浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

著名人が武装闘争の終結をアピール

2004年12月26日 | Weblog
 パレスチナの著名人約560名が26日、パレスチナの新聞各紙の意見広告で、武装闘争の終結とイスラエルとの平和的解決を求める声明を出し、注目されています。  意見広告は武装闘争がパレスチナ問題に対しての国際理解を弱めたとして、インティファーダ(民族蜂起)の大衆的性格の回復の必要性を訴えています。ただし、声明をよく読むと、領土問題や難民帰還問題の妥協は断じてすべきでないと強調しています。この意見広告は . . . 本文を読む

アッバース氏 選挙運動開始

2004年12月26日 | Weblog
 アッバース氏が25日、ラマッラで支持者を集めて演説し、立候補している自治政府議長選の選挙活動を事実上開始しました。演説会には人が集まらず、聴衆を動員をして何とか形になりましたが、故アラファト氏の人気が絶大であっただけに彼の不人気は際立ちます。  議長選にはこれまで10人が立候補しましたが、アッバース氏の事実上の対立候補と目されたマルワン・バルグーティ氏がナゾの立候補取り消しをしたこともあり、現在 . . . 本文を読む

自治政府の投資の報じ方

2004年12月26日 | Weblog
 朝日新聞は25日夕刊で、米誌「ブルームバーグ・マーケッツ・マガジン」の、アラファト氏が率いた当時の自治政府がアメリカや中東に730億円もの巨額の投資を行なっていたとの記事を紹介しています。  これを読むと、事情を良く知らない読者には、前アラファト議長が集めた金で投資を行ない私腹を肥やしていたと取れなくもありません。  何を書いているのですかね、朝日さん。PLOが世界各地に投資をして利益を生み出し . . . 本文を読む

投票所に予想以上の有権者

2004年12月26日 | Weblog
 西岸地区でこれまでに行なわれた地方選挙の分の非公式な集計結果が伝えられています。ロイター通信によると、26自治体の内、アル・ファタハが多数を占めたのは11自治体、ハマースが勝利を収めたのは7ということです。ただその結果も、地元紙やラジオ局では違ったものが報道されており、信用するには早計でしょう。  また、発表された結果も、26自治体と言っても300ある自治体のほんの一部にすぎません。昨日も西岸・ . . . 本文を読む