将棋王将戦七番勝負の第4局が2月11日(金)12日(土)に東京都立川市「SORANO HOTEL」で行われ、後手番の藤井竜王が114手で快勝。これで開幕から4連勝で王将位を獲得、史上最年少の将棋タイトル五冠を達成いたしました。
将棋は、先手の渡辺名人が変形の矢倉に誘導。一日目の午後からは、互いに時間を使いながら一手一手の変化に、検討陣も驚く神経戦の展開となりました。しかし、封じ手のあとの二日目の午前、75手目の☗8八銀で流れが大きく藤井竜王に傾くことに。
この手につき、局後の感想戦では、藤井竜王から「☗8八銀⇒☖4四銀で、流れが良くなった」と真っ先に指摘があったそうで、この一手が敗着になっているとは、渡辺名人は「全く思いもよらなかった」と、渡辺名人のBlogの中で感想を述べられています(ちなみに☗8八銀ではなく☗8六銀ならば先手の流れでした)。
また、藤井竜王は、93手目の☗8三角についても「☗6四歩であれば、まだ判らなかった」と、終盤の変化にも言及しており、この点について、渡辺名人は「この変化も読み切られているとは。簡単な変化ではないのに‥」と驚愕した様子が伺えるコメントを述べられています。
そして最後に、藤井竜王との一局について、「いつも感想戦がエグい」とまさかの泣き言を呟いていらっしゃっています。
渡辺明名人は、藤井竜王以外の棋士との対戦ではほぼ無敵状態、まさに「現役最強」の称号が似合う偉大なレジェンドであります。この偉大な最強棋士に、「いつも感想戦がエグい」と泣き言を言わせる、藤井聡太竜王の強さとはいったいどんなレベルなのでしょう!?