らいちょうのあし日記

山登りが大好きで今日も日本のどこかで歩いています

奥多摩三山最高峰・三頭山

2016年04月02日 | 縦走

3月中旬、春山シーズン到来前に我々はもう少し冬山の雰囲気を楽しめる山を探していた。
2歳の娘も一緒に楽しめて、できれば都心から近く…でも、雪景色も見たい…
どこかないものかと地図とにらめっこしていて見つけたのが三頭山。
奥多摩側、武蔵五日市側からの両方面から入山出来て標高も1,531mとそこそこある。
山頂直下に避難小屋と水の印が地図に記されているから、いざという時にも有難い。
よし、今回はこの山に登ってみよう。
雨上がりの翌日、天候回復を期待して現地に向かう。


武蔵五日市駅から都民の森までは直通バスに乗り、1時間ほどで到着。
そこから森林館まで少し歩くと建物の奥に三頭山への登山標識が見える。
30分ほど整備された散策路を進むとようやく登山道に入る。
ここまでは滝を見にきたり野鳥観察など一般の方が歩かれていたが、その先は我々のみになる。
晴れると期待していた初日、パラパラと小雨が続くすっきりしない天気。


ブナの路と記された沢沿いの道を進む。
前週、気温がずっと高めだったせいで雪はまったく残っていない。
ちょっと寂しい感じの山景色の中、重いザックを担いで先を行く。


45分ほどでムシカリ峠の分岐まで来る。
三頭山避難小屋はもうそこだ。
晴れていれば富士山眺望良好と地図にあるが、視界は悪いままだ。
14時半到着、まだ早い時間ではあるがこの天候で山頂に行く気にはならない。
今夜はここでビバークして、明朝の天気回復に期待することにした。
とは言え、地図に記されていた水場が枯れていたので水汲みに行かねばならない。
リーダーにテント設営と娘の子守を託して、ワタシは沢沿いの登山道を再び戻る。


10分くらい下ったところで沢に降りていけそうな箇所を発見。
立ち木を要所よく掴みつつ、急坂を沢に向かう。
最近は登山道のあるところしか歩いていなかったので、何だか楽しい!
プチバリエーションのような感じで、水汲みをするワタシ。
戻るとテント設営を終えてワタシの帰りを待っていてくれた。


水確保でまずは一安心した我々は、少し早めの夕食の準備をする。
そして、まずはカンパーイ。大人はウイスキー、娘はルイボス茶で。
17時には夕食も出来上がり、娘も好きな味噌煮込みうどんを三人で食べる。
重いザックを担いできた甲斐があり、美味しかった。
18時半、早めの就寝。夜に降り出した雨はアラレ混じりの雪に変わる。
テントのフライを叩く音がずっと耳に入ってあまり眠れないまま過ごす。
娘もこの日は寝辛いらしく、何度も起きてしまい寝不足気味のまま朝を迎える。


翌朝、テントの外は昨日とは一変して冬山になっている。
朝霧が出ていて、山頂からの視界は期待できなさそうだ。
気温はマイナス4度だから、それほど寒さは厳しくない。
朝食は、昨晩のお鍋残りにうどんを入れたものと持参した食パンを焼いた。
朝は汁物があると身体が温まり有難い。
どのルートで下山するかリーダーと相談してから出発準備をする。
娘は厳冬期用つなぎのダウンを着用させて防寒対策する。


9時半、三頭山に向けて出発。30分で三頭山西峰に到着。
山頂一番乗りだろうと思っていたら、すでに何組かの登山者が来られていた。
この天候でも登る人がいるのだから、人気のある山なのだろう。


その後、中央峰・東峰と続けて三峰すべての山頂を踏み鞘口峠へ下る。
楽しみにしていた山頂からの展望は全く望めなかった。
しかし、この朝霧のおかげで、幻想的な霧氷の白い世界を楽しむことが出来た。


鞘口峠までは踏み後がしっかりある整備された登山道が続く。
ここから、スタート地点に使った都民の森へは10分とある。
だが、それでゴールではせっかく山に来た甲斐がない。
歩き疲れたと感じるくらいでないと達成感も出ないだろう。
そう思い我々は、ここから3キロ先の奥多摩湖を目指す。


鞘口峠分岐を奥多摩湖方面の道に入ると、ガラリと雰囲気は変わる。
ほとんど歩かれていないと思われる登山道は、少し荒れていて所々不明瞭。
沢に架かる木のハシゴは苔で滑りやすく、少々渡るには危なっかしいモノもある。
この下山ルートでは登山者とすれ違うことはなかった。


12時半、山のふるさと村に到着。
ここからビジターセンター経由で奥多摩湖沿いの遊歩道を40分歩き、湖の向こう岸にあるバス停に向かう。
その際、渡らねばならない橋がこれ。麦山浮橋は、通称ドラム缶橋と言われている浮橋。
昔、ドラム缶を浮子として使っていたその名残がその名前の由来らしい。
現在は発砲スチロール製の浮子であるが、渡ると思いのほかよく揺れてちょっとアドベンチャー的な感じだ。
これを渡る目的で来たと思われる観光客もいた。


小河内神社バス停にて奥多摩駅行きのバスに乗り帰路に就く。
ここのバス停、待合場所が狭い上に目の前をビュンビュンと車が通るから怖い。
下山後、ここが最後の注意箇所である。

三頭山、今回は展望は望めなかったもののブナの木が美しい山という印象であった。
また違う季節に今度は笹尾根への縦走と組み合わせて登ってみたいと思う。


 

 

 

 


 



 

 

 


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