ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

ガードパイプの都道・区道接続についての研究まとめ

2024年05月20日 | TOKIO散歩

丸の内線新高円寺駅の近く。都道である青梅街道から区道である高南通りが始まる交差点の区道側の場所です。
右側の緑色がお馴染みのイチョウの葉がデザインされた都道ガードパイプ。その左に「並」の字がデザインされたスチールグレーの杉並区ガードパイプが並んでいます。
4年間、東京都内を隈なく歩くことを趣味としている私ですが、なかなか見ることのない珍しい風景と思って写真を撮りました。

国土地理院の標準地図で見るとこの場所です。右側の太い縦が環七(都道)、左右に青梅街道(都道)、交差点から斜め左下に向かって五日市街道(都道)があります。
都道は地理院地図では黄色に塗られます。交差点の場所に郵便局のマークがあって、交差点がどうなっているか見えません。

mapionの地図で見るとこんな感じ。都道と区道のガードレールが並んでいたのは区道の始まっている場所です。

各自治体の道路台帳というものがあって、主に建設業や土木関係の人に道路の情報を提供しています。東京都の道路台帳である都道検索閲覧システムによる同じ場所を見てみます。
こちらでは都道が緑色です。交差点部分を見るとmapionの地図と同じように都道と区道の境界は直線で仕切られています。
ところが交差点部分を拡大すると違うものが見えてきます。

地図から都道以外の道路が消えて都道だけが青で表示されます。この青い部分が東京都建設局が管理している道路の範囲ということです。
交差点部分では、道路の幅を越えて交差点全体まで管理する部分の面積が膨らんでいます。

これが都道と区道のガードレールが並ぶ理由でした。この交差点では北側にガードパイプが必要になれば、それが青の範囲であれば東京都が設置することになります。
同じ理由で歩道の路面舗装も青の範囲まで東京都が行います。

交差点部分の管理領域が膨らむのは決して珍しくなく、むしろある程度大きめの交差点であればほぼ全ての交差点が膨らんでいます。
それほど幅員のない道路との交差の場合は、膨らむ箇所はまちまちです。(たぶん役所的には明確な理由があるんだと思いますが)

ただ、交差点内はガードレールが大きく省かれるか、もしくは白の標準パイプに変わることが多いので、最初の例様な都道区道パイプの並びはやはり珍しいです。
写真は豊島区上池袋交差点。区道に都道パイプが11mの長さに渡って5基も設置されていますが区道側が汎用パイプなので盛り上がりに欠けます。
都道検索とGooglemapで15分ほど探してみましたが、これ!という例はなかなか見つかりません。

そんな中でまあまあ良かったのがこちら。東京ドームの東の壱岐坂下交差点です。

都道パイプと文京区パイプが仲良く並んでいます。
ここも昔は頻繁に自転車で通る場所だったのにそんなことを気にしたこともありませんでした。歳をとって時間があると本当にいろいろ余計なことを考えるものです。
ということで、都道パイプと区道パイプが並ぶことは道路管理上は基本的にあり得ます。しかし実際の例となるとやはり稀だということが分かりました。

余談です。最後の壱岐坂下の写真を見ていると、ガードレールの境目と歩道舗装の境目が一致していないことに気づきました。
都道部分がレンガ舗装、文京区道がアスファルト舗装ですが、文京区のガードレールがレンガ舗装の部分に食い込んでいる。これも珍しいです。
調べてみました。

都道検索システムからブルーの範囲をコピーしてgooglemapの衛星写真に貼って見ました。
これで見るとレンガ舗装の範囲が東京都の管理区域の外側まで来ていることが分かります。
東京都の管理境界は歩道に対して斜めなのですが、実際の舗装工事は歩道に対して垂直な線まで拡大しておこなったんですね。
ということで、この場合は文京区ガードパイプの位置が道路台帳上は正しい教会の位置だということでした。
コメント (4)
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