれだけ成果を上げられるか。
とはいっても既に「負けたが内容は悪くない」という試合は要らない時期であり、第一に求められるのは勝ち点で、それがモチベーションの向上にも繋がるのは言うまでもありません。
中断前の前節は初めて3バックで試合に挑むも完敗と、迷走感が表れた仙台ですが、やはり本来の4-4-2へと戻して文字通りの仕切り直しを誓う一戦。
その中で、本来のサイドアタッカーであるオナイウ・相良をベンチに温存するかのような采配を採ったのが目につきました。

首位・清水が相手で、試合前の時点でチケット完売と、テンションを高く保つにはうってつけの環境となったこの日のユアテックスタジアム仙台。(最終的な観衆は19,007人)
その影響もあり、デュエルの嵐でボールが落ち付かない試合の入りとなり。

前半4分、仙台は本来の右肩上がりの布陣を取るビルドアップの体勢から、實藤の裏へのロングパスでこの日初の好機を迎え。
受けた有田が右ポケットへ切り込み、こぼされた所を拾った真瀬がプレッシャーに遭いながらクロスも、手前でカットされてしまい。
ここで途切れるかと思われましたが、すかさず松井が前に出て奪い返して継続、エリア内へこぼれたボールをエロンがレイオフで繋ぎ。
そして絶好のシュートレンジで受けた中島のミドルシュートが、右ポスト内側を叩いてゴールへと吸い込まれます。
最初の好機を綺麗に得点に繋げ、大観衆を沸かせるとともに試合のイニシアティブを握った仙台。

スコアが動いたのちも、とにかく前に運ばんとする清水の出鼻を挫き続ける仙台。
中島がミドルパスをカットしてのショートカウンターに持ち込んだのが9分で、縦パスが遮断されるも繋ぎ直して右へ展開。
そして松井がすかさずミドルシュートを放ち、エリア内で乾がブロックして防ぐもコーナーキックとなり、そこからもクロスの跳ね返りを高田がダイレクトでミドルシュート。
これも住吉がヘッドでブロックしてCKと、清水は際どい凌ぎを余儀なくされます。

ここまではどちらが首位チームか判らないという内容。
しかし流石に質の違いを見せ付けるかのように、清水が主体的に攻める時間へと切り替わった10分台。
試合開始から散々掛けていたプレッシャーも、GK林のキックミスを誘う(12分)など有効打に結び付き。

清水のビルドアップは、主に宮本が2センターバックの左側に降りる、3枚の最終ラインから行われ。
立ち上がりのハイテンションな絵図から切り替わったかのようなその光景に、仙台で戸惑いを覚えたのがこの日初スタメンの有田だったでしょうか。
自分のサイド(清水から見て左サイド)で相手の人数が過多になるその形により、宮本にアタックするかそのままワイドを切るかの選択を常に迫られているようであり。
18分には住吉→宮本へのパス出しに対し喰い付いた有田ですが、その刹那宮本の1タッチパスであっさり剥がされるという具合に、弱点を露呈してしまい。(その後敵陣中盤辺りで中央→右へ展開し、北爪がアーリークロス)
そうした経験不足が足枷となってか、以降攻撃でも良い所はあまり見せられずほろ苦いスタメンデビューとなった感がありました。

しかし清水もそれを活かせたかどうかは不明。
というものの、宮本が降りる分、ボランチに降りてボールを受ける乾の調子は前回観た際と同様に今一つに映り。
簡単なパスを収められずにチャンスをフイにするシーンが目立つのは頂けず、折角の運ぶ下地が台無しといった展開を続けてしまいます。
これが不調なのかついに訪れた衰えなのかは不透明ですが、中心選手がそうしたリズムを途切れさせる絵図が続けば、今後の戦いにも影を落としかねない清水。

そうして再び激しくなるデュエルで、倒れつ倒されつつという試合絵図。
25分に郷家が住吉に倒され痛んだため長らく中断すると、この日は飲水タイム無しという形式なのでこれが実質的なインターバルとなり。
しかしデュエル・ラフプレーに難色という展開は変わらず、28分に逆に乾を倒してしまった郷家が、激しいアクションで異議を示した結果この日初の警告を受ける事となってしまいます。
30分にまたも郷家が住吉に倒されて1分程痛むという具合に、これでは仙台のリズムが悪くなるのも頷ける展開であり。

