感性といふ個性。 2019-12-17 16:51:00 | 浮世見聞記 その驛の御手洗は、洗面台がニつ並んでゐる。私が左側の洗面台で手を洗わうとすると、その前にいた十代後半とおぼしき男の子が、二つの洗面台の真ん中に立ち、右手を右側の蛇口に、左手を左側の蛇口に差し出して、指を洗ひはじめた。目の前で手を出された私は自分の手を洗ふことが出来ず、「嫌がらせか……!?」と不快感を込めて鏡越しに相手を見て、私は彼が障がゐ者であることに気が付ひた。彼は、すぐ後ろに人がゐることには気 . . . 本文を読む