※前回の磐田の記事はこちら(5節・甲府戦、2-1)
<磐田スタメン> ※()内は前節のスタメン
- 水曜(3/26)にルヴァン杯1回戦(J3・FC大阪戦、2-1)が挟まる。そこからの継続スタメン選手は無し、松原・角・倍井が途中出場。
- 角がA契約を締結。
<千葉スタメン>
- 水曜(3/26)にルヴァン杯1回戦(富山戦、2-4)が挟まる。そこからの継続スタメンは無し、高橋・風間・田中・呉屋が途中出場。
開幕6連勝と、出色の成績という他無い千葉。
しかし内容的には怪しい所が散見され、開幕節ではいわきに圧倒された試合内容ながら、「決定機を決めきれたか否か」の差で2-0の勝利。
自分が観に行った4節・札幌戦(3-1)も、ザルという他無い相手の最終ラインの背後に助けられた感があり、ひたすら攻められていた印象が拭えず。
素直に快勝といえるのは5節(愛媛戦、5-1)ぐらいで、前節(甲府戦、2-1)も土壇場で勝ち越しての勝利と、紙一重の戦いが続いており。
そんな緊張感に何時まで耐えられるかという状況で、その場では無いルヴァン杯では敗退が決定。
この退潮の気配を無にするかも否かも、今節次第という一戦に臨みました。
様子見の入りを経て、例によって自身のボール保持という展開に持ち込む磐田。
前半3分最終ラインから左へ展開し、サイドハーフを追い越して受けた松原が戻して再び最終ライン、そして右へ展開とボールを回しながら隙を伺い。
そしてクルークスが植村とのワンツーで切り込んでクロス(GKスアレスキャッチ)と、サイドの2人が連携する姿勢を両サイドとも見せるに至ります。
そんな組み立てに対し千葉も4節では殆ど見せなかった、本来の姿であるハイプレスで対抗。
直後の4分にはエリア内に降りて受けに来た中村に対し横山が詰めてボール奪取、こぼれ球を品田→呉屋と1タッチの連続からシュート(GK阿部キャッチ)と、至近距離からのショートカウンターで脅威を与えました。
しかし開幕から洗練されたものならいざ知らず、久々に採ったハイプレスの姿勢が拙かったでしょうか。
6分の磐田、プレスをかわしながら送った松原のロングパスで裏を取り、受けた角がワイドからカットインで一気にエリア内中央まで切り込み。
そして果敢にシュートを放つと、右サイドネットに突き刺さり鮮やかに先制点を齎します。
前からいく事によるしっぺ返しと、これまで戦って来たいわき・札幌に通じる失点パターンを、自身もなぞってしまった千葉。
出鼻を綺麗に挫かれたものの、追い掛ける立場となった故かハイプレスは継続。
10分に磐田の自陣での左スローイン、投げ入れ→ダイレクトのロングキックで脱出を図るもプレッシャーにより上夷がキックミス。
そして右スローインになってすかさず田中がロングスローと、保持型のチームに対し一定の効果は挙げられるだから、ある意味麻薬というべきでしょうか。
ボールゲインからショートカウンターに持ち込む方が、前進距離・パスの本数も少なく済み効率が良いため尚更であり。
そんな効率の良さに囚われてか、何度か来る主体的な攻撃のターンでも、裏狙いのロングフィードが大部分を占め。
これもスピードスター(田中)・ドリブラー(椿)・スコアラー(呉屋・石川)が一通り揃っており、彼らに前を向かせるための第一手段を取るのは当然ながら当然。
そのうちで、ロングパス・ミドルパスを受けた椿の左奥での切込みが前半の主な手法となりました。
苛烈なハイプレスを浴び続ける磐田、次第にペイショット狙いのロングボールが中心となり。
しかしその落としを鳥海が中心となって防ぐ事で、却って千葉の攻撃機会の増加に繋がります。
そしてそれを防がんと、磐田も圧力を強める事で対抗するためボールが落ち着かないという展開に。
27分、千葉の高橋→鈴木大へのバックパスを角が出足良くカットし、そのままミドルシュートを放ちますが鈴木大がブロック。