そうしてまたも攻撃権を確保した清水。
37分最終ラインから長らく繋ぐ姿勢を取ると、仙台も4-4-2で構える姿勢を採り、その手前でひたすらサイドを変えながらのパスワーク。
これが「相手を動かしている」のか「持たされている」かは、見た限りではやや後者寄りに映ったものの、1分程保持を続けた末に変化を付けに掛かり。
右サイドで降りて受けた乾がスルーパス、北爪が走り込んで受けた事でようやくアタッキングサードを突く状況になると、溜めを作りながらのパスワークを経て宮本が中央へ横パス風の縦パス。
受けにいった乾がフリックする(放送席ではミスと言っていた)と、受け直した宇野がワントラップから果敢にシュートを放ち、ゴールに突き刺します。
仙台と同様ミドルレンジからのフィニッシュで、同点に追い付きました。

さらに一気呵成に攻める清水、その直後の40分に決定機。
北爪のカットから右サイドを素早く運び、スルーパスに走り込んだ乾のマイナスのクロスから、ニアサイドで北川がシュート体勢に。
これはミートせずもファーのスペースへこぼれ、後方から走り込んだ宮本がシュートを放ち、前に出てきたGK林の右を抜き。
しかしゴール前で實藤がブロック、跳ね返りを詰めた北川のシュートは浮いてしまい枠外となり、手痛い逸機に。

その後も激しいぶつかり合いで痛む選手が続出と、何ら変わり無く試合は進み。
お互い良い攻めが得点に結び付くという表面上の流れが、そうした実際の絵図で雲散霧消気味となります。
突入したアディショナルタイム、仙台はGK林がエロンをターゲットにしたロングフィードで、セカンドボールを確保してからの好機。
真瀬のパスを有田がフリック、流れたボールを拾ったエロンがそのままポケット奥へ切り込んでシュート。
GK権田のニアを破ったかに見えたそのフィニッシュは、右ポストを叩いて枠外という結果に終わり勝ち越しはなりません。
結局5分と長くなったATでも好機はこの一度のみと、いかに不純な流れかが伺えるものとなり前半終了を迎えました。

ハーフタイム、仙台ベンチが動き有田→相良。
温存していた相良の投入で、文字通りギアアップを図りに来た森山佳郎監督。(相良が左サイドハーフに入り、中島が右に回る)

清水はプレッシングが実にならないというシーンが目立ちましたが、後半それに拍車が掛かり。
仙台は最終ラインに入った實藤の動きが効果的で、ビルドアップの流れでパスを出してはすかさずパスコースを作るという細かい気配りを繰り返す、つい先日までJ1に居たベテランらしい働きでパスワークを円滑にさせていきます。

それでも強引に好機を作らんとする立ち上がりの清水、後半5分に乾の反則気味のディフェンスでボール奪取し、そのまま北川がスルーパスですかさず右サイド裏を突く攻撃。
ブラガのクロスはブロックされるも、スローインから(GK以外)全員敵陣に入り込む状況となり。
宇野のミドルシュートがブロックされ、尚も右から乾がクロス(ファーで宇野が跳ぶも合わず)とその絵図通りに押し込みますが、ゴールは奪えません。

すると上記の通り、しっかりした基盤を持った仙台へと針が触れ。
7分GK林から右サイドで繋ぐ状況になると、縦パスを受けた中島のポストワークから長澤が裏へミドルパスと、清水お決まりのディフェンスの弱点(地上でのパスの上下動で喰い付きを強いられる)を突いての好機。
その後松井が住吉とのデュエルを制して右ポケットへ切り込んでグラウンダーでクロス、ファーで受けた相良が中央へ流れてのキープから、さらに右サイドでクロス攻勢と攻め続ける仙台。
何とかそれを断ち切った清水ですが、ボールキープする乾をゲーゲンプレスで囲み力ずくで奪いきり、またも右から中島のクロスがファーサイドに鋭く入り。
クリアが小さくなった所に、すかさず長澤がミドルシュートを放つと、高橋のブロックでコースが変わった結果ゴール右へと突き刺さります。
組織力と力強さの双方で攻め落としたという格好の勝ち越し点となりました。

