横浜駅東口地下の新都市プラザ広場で開催された『横浜ダンスパラダイス』にて、現代手猿楽「駿河天人」を舞ふ。
今回はダンスイベントながらオールジャンルの参加が可能といふことで、なれば純然たる日本の傳統藝能をもって混ぜてもらおやないか──
と、意気込んで応募し、実行委員会の寛大なる選考により、今日を迎へる。
ただ、控へ室から会場までの距離がおそろしく長く、とても面(おもて)を掛けて向かふことは . . . 本文を読む
横浜市南区吉野町の吉野町市民プラザで開催中のイベント内において、手猿楽の「猩々」を舞ふ。
ちゃうど野外の夏祭りを屋内に移した形態のイベントで、会場のホールやロビーには手作り品を持ち寄った出店が並び、親子連れで賑わってゐる──
そんな一画に設けられた舞台での披露。
開始に合はせて椅子に座る人もいれば、舞台には全く無関心で談笑してゐる人──
お祭り会場と云ふ、多種多様な内容や人々が . . . 本文を読む
先週にイベントの説明会が行なはれた会場で、今日は居所合せが行はるる。
かういふイベントの場合、当日の開演前に数分間だけさういふ時間が設けられるか、或ひは一切なしのぶっつけ本番が常なので、今回の企画のやうに別にリハーサル日を設け、しかも持ち時間を数十分間も取ってくれる気遣ひは、とてもありがたゐ。
装束はたいへんに貴重品なので今日は着けず、実際の舞台の感覚を体得しておくために面(おもて)だけは . . . 本文を読む
世界中が戦争といふ狂気にはまり込んでゐた1940年代、一人の若いフランス人女性舞踊家が、日本の能楽に興味を抱き、独学に勤しんでゐた。
彼女の名は、エレーヌ•ジュグラリス。
1916年4月、ブルターニュ地方カンベールに生まれた彼女は、1920年代に舞踊を習ひ始め、やがて若手舞踊家として活動を始める。
しかし、従来の舞踊に飽き足りなくなった彼女は、さらなる模索と探求を続けるうち、ニッポンの“能楽 . . . 本文を読む
実家の町内会が主催した文化展にて、「駿河天人」と昨秋に披露した「猩々」の二曲を舞ふ。
「駿河天人」は“羽衣伝説”をもとにデザインしたもので、今回が初披露。
舞台にのせたらどんな感じになるかを掴むため、着物に袴姿といった、“素”の形をとる。
二度目となる「猩々」は、前回に舞ってわかったことをもとに、型のほか装束にもさらなるアレンジを加へてのせる。
実家とご近所の協力もあって、予 . . . 本文を読む
昨秋、自分なりに“デザイン”し、公共施設の文化祭におゐて紋付き袴で舞った「猩々」を、さらにアレンジを加へて今度は面と装束を着けて、今年も同じ公共施設の文化祭に参加する。
面をかけると視界が極端に狭まり、加えて客席が暗いために“目印”も見つけにくく、稽古だけでは得難い良い実地勉強となる。
そう、
『百回の稽古より、一回の本番』
といふやつだ。
そんな思ひもよらぬ展開をさりげなくかわして . . . 本文を読む
“伝統芸能デザイナー”の活動として、「猩々」を五分ほどの曲にデザインし、文化ホールのステージイベントのなかで、試演する。
試演なので装束は用ひず、黒紋付に袴の、いわゆる“素”の形式を採り、扇は祖母の形見を用ひる。
私の場合、型をあれこれ考えるよりも、あるとき頭にパッと閃いたものをすぐに書き留め、後で整理することのはうが多い。
今度の「猩々」も、だいたいそんな感じで出来上がったものだ。
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