浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

ハマース、分裂か

2004年12月06日 | Weblog
 4日のハッサン・ユーセフ氏の発言を即座に否定する声が同じ組織から上がりました。  ガザ地区の有力者マハムード・アル・ザハール氏は5日、ユーセフ氏の発言を全面否定。これまで通りの「全てのパレスチナ」「停戦の可能性なし」という主張を繰り返しました。  これまでにもハマースの意見が西岸とガザで分かれる事がありましたが、このような根幹の部分で大きな違いを見せたのは初めてのことです。内部抗争が起きている可 . . . 本文を読む

議長選挙の行方

2004年12月06日 | Weblog
 マルワン・バルグーティ氏がパレスチナ自治政府議長選挙に立候補した影響の分析が様々な分野で行なわれています。それらを総合しますと、現状では選挙結果が全く読めていません。その最大原因は、選挙制度にあるようです。  有権者は投票するために「選挙人登録」をしなければならず、今月2日にその登録は締め切られました。また、立候補者の登録も同時に締め切られています。バルグーティ氏は、“古狸”の虚を突く形で、締切 . . . 本文を読む

ハマース、大きく妥協

2004年12月06日 | Weblog
 ハマースの西岸地区における有力者、ハッサン・ユーセフ氏は4日、同組織は「1967年の国境線」で妥協する用意があることを表明。また、その話し合いのために正式に停戦する用意があると述べました。  これは、今までの主張よりも「現実」に近付きました。67年の国境線とは1967年の戦争前の境界線を指しており、これまでは「パレスチナ全て」つまり、現在イスラエルと国際的に認知されている領土までもがパレスチナと . . . 本文を読む