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DAZN観戦 2024年J2リーグ第22節 ザスパ群馬vs藤枝MYFC

2024-07-03 16:46:00 | サッカー視聴記(J2)

※前回の群馬の記事はこちら(17節・秋田戦、1-1)
※前回の藤枝の記事はこちら(15節・秋田戦、1-0)

<群馬スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 放送席の談によると、高澤が(前日までの)トレーニング中に負傷したものの、無事にベンチ入りとの事。
  • 永長が8試合ぶり、山中が6試合ぶりにベンチ入り。

<藤枝スタメン>

  • ウエンデルが累積警告により出場停止。
  • 16節(山口戦、1-2)で負傷交代した梶川の詳細が発表され、全治6~8週間との事で、今節復帰を果たしベンチ入り。
  • 永田の負傷が発表され、6/2に発生して手術実施、全治約6か月との事。
  • 19節(清水戦、0-1)で負傷交代したアンデルソンは以降ベンチ外に。

未だ1勝のみ、勝ち点一桁(9)という低空飛行が続いている群馬。
降格回避どころか、順位を一つ上げる事すら難しくなってきた状況であり。
ここからの残留は、「コールド負け寸前から逆転勝利を果たす高校野球部」を描いた漫画並みの、現実離れした難易度でしょうが奇跡は起こるのかどうか。
酒井の試合前セレモニー(J通算100試合出場)も、記念撮影の際以外では笑顔を見せずと、それ故の緊迫感が滲み出ていたでしょうか。

一方の藤枝も3連敗中で、降格圏に呑まれかねない位置という現状。
とは言っても、その3敗は清水・横浜FC・長崎と、いずれも1~3位のクラブでありあまりに相手が悪く。
この日は一転して最下位クラブとの一戦と、両極端な流れにやり辛さは覚えるでしょうがしっかり勝ちたい所。

ホーム(正田醤油スタジアム群馬)という事もあり、何が何でも勝ちたい群馬。
とはいえボール保持で勝負を挑んでは、藤枝の後塵を拝すのは火を見るよりも明らかであり。
前半3分、中塩のロングパスが跳ね返されるも、拾った天笠の戻しをを経て再び中塩がロングパス。
左サイド奥へ送ったボールを川本が受け、ディフェンスに遭った事でコーナーキックへと移行。
そしてキッカー風間のクロスの跳ね返りを佐藤がダイレクトでミドルシュート(ブロック)と、セットプレーを絡めてのフィニッシュで何とか1点を奪うという姿勢を採ります。

しかしロングボールの配給でも藤枝が上回り。
直ぐに、GK北村も加わっての最終ラインでの繋ぎの体勢に入ると、5-4-1のブロックを敷く群馬を嘲笑うかのようにロングパス中心に組み立て。
地上での繋ぎは、群馬ディフェンスを誘い動かすためのものという姿勢がハッキリしており、サイドチェンジ・裏へのボールを多用して好機を作ります。

こうなっては群馬も委縮するのは必然であり。
12分には敵陣で矢村がボール奪取してショートカウンターと、腰が引けた相手の隙を突くように鋭く攻め込み。
右サイド深めで溜めを作ったのちに前田のクロスが低く入ると、ニアで芹生が脚で合わせてのシュートが左ゴールポストを直撃。
惜しくも決められなかったものの、主導権を握る藤枝。
相手がリトリートの色を強めた所に、シマブクの突破力を駆使し始めるという具合に、あらゆる矛を使ってこじ開けんとします。

この日も苦難の道のりか……という予感が高まる群馬。
8分以降一方的に攻められ続けていましたが、19分に藤枝の攻撃を切ったのち、右サイド深めからエドオジョンが持ち運び。
そしてパスを受けた佐藤もドリブルで前進し、ここは西矢に止められたものの、これにより僅かな突破口が開いたでしょうか。
続く20分、ここもエドオジョンが起点となり、佐藤とのパス交換を経て右ワイドをドリブルで突き進み。
そしてゴール方向への、GKと最終ラインの間へグラウンダーのクロスを送ると、走り込んだ川本が巧に最終ラインの裏を取って合わせます。
シュートは無事にゴールネットを揺らし、必須と言える先制点を挙げた群馬。

ペースを握っていたはずが、リードを許してしまった藤枝は当然ながら苛烈に攻め上がり。
23分シマブクがパスを散らしながら前進し、エリア内へ縦パスを送るもブロックされましたが、こぼれを尚も浮き球で裏へ送り。
走り込む鈴木に対し蓋をしたエドオジョンですが、後ろから突いてボール確保に成功する鈴木、そのまま奥を突いた事で左CKへ持ち込み。
これでエドオジョンの守備対応に難があると踏んだか、その後は一層シマブクの突破力を前面に押し出します。

