Already 三丁目は夕日

徒然なるままの些細なブログ

初尽くしと待つ女

2019-12-08 23:05:53 | 日記
オヤジがショートステイに入所して、オフクロは生まれて初めての独り暮しになった。大家族で生まれ、一回、叔母に養女にされたけれど、また実家に戻されるという複雑な幼少期を過ごしたようだ。
農作業を手伝い、成人前に嫁いできた。嫁ぎ先の姑が絵にかいたような姑だったらしい。姑にこきつかわれながら、酔っぱらいの亭主を待っていた。厳しい姑と共に。
50数年前って、どこもそうだったから我慢したようだ。
姑が亡くなってからは、一家四人でくらしていた。オヤジは毎日泥酔で帰宅。玄関で酔い潰れたオヤジを三人で寝床まで運ぶ生活は、小学校の二、三年生くらいまで続いた記憶が。
「おらの一生な待つ女なんだなっ!」って、一昨日云っていた。
確かに、これからも、月に一度のショートステイからの帰宅を「待つ」んだよな。
姉貴もオレも、オヤジが普通に戻ることを「待つ」女は、そろそろ止めて、残り僅かな時を自分のために使って欲しいと思っているのだが、そうはいきそうにない。これが夫婦の愛というものなのか、情に縛られた挙げ句なのか、わからない。まだまだ自分は青いな。子供たちは入り込むことが出来ない太い絆なのだろうか。
「愛」は断ち切れるというが、「思い出」という万能調味料があれば、変わらないものなのかな。
事実、昔々の二人での楽しかったことなんて、先週まで面会に行っていた時に、車の中でずっと話していた。
今年は、二人にとって初体験ばかり。初めての独り暮し、初めてのインフルエンザ予防接種とか。二人にとって令和元年は初尽くしで終わりそうだな。