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ありゃりゃサンポ

近現代の建築、町並みと橋が好き。
一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域をGPSで塗り潰し中。

学芸大学 東軒

2022年10月25日 | 食べ物のはなし
自分が中学生の頃から知っていて、現在でもまだ同じ名前で営業している店ってもうほとんどありません。
床屋さん、個人商店の電気屋さん、文房具屋さんなどごくわずかには残っていますが、飲食店ではほぼ壊滅です。全部なくなるか変わってしまいました。
学芸大学駅近くの町中華、東軒は50年前から変わらずに残っている貴重なお店の一つです。

学芸大学駅近くでお昼を食べようとしましたが、ほとんどのお店では1300円前後のメニューしかなくて入れず、散々さまよった後にこの店に来ました。

1970年頃には、特に裕福でない普通の中学生が自分のお小遣いで中華料理店に入るなんてことは滅多になかったのですが、東軒ではそれが可能でした。
なぜかというと「学生ラーメン」というメニューがあって学生・生徒なら一杯150円のラーメンを提供していたからです。
私たちは省略して「学ラ」と言っていました。近くのゲームセンターで1回10円のピンボールで遊んだ後で、「お腹空いたから学ラでも行く?」みたいな感じで。
あの頃、普通のラーメン一杯は300円くらいでした。月の小遣いが千円程度の中学生にはちょっときつい。でも150円なら高めのお菓子感覚で食べることができました。
大人用のラーメンと違って学生ラーメンにはチャーシューも玉子もなし。具材はもやしと少々の挽き肉とナルトくらいだった記憶です。子供にはそれで充分。

お店の外観。このビルが50年前のままなのか、それともどこかで建て替えたのかははっきりしません。
でも全体の雰囲気はほぼこんな感じでした。ただし当時はお店もまだ出来立てできれいでした。お店前もこんなにごちゃごちゃしてなかったし。

王貞治さんとの写真に並んで、BSーTBSの『町中華で飲ろうぜ』の色紙がありました。昨年11月にこのお店が放送されたようです。

数十年ぶりに入ったのに注文したのはラーメンではなくて玉子チャーハン。すごく美味しかったです。
お店の人に、50年ぶりくらいで来たこと、その頃150円の学生ラーメンを食べていたことを話したら、しっかり覚えておられました。
「あ~、学生ラーメン、やってたやってた。でもそんなに出なかったからすぐにやめちゃったんだよ」とのこと。
すぐに、というのがどれくらいの期間のことなのか分かりませんが、こちらの記憶では3~5年くらいは存在していたはずです。ずいぶんお世話になりました。

すぐ近くに「二葉」というここよりはるかに古いレトロ中華料理店があるのですが、こちらは度々のテレビ、雑誌の取材のおかげでいつも店の前に行列ができています。
町中華が注目されるおかげで古い店が繁盛するのはいことですが、有名どころに並ぶばかりが能じゃないと常々思うのでした。
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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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並ばない (takako)
2022-10-26 08:16:46
基本は並ばないことにしました。
たぶん、日本はだいたいが美味しい。
と、思う今日この頃。
でも、やはり都会ならではなのかも。
ちょっと都内からはずれると、それなりなの
かなって思いました。
Bさんは都会育ちだからなーー(笑)
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takakoさん (B)
2022-10-26 17:10:50
「日本はだいたいが美味しい」が正しいです。
とるに足らない違いを求めて、食べログの点数が0.5点高い店に行ったり
タレントがお仕事で「美味しい~」と叫んだ店に並んだりするのはさもしいことです。

都会の方が選択肢が広いことは否定できませんが、
自分の好みに合ったお店に当たるかどうかは神様の思し召しと自分のお腹の好き具合次第です。
返信する

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