続く28分にはハイプレスを受けた磐田がパスミス(倍井のレイオフがズレる)を犯し、拾った横山のヒールパスを受けた品田が右奥へ切り込んでクロス(GK阿部キャッチ)と、双方総員突撃といった絵図が展開されていきます。
そんな中で33分、磐田は自陣での上原のパスカットが起点となり、中村のミドルパスをペイショットがしっかり収め。
この状況が出来上がると流石に強く、彼の叩きを経て上原スルーパス→クルークスで好機到来し、そのまま右ポケットを突いてマイナスのクロスを送るクルークス。
そして上がって来たペイショットがフリーで合わせシュートしますが、ふかしてしまい決定機を逃す形に。
それでもこれで気を取り直したか、再び磐田がしっかりと保持を軸にする機運が高まり。
偽サイドバックシステム・降りて受ける角など持てる要素をフルに使い、千葉の前線守備を無効化しに掛かります。
これが成立すると、千葉もショートカウンターに持ち込む余裕は無くなり、裏狙いの一辺倒という攻めに。
しかし44分、千葉が最終ラインから保持に入り、磐田はそれに対しハイプレス。
左へ展開し日高が詰まりかけるも、降りてきた椿に通してボールキープで脱出ののち、品田が右へ大きく展開して田中に渡る好機に。
これで戻りながらのディフェンスを強いられる磐田も、高橋の上がりを見た松原がマークを倍井に受け渡し下がると、その読み通りに田中はボールキープから高橋にスルーパスを通さんとします。
そしてこれを遮断した松原ですがこぼれ球は田中が拾い、カットインする所を倒してしまった松原。
反則・警告となってしまい、ハイレベルの攻防を繰り広げただけに勿体ない終幕となり。
これによる右ワイドからのフリーキック、キッカー日高のクロスを中央で石川が合わせるもこぼれ、品田が詰めにいった所をクリアした松原。
しかし勢い余って品田に削られてしまい痛むという具合に、倒しつ倒されつといった様相の松原が珍妙さも醸し出す時間帯となりました。
結局1-0のまま前半終了。
共に交代は無く、ルヴァン杯の影響も感じさせず(どちらもほぼ完全ターンオーバーだから当然か)に後半を開始させます。
その後半の入りも、千葉は前半と同様に裏狙い。
それが奏功して早速の後半1分に田中のロングスローに持ち込み。
この日は強風で、磐田の(本来の)ホーム・ヤマハスタジアムは風向きも頻繁に変わる(放送席の談、解説は磐田OBの太田吉彰氏)との事であり。
そのためロングボール一本で相手に困惑を齎す状況も生まれ易い、そんな思惑もあったでしょうか。
磐田も裏狙いに徹するという立ち上がりになった結果、田中がスローインを投げ入れたのちはお互い形にならないアバウトな攻めが続き。
次の攻撃機会は6分で、ここも中盤でボール確保した倍井がそのまま対角線のロングパスをエリア内へ送り。
そこにクルークスが走り込みましたが、GKスアレスが抑えて防ぎ。
生まれかかるカオスぶりを、事前に防ぎに掛かる攻防が続きます。
そんな中で7分、ハイボールでの競り合いで角と鳥海が交錯、角は腕を入れられて倒れたもののその前に鳥海が腰をチャージされており角の反則に。
その結果の通り、以降鳥海は腰痛が後を引き9分に蹲るという事態に発展してしまい。(ここでは何とか継続)
守備の要かつ連勝の原動力である2センターバックの一角が崩れるとあらば、尚更得点が欲しいという千葉サイド。
磐田はその焦りを突くように11分、ハイプレスを江﨑の縦パスで突破せんとし、一旦はカットに遭うもこぼれ球を繋いで前進。
そして右のクルークスに渡るとポケットへスルーパス、走り込んだ角がマイナスのクロス、これをニアで中村が合わせシュートと流れるような決定機。
しかしGKスアレスがセーブし、追加点はなりません。
その後磐田のコーナーキック攻勢が続くも、磐田の右スローインをカットした日高から千葉がロングカウンターを仕掛け。
それも地上でのパスワークで磐田のゲーゲンプレスをかわすという技ありのカウンターでしたが、ドリブルに入った呉屋が上原に倒された(反則無し)事で、拾った日高から遅攻に切り替え。
