ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

群馬県立近代美術館

2019年11月02日 | 美術館と博物館

春先に磯崎新氏がプリツカー賞を受賞したというニュースを聞いたとき、ごく自然にまた日本人かすげーなとは思いましたが特に思い出せる作品がなかったです。
国立競技場のザハプランが批判され出された縮小第2案に対して「列島の水没を待つ亀のような鈍重な姿」と評したことが記述されているのみ。
縁ということもあるんでしょうが、まず23区内に作品がほとんどない。海外と地方ばっかりです。都内で唯一分かったのが東京グローブ座。やはり縁がない。
ということで、まともな作品として見るのはこちらが初めてです。正面はなかなかカッコいいですね。

少し下がるとすぐ右に歴史博物館があります。群馬の森と呼ばれる広い森の中にあるんで、こんなにくっつけて建てなくてもええのでは?
美術館はここから左に伸びていて、歴史博物館はここから右に伸びていきます。入り口同士が近いので便利と言えば便利。

1枚目の写真で入り口左右に階段がありますが、それを登るとこんな風に2階にも入り口があります。
12m×12mの大きな立方体を1単位としてそれをいくつか並べた形の部屋の連続で建物が構成されています。正面のガラスやパネルは1辺が120cm。床タイルは1辺15cm。
このルールを守りながら1974年の落成以降も増築を繰り返して建物は後方に拡大していきました。これはメタボリズムの実現例と言っていいんでしょうか。

GoogleMAPのから。上から見ると確かにそうなっていることが分かります。左下に斜めに突き出た部分(第7展示室)もしっかりブロック2個分の大きさです。

中に入ります。2階への階段。奥にある階段や渡り廊下が左右の大理石壁に写り込んで幾何学模様のようです。

群馬音楽センターに続いて支柱のない階段。割と最近改修があったようで45年前とは思えないくらいきれいです。

2階ロビーから第2展示室入り口。

上の写真の左手が吹き抜けになっていて、この日はJAZZのコンサートが行われていました。開催中の展覧会の作者の甥っ子さんの演奏だとか。
このアトリウム空間はなかなか素敵でした。天井に照明はなく自然光が基本。足りなければ左右に並んだライトで補います。

ライブが終わって椅子が片付けられた後のアトリウム。窓の外には公園の緑が広がります。

アトリウム奥の謎の大理石のゴツゴツ。階段のようにも見えますが登れる高さではありません。展示によってはここも使うらしいです。
ということで短時間でしたが初磯崎作品でした。見れる範囲の物からもう少しいろいろ見て見よう。なんてったってプリツカー賞ですから。タダモノではないはず。きっと。
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