ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

Kアリーナ横浜の歩行者デッキ

2024年06月06日 | 建築&土木見物

何年かぶりに横浜に来ました。JRの改札を出てそごうの地下から日産の本社まで帷子川を「はまみらいウォーク」とい橋で渡ります。
その橋の上から河口の方向にK-Arenaという昨年秋にできたばかりの日本最大級のコンサートホールが見えます。最初の目的地はそちら。
と言っても何かのコンサートに来たのではなく目的はその手前に見えている白い歩道橋。

日産本社を通り抜けて歩道橋に近づきました。写真中央右にKアリーナの屋根がちらっと見えます。
その辺りからカーブしながら線路を越えてこちらに向かってくるのが問題の歩道橋。

Kアリーナとみなとみらい大橋を繋いで、横浜駅へのアクセスを改善するこの歩道橋は、本来ならば6月1日から供用が開始される予定でした。
↓5月29日付の神奈川新聞です


「Kアリーナの来場者による周辺道路の混雑を一定程度、緩和できるとみている」と書かれています。
Kアリーナは昨年のオープン以来、終演後の駅までの道路混雑が問題になっていました。
距離で言えば10分程度の場所ですが、2万人の観客が会場から吐き出される終演時には会場を出るまでに50分、出てから横浜駅までが1時間というような状況でした。
その混雑の原因のひとつが、本来は昨年のアリーナのオープンと同時に開通するはずだった歩道橋の完成が大きく遅れたことです。
それがようやく9か月遅れで6月1日から暫定使用できるということで、大きな期待をされていたのですが、、、、、、、


そのわずか2日後に「橋台に大きなひびが入ったことから設計ミスが判明し、開通が延期になった」というニュースが流れました。
私は正直Kアリーナもそこに架かる歩道橋もまったく知らなかったのですが、設計ミスで歩道橋が使えなくなるというニュースには大いに興味をひかれました。

それで、のこのこと横浜まで現場を見にやって来たわけです。こちらが不具合の発覚した橋台。
太い円柱部分が大半の荷重を担っているようですがそこから左に張り出した部分が鉄筋不足により強度が足りなくなっているとのことでした。
現在はフェンスで囲った部分を仮設の束で下から支えています。

多少表面にひびが見えますが、それほどひどいようには思えません。

でも、反対側から見るとまあまあヤバい感じが伝わってきました。人道橋ですから橋桁の重量は多くありませんが、開通前からこれでは手前が徐々に下がってきそうです。

カーブしながら線路を越えるので最初のスパンは50m越え。橋台への荷重もひびの入った外側(右側)が大きくなります。

階段を登って2階レベルから見る歩道橋。

完成予想図。アリーナが左手前。横浜駅が右上方向です。
地上レベルで歩く場合、右側には線路と帷子川があるので歩道橋を使わない場合は行きたい方向の逆に進むしかありません。

Kアリーナ正面。右にヒルトン横浜とオフィスビルの2棟のタワーが建っています。この広場部分は比較的広々していますが。

アリーナ側から歩道橋方向を見ると左右からの建物で先が漏斗(ろうと)状に狭くなっています。歩道橋は正面の狭い穴の先にあります。
終演時にはこの部分が文字通りボトルネックとなって退場する人を堰き止めることになります。

昨年行われたコンサートの終演後の様子。出口は正面の細い所の他に左右にも逃げ道はありますが、ここに来てしまったらもう自分の行きたい方向には進むのは困難です。
日本初の2万人収容の音楽専用ホール。体験してみたい気持ちはありますが老人が行くには少々危険を覚悟しなければならなさそうです。
問題の橋脚はどう補修するのかな。今後の展開に注目です。
それにしてもここ数年の日本の建設・土木業界。昔では考えられなかったミスや不祥事が頻発していて不安です。
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