一方リードした群馬、その弱点を突かれる格好となったものの粘り強く守り。
そしてボール保持時には、佐川をターゲットとしたロングボール攻勢により息継ぎをするように攻撃機会を作り。
その姿勢は一重に堅守速攻の域を出ないものながら、既に戦い方を求める段階で無い状況なのは明白で、勝ち点3を掴むには頷けるものでした。

群馬がリトリートに徹する事で、(GK以外)全員敵陣に入り込んで攻撃スタート、というシーンも激増する藤枝。
そのため最終ラインから縦パスを受けるシマブクも高い位置から前進スタートとなり。
32分には、ワイドで受けたシマブクは縦突破と見せかけてのパスから、芹生のポストプレイを挟んでそのままダイレクトでミドルシュート。(GK櫛引キャッチ)

しかしシマブクを使い過ぎた影響か、前半の終盤には群馬もエドオジョン・佐藤の2人掛かりで彼の突破に対応するようになり。
そしてしっかり守ってカウンター、という流れを作り始め。
43分とアディショナルタイムに一度ずつカウンターの機会を得るも、スルーパスが遮断されて実らず。
しかしその後、ミドルパスを川本がカットした事でまたもカウンターが訪れ、今度は自ら持ち運んで左ワイドで溜めを作る川本。
そして菊地のクロスが上がると、ファーサイドで佐川がヘディングシュート。
この渾身の一矢は、GK北村のセーブに遭って惜しくも実らずでしたが、攻撃権を握られるなかで応戦の体制は整った感があり。
そうして前半が終了となります。

1-0と群馬リード、しかも戦い方を間違えればカウンターにより点差を広げられる恐れがあり。
そんな悪い流れを実感した事で、ハーフタイムで2枚替えを敢行する藤枝。
新井・前田→梶川・中川風へと交代し、大曽根が前節のポジションである右ウイングバックへとシフトして後半に臨みました。

その立ち上がりも、藤枝は左からの攻めでシマブクの突破が目立つものであり。
それでもシュートには辿り着けず、逆に群馬は後半4分に佐藤のミドルシュートで(後半の)ファーストシュートに到達。
前半終盤の流れの継続を予感させるものとなりました。

しかしここから藤枝は、交代投入した駒を活かし。
ボランチに入った梶川のゲームメイクを冴え渡らせる、異なる手法に訴え出始めます。
7分に中央から梶川の群馬ディフェンスの間を通す斜めのパス、右ハーフレーンで受けた西矢がまたもレーンチェンジのパスで、ワイドで受けた芹生が細かいタッチでのドリブル。
そしてハーフレーンの中川風へパス→ワイドの大曽根にパスと、巧みにレーンチェンジを駆使する繋ぎを経て大曽根のクロスに辿り着き。(低いボールが入るもクリア)
つまりは前半に比べ、地上での繋ぎの色が高まった感じでしょうか。

副次的に得るセットプレーでも、9分に右からのフリーキック、キッカー西矢のクロスをファーサイドで合わせにいく山原。
クリアされて右CKとなると、またも西矢はファーの山原へのクロスを選択し、放たれたヘディングシュートはゴール左へ外れ。

前半同様、繰り返される藤枝の攻めを凌ぎながら、自身の攻撃で一息つくという群馬のサッカー。
16分の左スローイン、例によって中塩は飛距離の長いスローを送ると、佐川の落としを受けた川本がワイドから左ポケットへ切り込み。
そしてカットインでフィニッシュを狙わんとしますが、梶川のディフェンスに阻まれ撃てず。

ポケットを突くという藤枝の本来の攻撃の姿勢は、群馬のスペースを埋める守備のために中々形にならず。
それ故にワイドからのクロス攻勢に偏りがちとなっていたこの試合。
しかし17分、右サイドでの細かな繋ぎを経て大曽根がポケットへミドルパス。
走り込んだ芹生は収められずも、群馬サイドもセーフティなクリアを選択したため右CKに。
このセットプレーの場面でさらに2枚替えを敢行する須藤大輔監督、川島・芹生→カルリーニョス・榎本へ交代。
そして再開となると、再びキッカー西矢が送ったクロスに、ファーサイドで跳ぶ山原。
しかし合わせたのはその手前の鈴木で、放たれたヘディングシュートがゴール左へと突き刺さります。
先程のセットプレー攻勢の残像を活かしきり、同点に追い付きました。

