
今年も神奈川縣主催のオンライン文化祭「バーチャル開放区」に参加、應募した現代手猿樂「駿河天人」の動画が、本日より公開される。

今回のお題は「ともに生きる」と云ふことで、天人と漁師、異世界に住む両者が羽衣を介して互ひの氣持ちを理解し通じ合ふひとときを描いた能「羽衣」より取材した、「駿河天人」を應募する。
また能「羽衣」は1940年代に佛國の若き女性舞踏家エレーヌ・ジュグラリスが魅せられ、自らの手で舞踏化した曲でもあり、世界中が戰争に明け暮れてゐた時代に國境を超えて遠い異國の藝能文化に心を寄せてゐた事實は、「ともに生きる」意義について、深く考へさせられるものがある。
今回の動画は五分間と云ふ條件のもとで撮ってゐるので、本来より短縮した構成にはなってゐるが、中身はそのぶん濃縮して仕上げたつもりであることは、云ふまでもござりませぬ。