もうすぐ自民党の新総裁、すなわち日本国の総理大臣が決まります。
3週間前にも申し上げましたが、民主主義を掲げている先進国の中で、こんな簡便な方法で、国のリーダー選びを続けているのは、日本くらいしかいません。企業のトップ選びには、コーポレートガバナンスコード等を推進している日本政府が、自分のトップの選び方は、相変わらず、「村社会の長選び(オサえらび)」から脱していないのは、本当に恥ずかしいこと。
しかも、何年も前の総裁選での「恨み」「辛み」を理由に、党の長老たちが、候補者選定の中で「アイツだけは許せない」「オレの眼が黒いうちは表舞台には立たせない」などとして、これを主たる選定基準にしている世界は、全くアホであります。文春とか新潮とかで報道されているとおり、もしも本当に、麻生さんが石破さんを許していないとか、二階さんが岸田さんを潰そうとしているとかが事実であれば、もう、この人たちに国を任せる意味はありません。
ちなみに、私は自民党を強く支持している有権者であります。立憲民主党などに国政を任せる気は1ミリもありませんし、今の政界で、自民党以外に国を任せられる政党はいないと考えています。しかし、既に総理大臣として国を率いる現役世代を終えた人たちが、そのトップを決める実質的権限を持つこと自体、非常に不適当であり、そんな組織は、健全な組織とは言えません。
70代になっても、80代になっても、組織への影響力を残したいと考える人間は極めて危険人物ですし、それを許してしまった組織に悲劇が起こることは、近代史を学んだ人間にとっては常識と言えます。
実は、こんな私と同じように考えている日本人は、結構たくさん存在するようです。麻生さんや二階さんが絶対に許さない候補の代表が、河野太郎さんのようですが、世論が推す新総裁候補のトップは、その河野太郎さん。圧倒的に支持を集めているようです。
これは、恐らく、河野さんが積極的に支持を集めているというよりは、二階さんや麻生さんへの「もう結構です!」というネガティブ意識が働いて、押し出されて支持を受けたということだと思います。そんな世論の流れに乗っかったのが、小泉進次郎さんと石破さんなのでしょう。その意味では、河野太郎さん、メチャクチャ運もあると思います。
(来週の火曜日へ続く)