今日も朝から降ったり止んだり。夕方、降ってこそいないものの空は雲に覆われて灰色だ。どうしようかな~。ウォーキングに行くか行くまいか。まあ、いいや、降られたところでどってことはない。着替えてスニーカーを履いた。下のセキュリティのおじさんに挨拶。カブセゲイ(こんばんは)!と手を上げる。一応夜間警備ということで夕刻に出勤するが、普通にTシャツと短パンとゾーリでドカッと階段に腰かけている。時々、家族や友達がやってきておしゃべりしたりなんか食べたりしている。アパートの管理事務所の女性マネージャーも毎日赤ちゃん連れで、事務所の彼女の机の脇にはベビーベッドもある。授乳におむつ交換、天気のいい日には外を散歩。子供好きのスタッフ達が入れ替わり立ち代わりあやしてくれるから彼女も助かっていると思う。お母さんにストレスがないからか、子供もあまりぐずっているのを見たことがない。学校が終わる頃には上の子どもが帰ってきて事務所にいることもある。仕事とプライベートの生活の境がかなりあいまい。生産性を問われたら高いとは言えないだろうけど、働き方としては最先端とも言えるのではないだろうか。これで回るぐらいの仕事でいいんじゃないかと思う。
雲が立ち込める夕方のウォーキング。雨さえ降らなければラッキー、夕日なんか見えようはずもないと思っていたのに、灰色の雲と海の間から一瞬太陽が顔を出し、その周辺を赤く染めた。わぁ、きれい。背後を行き交う車もスピードを緩めている。みんな見るよね。しばし歩みを止め、縁石に座って刻々と変わる空の色を眺めていると、ゆっくり走る車の窓からおじさんの「Beau~tiful!」という声が聞こえた。私に言ってくれたのがわかった。「ほんと、きれいだよね~!」 奇跡の一瞬の感動を知らないおじさんとシェア。