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迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

夏は謎なお味。

2024-07-12 18:20:00 | 浮世見聞記
夏に向けて、自販機の缶飲料は各社で“新作”が出る。今回購入してみたのが、味は謎とするFANTA“ミステリーレトロ味”。いつであったか、誰かが買って飲んでゐるのを見て、いつの味を復刻したものかと、ちょっとだけ氣になってゐたものを、今回試してみる。……たしかに、この味はミステリー。それ以上に、人工甘味料ならではのウソくさい甘味がいつまでも口に殘って、いったい何を考へてこんな“新作”をと、 . . . 本文を読む

【安部元首相銃撃事件から2年】事件現場で一般献花始まる「慰霊碑」がある三笠霊苑でも受付

2024-07-08 12:03:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/ytv/nation/ytv-2024070804694932?fm=dあの事件からもう二年か……、と月並みながら月日を思ふ。“宗教家二世”だらうがなんだらうが、やうするに殺人犯以外の何物でもない男については、辯護團側と検察側との主張が噛み合はないなどから、公判が来年以降にずれ込む見込み云々。「犯行 . . . 本文を読む

3回目の当選決めた小池百合子氏徹底して消した党派色都知事選

2024-07-07 23:10:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/mainichi/politics/mainichi-20240707k0000m010112000c?fm=d二十時の投票締切とほぼ同時に、現職都知事の三選目當確の第一報が放たれたのにはオドロキましたが、今回は過去最多の五十六人も出馬して、そのほとんどが駄馬だったわけですから、初めから一人勝ちのわ . . . 本文を読む

氷涼風聞。

2024-07-07 14:04:00 | 浮世見聞記
ラジオ放送の觀世流「氷室」を聴く。丹波山中に貯蔵した天然氷を京(ミカド)に献上する有様を神秘的に見せる曲趣だが、後半の詞章を聞いてゐると、要するにミカドを禮賛した曲であり、とにかく權力者に「めでたい、めでたい」とおもねてゐるやうにも感じられる──もっとも氷を届けんとしてゐる「亀山院」には、すでに權力(チカラ)は無いのだが──。 さてさて、今年の夏も昨夏と同等、もしくはそれ以上の熱さと . . . 本文を読む

秋の夏華。

2024-07-06 20:30:00 | 浮世見聞記
散歩の休憩中に、“水分補給”してゐてふと見た植栽に、繊細な細工物のやうな花を見つけて、ムラサキシキブの花と識る。秋頃に紫色の實を魅せるこの植物、花の姿に逢ったのはこれが初めて。古への謠曲作家ならば、どんな曲を創るか。私は觀世流謠曲の「源氏供養」と、ムラサキシキブの“實”のはうから着想を得て、現代手猿樂の曲をひとつ創った。 初演したきりなので、ぜひまた舞薹にのせたい。……が、蒸し暑い今の開花時期より . . . 本文を読む

疑似麺王。

2024-07-02 20:40:00 | 浮世見聞記
もともとヒトの住んでゐない“町”を通り抜けて、私は道を急ぐ。いまは雑々(ごみごみ)とした草と、陰った陽が殘していった蒸し暑さをかき分けて、私はこれからの暑さを凌ぐことより、過ぎたあとの見通しのはうが先に立ったことで、まずは安堵への足がかりを得る。晩には冷やして味はふ朝鮮麺をこしらへる。韓流時代劇で、中宗に献上する“冷麺”のことで騒ぎとなるひとくさりを觀て、「ナルホド、秘訣は山から採取の天然水か…… . . . 本文を読む

露向日葵。

2024-07-01 20:18:00 | 浮世見聞記
七月の初日は午前中から雨が降ったり止んだり、向かふの山々には雨雲が乗っかり、一日を通してベタつく蒸し暑さが續く不快さから始まる。調子が上がらず、何も手につかぬまま終はりさうで、これではいかん、と氣を取り直して散歩に出る。時期を過ぎつつあるアジサイと入れ替はるやうにヒマワリが姿を見せて、季節(じかん)は確實に夏へ向かってゐることを私に知らせる。今年の夏は、どうせまた炎暑酷暑であらうこと以外は、まった . . . 本文を読む