
田端散策中に見つけた物件。北区立田端中学校。
ここ数年、小中学校、それも公立の学校の新築に於いて従来のどこにでもあるような学校建築ではないユニークで先進的な機能を持った学校建築をよく見かけます。
児童数の減少によって地域の学校の再編が加速、それに伴う校舎の建て替えに際してコンプライアンス的な見地からプロポーザル方式で選定が行われることが一般化。
今までのように地元の経済活動のしがらみで選ばれるのではない、優秀な設計事務所の企画が採用されることが増えているせいだと考えています。

ここもその流れでできた学校のひとつです。田端中学校と新町中学校が統合に際して、それ以前の統合で空き地になっていた滝野川第七小学校の跡地を利用しました。
敷地の大きくない小学校の敷地に、統合された中学の校舎を建てるために、授業を行う校舎等は8階建てとし、屋上にプールを置きました。

校舎等と斜めに向き合う体育館棟。1階にランチルームと武道場。2階から上が体育館。建物は閉鎖された塀の中にあるのではなく公開空地として近隣との交流地点になります。
設計は工藤和美+堀場弘によるシーラカンスK&H。東京大学の原広司研究室の院生のグループから生まれたユニットで特に学校建築で評価と実績が高いようです。

体育館棟の1階。ロッジア(オープンな廊下)は緊急時の一時避難場所としても機能します。

斜めに向かい合う2つの建物を繋ぐ外廊下のカーブがきれい。

GoogleMapの衛星写真で見る全景。

北区の中学校というと散歩コースの途中、自衛隊十条駐屯地の隣にある富士見中学校もなかなかのものでした。
学校のイメージが徐々に変わって行きます。
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