goo blog サービス終了のお知らせ 

ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2025年J3リーグ第5節 栃木SCvsFC大阪

2025-03-21 18:13:44 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

栃木SCベンチメンバー=丹野(GK) 高橋 ラファエル 揚石 川名 庄司 矢野 小堀 オタボー・ケネス

FC大阪ベンチメンバー=平吹(GK) 山下 舘野 林田 利根 佐藤諒 和田 澤崎 松本


首位を走るFC大阪。
J参入2年目で、はやプレーオフ出場にまでこぎつけた上昇機運は今季も健在で、そのスタイルも従来通り。
新戦力で肉付けされたとはいえ、パワーサッカー色の強い4-4-2システムという、ブレない戦いを今後も続けていくのでしょう。

この日の相手は栃木SCで、右サイドバックで起用されている黒﨑の古巣。
おまけに、両ワイドを張る事が多かった福森とのマッチアップが多発するという、胸熱の対戦となりましたが結果はどうだったか。

ともにロングボールを蹴り合う、定番の立ち上がり。
栃木SCの方が、ターゲットかつストライカーとして強力な菅原龍が最前線に居る分優勢に映り。
主に左サイドに開いて受け溜めを作る事で、福森を高目に上げて有利な状況を作る事に徹した序盤戦。

主導権の握り合いで出遅れたFC大阪。
流れを変えたい状況で、前半10分に敵陣左サイドでボールロストするも、すかさずゲーゲンプレスを掛けて木匠が大森のロングパスをブロック。
そのまま深めでのパスワークに入り、木匠のヒールでのスルーパスで武井が抜け出し奥からクロス、これを堀越が合わせヘディングシュート(枠外)とショートカウンターで脅かし。
ハイプレスで脅威を植え付け、かつスローインではワンサイドに圧縮させた配置からの攻めと、前年から一貫したスタイルをこの日も見せ付けます。

しかし降格クラブである栃木SC、そんなストロングポイントを押し付けられても冷静さを保ち。
15分、最終ラインから地上での組み立てに入ると、当然掛けられるハイプレスもサイドの揺さぶりによっていなしに成功。
そして青嶋のスルーパスで裏を取り、受けた棚橋が右ポケット奥へ切り込んでマイナスのクロスと、引き寄せた隙を突くポゼッションサッカーの神髄を発揮して決定機。
これを中央で菅原龍が合わせるも、GK山本のセーブに遭い先制点とはいきませんでした。

思うように好機を得れないFC大阪は、次第に身体のぶつけ合い、つまりデュエルで上回る事で流れを変えんとします。
この辺は強さと汚さが表裏一体、そんなそしりは免れない(反則ポイントはリーグワースト2位、今節終了後)ですが、それが首位の原動力の節もあり。
17分に右サイドで武井が反則気味にボール奪取し、すかさず裏へのミドルパスで奥を取るというやり口での好機。
溜めを作ったのち久保のクロスが上がり、ニアで木匠が合わせにいくもGK川田が跳び出して防ぎ。

しかしその意識の旺盛ぶりが仇となり、19分にロングボールを収めにいった島田、後ろから大森に腕でチャージされる形となってロスト。
笛は鳴らずに継続、そして拾った吉野に対するチャージで反則を取られると、島田のみならず総出で主審に異議を唱える事態に発展させます。
正直、あまり決定的な場面で無い所でここまでいきり立つ事は無いだろう……というのが傍らから観ていての感想ですが、譲れない部分があるのも確かであり。
その感情を抑えられずにプレーしたのが拙かったか、島田は直後に反則を連発し、22分に大森へのアフターチャージで警告を受ける始末となってしまい。

そんな相手に対し、いつも以上に冷静さを保つのが重要となった栃木SC。
26分クリアボールを菅原龍が収めると、倒されながらポストプレイで繋ぎ、アドバンテージとなるなか五十嵐のスルーパスに抜け出す福森。
そのまま左ポケット奥へ切り込むも、追走して対応したのがかつての同僚の黒﨑で、辛うじて蓋をして福森の反則で途切れさせます。
熱くなるのが必至なマッチアップですが、幸い福森は単独突破で生きるタイプでは無いため、以降冷静に攻撃の組み立てに加わり黒﨑との対峙に執念を燃やす事はあまり無く。(あくまでそう見えた)
FC大阪のハイプレスに遭っても、泰然自若と最終ラインから地上でのパスワークでの組み立てを徹底する立ち回りでそれを果たします。
トレンドである可変システムも変に取り入れず、オリジナルの立ち位置で勝負する、前年のJ2での戦いそのままといったビルドアップ。
ちょっとのポジションのズラしで前への意識が強いFC大阪の間を取るという、無駄の無さが最大限に活きる格好となり。

