マシマロ日記

つれづれなるままに。ぼちぼちっと更新中。
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専業主婦体験中。
日常の記録的なものを。

凡人として生きるということ

2010-02-10 16:21:51 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/凡人として生きるということ-幻冬舎新書-押井-守/dp/4344980891/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1265786530&sr=1-1

押井守著 幻冬舎新書


「イノセンス」や「スカイ・クロラ」などのアニメ映画監督である押井氏によるもの。
この人のことは特にファンというわけではないのだけど、
有名な方だとは知っていたので、どういったことを言う人なのか、興味があって読んでみた。

結果、
もっと難しいことをあれこれ論じる
かなりのきわどい人、
という人ではなかった。
すいません、なんとなくのイメージがあったもので。反省。

とにかく、若者よ、こもっていないで外にでて空気を吸い込んで
社会につながってごらん(働いてごごらん)、
その方が、実は自由で楽しくって、充実した日々を送れるんだよ、
というメッセージが響く。

人生とはこうあるべきだ、
というお手本がなくなってしまった現代の世の中で
生きづらいかもしれないけど、
人間は、社会とつながって
そこに自分の存在を確認して
そこで評価されて、
喜びを感じる生きものなんだよ、とやさしく言ってくれるような文章だった。

問題の根っこの部分では議論していない
マスメディアの姿勢等に対する批判だとか、
実は個を主張したいと、流行のものに手を出すまだ見識のない若者が
そういった流行をつくりだしているオジさん的立場(ダサイ大人として定義)の大人の欲望を満たす為に
操られているのかもしれないよ、という忠告から始まって、
奇麗すぎる民主主義に誠実に向き合わなくても
いんじゃない?そろそろ、
といった話まで、ぐいぐい読める。

学生運動に参加していた、という話を読んで、
あの時代に生きていた人は、やはりパワーが違うなぁ、おもしろいなぁ、
改めて思った。

確かになんか小難しく考え過ぎなのかも。
ゆるゆると生きていく方が、ずっと豊かなものかもしれない
と思ったりする。

でもただの甘えではなく、
とりあえずあれこれやってみるのが良くて、失敗を恐れたらいけないんだと。
近頃の若者は、失敗を恐れて仕事も恋愛も消極的だ、と嘆いている。
それを、オジさんにはわからないよ、といった反発で対抗するような気は起こらず、
そうかもねー
と、こういう時代をどう生きてゆけばいいんだろかなー、
と考えさせてくれる。

素直な面白い文章。


行き詰まったときには、やはり本にも出会わされるというか、
そういうものなんだな、と実感。
面白いなぁ。

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