そして前述の交代は同ポジション同士で、ただシャドーが右に中川風・左に榎本と入れ替わり。
そんな体勢で逆転を狙いにいく事となった藤枝。
一方の群馬も20分にベンチが動き、風間・川本→高橋・山中へと2枚替え。(川本は足を痛めての交代だったようで)
この交代により、高橋がアンカー・佐川と佐藤が2トップという3-3-2-2へとシフトしたでしょうか。
お互い微調整を経て、勝ち越しを狙いにいくという試合展開になります。

しかし双方ぶつかり合った結果、攻撃力に分がある藤枝に針が傾くのはある意味必然でもあり。
群馬が前への姿勢を見せた事で、藤枝はそれを逆手に取るように鋭い縦パスを入れるようになり。
21分にFKからの二次攻撃で、西矢→中川風への縦パスは中川風が収められず。
群馬ボールへと移り佐藤が持つも、中川風のプレスバックで奪って継続し、拾った梶川のスルーパスがエリア内の矢村の足下へ。
そして決定的なシュートが放たれましたが、GK櫛引がセーブ。

何とか防いだ群馬でしたが、これを境に再度藤枝の一方的な展開に。
23分に鈴木が足を攣らせ、ここで早くも最後のカードを使う(中川創を投入)というアクシデントに襲われるも、それで衰える事は無く。

攻撃機会を作る事すらままならなくなった群馬、25分に佐川→高澤へと交代しますが、流れを変える事は出来ません。
30分の藤枝の中央遠目からのFKで、キッカー西矢は意表を突いて横パスを送り、受けた矢村がそのままロングシュートを狙うも枠を捉えられず。
するとゴールキックで素早いリスタートを選択するGK櫛引、敵陣右サイドで高澤が前進する体勢となったものの、カルリーニョスの反則気味のディフェンスで奪われて藤枝の逆カウンターに。(榎本がドリブルで左ポケットに持ち込むも撃てず)
一向に攻められない故の焦りも顔を出し始めます。

その後も藤枝は主体的な攻めのみならず、群馬の前進の遮断・ゲーゲンプレスによる敵陣でのカットも駆使し、群馬を自陣に押し込む流れを継続。
それは1-1となって以降、群馬の攻撃機会は35分の一度のみという凄まじさで、布陣変更による前線からの守備も全く実らずに押し込まれ。

何とか耐えられれば……という流れなのは明らかでしたが、迎えた40分。
直前に左からシマブククロス→群馬ボールを奪い返して右から大曽根クロスという攻勢を続けていた藤枝、さらにクリアボールをカルリーニョスの落としで確保。
ここでもひたすら攻め込む流れを作ると、梶川の右→中央へのパスを受けた矢村、天笠を左にかわしながら角度を付けるという絶妙なワントラップを経て放たれたミドルシュート。
右サイドネットへと豪快に突き刺さり、大攻勢を締めくくるスーパーゴールでついに勝ち越しに成功します。

しかしホーム故に諦めは許されない群馬。
追い掛ける立場となった事で、ここから一転して群馬が攻撃権を独占する流れへ移り変わり。
43分に最後の交代を敢行し、菊地・佐藤→和田・永長へと交代します。
(布陣は不明だが恐らく4-4-2、サイドバックがエドオジョンと中塩で、サイドハーフが右に和田・左に山中、2トップに永長・高澤と推測)

44分敵陣左サイドで高澤がボール奪取すると、高橋→永長→和田と中央→右へとレーンを変えながら繋いでいき、右ポケットへ進入する和田。
そしてシュートが放たれますが、GK北村がセーブして左CKに。
ここからも、クリアボールを拾った和田がミドルシュートでゴールを狙いますが、山原が頭でブロックと藤枝も必死で凌ぎ。

攻守交替の流れに乗り、群馬も良い攻めを見せるものの既に時間も残り少なく。
AT突入後も、永長や天笠がミドルシュートを狙うものの枠外に終わり、どうしても2点目が奪えません。

そして力尽きるかのように藤枝へと移る攻撃権。
群馬陣内で行われるパス回しに、ひたすら走らされる状況を迎えて万事休す。
最後は大曽根が右奥まで切り込んでボールキープ、そしてCK獲得というタイミングで試合終了の笛が鳴り響きました。

リードした時間は今季最長(43分間)でしたが、結局勝ち点1すら得られずに終わった群馬。
既に正攻法では無理という状況で、次の試合を前に大胆な補強策を敢行(河田・樺山・瀬畠を獲得)するに至りました。
果たして最後のあがきとなるか、それとも彼らが奇跡を齎す存在になり得るか。

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