そんな立ち回りにより得た決定機は33分で、左への展開から福森が中央へのミドルパスで、冷静にプレス回避したのちも右サイドで細かく繋いで隙を伺い。
そして最終ラインへの戻しから、今度はミドルパスを受ける立場になった福森、そのままアーリークロスを選択すると中央の菅原龍を越えるボール。
その奥には棚橋が頭から跳び込んでおり、完璧といったヘディングシュートが放たれましたがGK山本の正面でこれも決められません。
入りの立ち回りも利いたか、自らの突破が無くても優勢ぶりを保つ福森の居る左サイド。

30分台は一重に栃木SCの独壇場という展開でしたが、風向きが変わったのが41分、吉野のフィードが眼前の棚橋に当たってロストとなりFC大阪の攻撃に。
その後中央で持った久保が逆の左サイドへ推進と変化を付け、一度はクロスがクリアされて終わるも、すかさず奪回して継続。
武井から受け直した久保はまだ左に出たままで、すかさず送ったスルーパスに走り込んだ堀越が、シュートと見分け辛いクロスをグラウンダーで送るもGK川田がキャッチ。
こちらは圧縮の意識が高い分、栃木SCよりも可変を取り入れているという印象の主体的な攻撃ですが、この日はあまり効果的とはいかず。(その機会も少なめ)

好ゲームの色が強まってきましたが、根底にはやはり譲れない意識があり。
45分にこぼれ球を競り合った青嶋と久保が交錯、共に激しく倒れ込むもイーブンとみなされたか笛が鳴らず、拾った棚橋がドリブルで持ち上がり。
これを秋山が倒した事で反則の笛が鳴り、ベンチから異議が飛び交うという具合に、熱戦と醜悪さが紙一重といった状態は常時抱えているようでした。(交錯した2人は無事)
これによる栃木の右ワイドからのフリーキック、キッカー森のクロスをファーサイドで岩崎が合わせましたが、ゴール右へ外れて先制ならず。
結局スコアレスのまま前半を終えます。

同点ながら、内容は完全に上回られた印象が強いFC大阪。
ハーフタイムで動き、堀越→利根へと交代し巻き返しを図ります。

燃料担保という感じで、後半開始から再び押し込みを掛けるFC大阪。
しかしその手段は、ラフなロングパス・久保のロングスロー・セットプレー(コーナーキック)と、パワーサッカーの三点盛りというものとあくまでブレは無く。
激しく相手ボックス内を脅かしますが、フィニッシュには辿り着けずにその流れも終わります。

そのため前半優勢だった栃木SCも、最初の好機は後半8分と遅れ。
しかし前半から優勢だった左サイドでの攻めで、福森が一旦前進の姿勢を見せるも戻し、岩崎縦パス→五十嵐1タッチのスルーパスで奥を取った所に走り込む福森。
そして1タッチでクロスを上げると、ファーでの森の折り返しを経てボレーシュートにいった棚橋。
これはミートせずも、五十嵐に当たってこぼれた所を再度棚橋がシュートと紛れが生まれますが、禹のブロックに阻まれ決まりません。

FC大阪のスタイルは不変なものの、ロングボール一辺倒ではボールと前線の体力を無駄に失うだけにもなりかねず。
前半はまさにそんな時間帯が出来上がっていたため、この日のような不利な状況に陥れば、ある程度地上での攻めも見せなければならない。
しかし、11分に最終ラインから左へ展開した所を森に前に出てカットされる(その後すかさずクリアして防ぐ)という具合に、安易に保持に走ればかえって傷口を広げるのみであり。
結局この試みは取り止められ、以降再びロングボール偏重となりました。

一方優勢ぶりは不変な栃木、相変わらず福森中心の左サイドからの組み立てが冴え渡るも、決定機は迎えられず。
16分には縦パスをトラップする所で深い切り返し、これで久保を剥がしたうえでカットインに入り逆の右へ展開する福森。(その後森がクロスも繋がらず)
ただの前進に留まらず躍動する福森ですが、それが成果に繋がらないのがもどかしくもあり。

