6月28日(火)29日(水)の両日、将棋界注目の一戦、王位戦七番勝負第1局が愛知県犬山市の「ホテルインディゴ犬山有楽苑」で行われ、先手番の豊島将之九段が121手の熱戦を制して、まず1勝となりました。
戦型は、先手番の豊島将之九段が角換わりを主張して、一気に駒組が進みます。この両者の対局では、相掛かりか、角換わりになるケースが殆どであり、両者が研究し尽くしている序盤は、猛スピードで進むのがいつものパターン。1日目の午前だけで48手まで進みました。そして、午後からは豊島九段が一気に急戦を仕掛ける展開に。まさか初日で終わってしまうのか? という状況になって、このまま終盤戦に突入か、というところで豊島九段が79手目を封じ手。
ちなみに、ここまでで残時間の差は3時間以上。終盤が強い藤井聡太王位に対して、残時間の差で均衡を保とうとする豊島九段の作戦だと思います。
2日目に入っても、目まぐるしい攻防が続きますが、1日目の研究手順により残時間で大差をつけた挑戦者の豊島九段が、自分のペースを守り続けて徐々に優位に立ち、終盤もミスなく進めて寄り切り勝ち。会心の1局となりました。
第2局は、7月13日(水)14日(木)に北海道札幌市の「ぬくもりの宿 ふる川」で行われます。藤井聡太王位の巻き返しに期待いたしましょう!