
皇居田安門の脇に入り口がある彌生慰霊堂。
昨年その存在を知って2回ここまでは来ているのですが、どちらも赤いコーンに阻まれて先に進むことができませんでした。
今回も木製の柵は変わらずにそこにあるのですが、これは先に進んでよいものか駄目なのか、ちょっと判断に悩むところです。
柵については『用もないのに中に入って来られたら迷惑だけど、この施設が何なのかを分かっていて追悼のために来た人は拒むものではない。どうぞお進みください』
というメッセージなのだと勝手に受け取りました。ということで奥へ。

左の石垣の裏を向こうからこちらに来たところです。高麗門を入っての枡形をこんな角度で見下ろせるとは知りませんでした。

これが彌生慰霊堂の全景。
これが何なのか昨年自分で書いた説明をコピペします。
彌生慰霊堂は警視庁と東京消防庁の殉職者を祀る施設で、元々は明治18年に創建された弥生神社でした。創建された場所が文京区の弥生町だったそうです。
何度かの移転を繰り返し、昭和22年に現在の田安門の脇に落ち着いたようです。その前年に「神道指令」に従って神社から無宗教の慰霊堂に形態も変わっています。

手前が四方に壁もない吹き抜けの拝殿で奥に神明造の本殿。無宗教といいつつも神社的要素が色濃いです。
wikipediaの記述では祀られているのは、警視庁811柱、東京消防庁465柱、警棒団1228柱、その他の方々。警棒団というのは今の地域ごとの消防団です。
哀悼と感謝を込めて手を合わせて来ました。

靖国神社にあるものとそっくりで、伊東忠太のデザインだと個人的には思っている狛犬。

最後にもう一度場所のおさらいです。
九段下から坂を上って田安門をくぐり抜けて。普通は白い矢印のようにまっすぐ武道館に向かうのですがここで赤い矢印の方向を見ると狛犬が目に入ります。
本当になにか意志をもって隠匿しているかのように疑ってしまうほど目につかない場所。都心の秘境のひとつです。
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