そんな状況のなか、18分に双方ベンチが動き。
栃木は一挙3枚替えを選択し、森・五十嵐・菅原龍→川名・オタボー・矢野へと交代。
より原始的に、川名の突破力・矢野の高さを利用しに掛かったでしょうか。
一方のFC大阪は、島田→澤崎へと交代。

FWよりも降り気味の立ち位置を取る澤崎(これにより4-2-3-1へシフトか)、セットプレーのキッカーとしても期待される存在であり。
20分に早速右CKでその機会が訪れ、ファーに上がったクロスを秋山が合わせヘディングシュート。(ゴール右へ外れる)
続く21分にはGK山本のロングフィードのセカンドボールからの攻め、武井のドリブルからのスイッチを受けた澤崎。
そのままミドルシュート(平松がブロック)と、果敢にゴールを狙う選択で流れを変えにいきます。
24分にもかなり遠めからのFKで、一気に直接シュートでゴールを脅かす(ストレートの軌道でゴール上へ外れる)澤崎。

このフィニッシュ攻勢で、後手に回った感が強まった栃木SC。
しかしセットプレーでの攻防となれば、こちらもこの男がいるとばかりに直後の25分。
こぼれ球の攻防で大森が(木匠に)反則を受け、遠目からのFKとなりキッカー福森の放り込み。
右ハーフレーンから対角に蹴り込まれたボールを、ファーサイドで矢野が見事に合わせきり、GK山本の腕を弾いてゴールに吸い込まれます。
ここ一番という所で元日本代表の存在感により、先制点が齎されました。

栃木SCはやはり交代によりロングボールの色を強めたようで、その後も矢野・オタボーをターゲットとしてボール確保。
そして逃げきりの意識も含めながら敵陣でパスを繋ぐという具合に、得たリードを存分に生かす立ち回りへ移行します。
加入3試合目のオタボーも、独りよがりのプレーは見せずに保持の際はしっかり溜めを作り、スルーパスを供給するなど組み立てにしっかり参加。
少なくとも前年までのイスマイラよりは、(小林伸二監督にとって)扱いやすそうな存在に見えました。

一方今季初めて追う立場となったFC大阪、28分に禹・木匠→佐藤諒・松本へと2枚替え。
これにより澤崎がボランチに回り、佐藤諒がFW(ないしはトップ下)に。

32分の左CKで、クロスの跳ね返りから佐藤諒がボレーシュートを放つも枠を捉えられず。
流れのなかでは相変わらず、長短交えた栃木SCの攻撃に対し受けに回る時間が長くなり、反撃の機運を高められません。
36分には中盤でボール奪取した吉野からショートカウンター、オタボーの右ポケットへのミドルパスを受けた川名が溜めを作りマイナスのクロス。
これをオタボーが走り込んで合わせましたが枠を捉えられず。

FC大阪最後の交代は36分で、久保→和田へと交代。(FWに入り、佐藤諒が右サイドハーフに)
以降和田のポジショニングを活かし、縦パス→ポストプレイを多用して好機を増やしていき。
40分に迎えた決定機、松本狙いのロングパスから敵陣で確保すると、そのまま中央を澤崎縦パス→和田ポストプレイで崩し。
そして利根がダイレクトでシュートしますが、GK川田がキャッチして防ぎ同点ならず。

結局これが最後のフィニッシュとなったFC大阪。
その後は焦りから、45分にはスルーパスに走り込んだ棚橋に対しGK山本が跳び出して防ぐも両者交錯。
倒れ込んだ棚橋に対し、急かして起こさんとした山本を棚橋が逆に跳ね除けるなど、再度苛立ちを高めてしまう絵図も起こり。
こうなると反撃の機運も中々高められません。

その後突入したアディショナルタイムで、栃木SCはその棚橋に代えて小堀を投入、これでカードを使いきり。
その後に福森が足を攣らせて倒れ込むという事案も起きますが、既に時間も最終盤で大勢に影響はありませんでした。

最後は冷静に右奥でのボールキープに持ち込み、ゴールラインを割りCKを得たという所で試合終了の笛が鳴り。
1-0で勝利、内容でも首位チームに上回りを見せた栃木SC。
元J2クラブの意地を発揮し、今季のJ3をますます混沌とさせられたでしょうか。

Jリーグランキング にほんブログ村 サッカーブログ J3へ



コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。