一方の清水、またも個の力で上回っていながら、組織力の差で後手に回る展開を強いられ。
カルリーニョス・ブラガの突破力を押し出しに掛かるも、仙台のタイトな寄せで中々機能せず。

15分、左へ展開しかかった所に(住吉に対し)中島がプレッシャーを掛けたのを受け、中央突破へと切り替え。
宮本からのパスワークで間を通しての前進を経て、エリア内で受けたブラガが左へ流れながらシュート。
グラウンダーの軌道でゴール右を襲うも、僅かに外れてしまい同点ならず。

その後も仙台のビルドアップに対しては、實藤の巧みな動き(パス&ゴーで前に出るなど)もあり掴まえる事が出来ず。
生命線は主体的な攻めのみという状況ななか、20分に自陣でブラガがボール奪取してカウンターの機会が訪れ。
北川が菅田に倒されながらのポストプレイ→カルリーニョスの裏へのパスと、仙台の喰い付きを突いての好機となり、ブラガが右からのカットインを経て鋭いクロス。
これにニアに乾が走り込み、流れた所をさらにファーでカルリーニョスが跳び込むも合わずと、またも際どい所でモノに出来ません。

しかし直後にベンチが動き、カルリーニョス→矢島へと交代。(ブラガが左に回る)
攻撃の中心であるカルリーニョスも、加齢により徐々に稼働時間が短くなっているという印象で、その通りにこの交代策は効果的とはいきません。

仙台もボール保持に勤しみ、清水が尻すぼみとなる中、アタッキングサードを窺いながら戻して作り直しという具合に時間も進めていく立ち回り。
26分に中盤でのボール奪取から中央を運び、エロンがミドルシュートを放つもゴール右へと逸れ不発。
おまけにこの際に足を痛めてしまったエロン、たまらず自ら交代をアピールする事となり。
彼に代えて梅木を投入する一方、清水もさらにブラガ・北川→西原・ヤクブへと2枚替え。

カルリーニョス・ブラガの双方が退いた事で、サイド突破は西原頼みという状態に。
しかしいくら期待の若手とはいえこの大一番では荷が重く、乾とのワンツーも混ぜながら左サイドを推進せんと奮闘するも、防がれ続けて流れを齎せません。

試合を動かしたくても動かせない清水。
37分に最後のカードを切りにいくも、仙台も同時に動き。
仙台は松井・中島→工藤蒼・オナイウへと2枚替え、清水は吉田・乾→高木・タンキへと2枚替え。

これによりタンキ・ヤクブの2トップへと切り替わった清水、助っ人の力に全てを賭けるという体勢に。
しかし組み立ての姿勢を全てかなぐり捨てるかのようなその体勢により、完全に流れを失う事となります。
38分の相良のミドルシュート(GK権田キャッチ)を皮切りに、それを突いて追加点を狙いにいく仙台。

しかし勢い余ったか、42分にロングパスを受けた梅木がそのままエリア内へ切り込むも、タッチが大きくなってGK権田に抑えられ。
すると梅木は住吉の後追いのアタックもあり権田と交錯してしまい反則、自身の方が長らく倒れ込んでしまう絵図となりましたが警告も貰ってしまうダブルパンチに。
最後まで選手が痛むシーンが絡む試合展開となりました。(梅木は1分半程で起き上がりピッチ外→復帰)

その後清水はタンキ狙いのロングパスと、完全なパワープレイへと切り替えて最後の反撃を試みるATとなり。
仮にもJ2首位のクラブが、万策尽きたという絵図になるのはモヤモヤ感が膨らむものの、既に形振り構っても居られない状況。
そうしたロングボールによる紛れから、タンキにシュートチャンスが2度訪れるもののゴールを奪う事は出来ず。
一方仙台は最後のカードで實藤→小出へと交代し、完全に専守の体勢となるもののそんな単調な攻撃を防ぎ続け。

そして目安の6分を上回る時間を凌ぎきり、試合終了の時を迎える仙台。
ホームの大観衆のなかで挙げた、強敵相手の勝利は格別の味であり、ブーストとする事が出来るか。

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