それでも椿がカットインを仕掛けた所中村に倒されて反則、直接FK(左ワイドから)に繋がりましたが、キッカー横山のクロスは直接ゴールラインを割りモノに出来ず。
千葉の次なる好機は20分で、こぼれ球を拾った田中から敵陣で攻撃開始すると、左へ展開ののち日高のスルーパスで奥を取り。
ここから横山と椿が見せ、カットインでポケットに進入した横山が狭い所を通し、受けた椿が更にカットインすると見せかけ横パス。
これを中央・最終ラインの裏で受けた呉屋のシュートでゴールネットを揺らし、とうとう同点か、と思われましたがオフサイドの笛が鳴り。
気落ちする暇も無く、直後にベンチが動き品田・呉屋→田口・カルリーニョスへと2枚替え。
この交代以降、石川が降りて最終ラインからパスを受けたり、鈴木大が左ワイドに張り出す可変を取り入れるなどして地上で繋ぐ意思を高める千葉。
しかし磐田も圧力を緩める事無く対抗、24分には右サイドアタッキングサードでクルークスが日高から奪取するも、こぼれ球が直接ゴールラインを割りショートカウンターとはいかず。
(26分に磐田は角・倍井→佐藤・川﨑へと2枚替え)
敵陣でポゼッションに入れれば、(磐田がリトリートに徹するチームではないため)田口を中盤の底としての組み立てに期待できるといったこの時間帯の千葉。
しかし自陣での繋ぎの段階では、粗雑かつ磐田のハイプレスに難儀するためそこまで持ち込めないのが辛い所であり。
それ故に再び裏狙いへ傾倒……という所で、先程痛んだ鳥海がまたも倒れ込んでしまい。
2度目とあり必然的にベンチも交代を選択、起き上がった鳥海も蓄積ダメージが辛い模様で足取り重くピッチを後にします。
それでも直ぐに交代できず、(田口がCBに降りて)数的不利での守備を強いられ。
エリア内を脅かされるも何とか防ぎ、鳥海と併せて3枚替えを敢行した小林慶行監督。(鳥海・田中・椿→松田・杉山・岩井、34分)
35分に日高が(クルークスに)反則を受けた事で、再び左サイドからのFKを得た千葉。
これを日高がクロスを入れ、ファーで田口が折り返したボールを松田がヘディングシュートと、完璧な流れでネットに突き刺し。
しかし田口がオフサイドを取られ無効と、またも非情な結果となってしまいます。
冷や汗を掻いた磐田、直後に上原・植村→金子・為田へと2枚替え。
川﨑・金子・為田と、途中から使う駒も開幕からかなり限定されている感は否めませんが、勝利のためには背に腹は代えられず。
その直後の37分、敵陣でのペイショットのカットからの攻撃、左からの(松原の)クロスの跳ね返りを中村が落とし。
これを受けた佐藤は既にエリア目前で、強引に狭い所を突破ののちの戻し、後方から中村が放った強烈なシュートを鈴木大がブロック。
腹部で防ぐ形となった鈴木大が痛んで暫く倒れ込むという具合に、磐田の組織的かつ力のある攻撃の前に無傷で済まない絵図に。(鈴木大は無事に最後まで継続)
磐田の最後の交代は42分で、ペイショット→渡邉。
これを境に前線は尚も圧力を強め、千葉に対しパスワークを展開させず。
止む無くアバウトな手段を取らざるを得なくなる千葉。
石川が降りる役となったため、必然的に前線に張る事となったカルリーニョスですが、その機能性は今一つ。
45分には高橋のアーリークロスを大外で岩井がボレーで合わせにいくも、あろう事かそれとは無関係な所で反則を犯して終了という具合に、ターゲット役としては疑問符が付く存在だったでしょうか。
磐田もリトリートで逃げきるという姿勢を見せないため、アディショナルタイム突入後も総員入り乱れという展開に。
GK阿部が千葉の裏をフィードで突く事で、好機を多く作ったのはリードしている磐田の方と、内容もそれに相応しくありました。
結局千葉はフィニッシュに繋げられず、1-0のままタイムアップ。
これで初めて土が付いた千葉、それを止めたのは強豪の磐田と、上位を占うに相応しい一戦が終了しました。