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迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

無色透明有害。

2021-09-21 12:55:00 | 浮世見聞記



本人確認の装置として、近頃は「鼻認証」なるものがあるらしい。

鼻の形も、人によってそれぞれ異なる云々、そこに着目云々。


相手の鼻で、本人かニセモノかを嗅ぎ分ける、と云ふことか。



橫濱市内のコンビニでは、関係者のみを對象に「顔認証」による決済を實験中云々。

そこまでして現金を持ちたくないのかとも思ふ。


またJR東日本では、今年七月より驛構内を利用してゐる「出所者や假出所者の一部」につひて、顔認証カメラによる“監視”を行なひ防犯につとめてゐる云々。



詳細につひてはそこは防犯對策らしく、ヒミツ云々。

あくまで前科者限定ならば結構だが、しかし近ごろ鐵道構内で“事件”をおこすのは、“おつとめ”経験者でない者に多く見られるのが、氣になるところだ。

だからと云って「アヤシイと見たら云々」で、昔の治安維持法じみたマネが始まったらたまらない。


顔にせよ、鼻にせよ、指紋にせよ、身体(からだ)は究極の“個人情報”である。


さうした個人情報が、「安全」だの「防犯」だの「保護」だのにかこつけて、縁もゆかりも無い、それこそこちらは顔も知らぬ第三者に管理•監視されることに、私は氣持ち惡さを覚える。

日本國くらゐ、さうした情報の保護管理能力が後進な國はないと、信じてゐるからだ

そして登録といふ形で搔き集めたそれら生身な“個人情報”は、必ずどこかへ流されてゐると、私は信じてゐる。



こちらは知らない相手に、

自分のすべてが遠隔操作で知られてゐる──


たびたび報じられる“自粛強要中”の街の人出具合が、携帯電話(スマホ)のGPS信号から割り出されてゐることも然り。



個人情報が個人情報でない時代が徐々に、

そして勘付かれないやう、

迫ってゐる怖さを感じてしまふ。



(※9月22日付記 JR東日本の顔認証カメラによる“おつとめ帰り”を監視云々は、9月21日付の讀賣新聞報道を受けてか取り止めとなり、驛構内をうろつく「不審者」に限り繼續と發表云々。)





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