アメリカの大学からパラオに帰省してくる度に、家に寄ってくれる子がいる。クリスマスの休みは長くはないし、若い子は友達と遊ぶのが最優先なのはわかっている。それでも時間を作って訪ねて来てくれるのが嬉しい。ランチに行っていい? って。もっちろん! いいに決まってる。昼は夫も職場から戻って食べるから3人で、じゃあ、牛丼ランチはどう? 彼女は宗教の関係で豚肉やカニ、エビが食べられない。巻き寿司やラーメンランチもいいけれど、たまには違うのもいいんじゃない? アメリカの大学を卒業したら日本の大学院に行きたいという彼女は日本の文化も大好き。ハイスクールでは日本語のクラスも取って、今も独学で勉強中。先生はもっぱら日本のアニメだ。前回帰省時の彼女のブームワードは「ビンボー!」だった。ギョッとしたが、アニメ、斉木楠雄の中のサイコメトリ(金持ちで性格悪いキャラ)が良く言う言葉だった。なんか面白かったんでしょうね。基本、英語の会話の中に使えそうな日本語をちょこちょこ混ぜて色々試すのが彼女の日本語習得法らしい。そして今回の彼女のブームは「でもよぉ〜!」だった。やっぱりギョッとした。これはさしずめナルトか。タイミングは完璧だった。良くわかるもんだなあ、と感心するほど間合いもバッチリ! 使い方は100点満点!! ..なのだけれど。。う〜ん、日本語って難しいね。おんなじ「でも」なのに、「でもよ〜」と「でもさ~」と「でもね〜」で意味は同じでも使う人の印象が全然違ってきちゃうから。ナルトは言っていいけど女の子はダメっていうのもねぇ。まあ、ダメではないんだけどね。色々トライすることは本当にエライと思うし、せっかく一生懸命やってることにダメ出しもしたくない。もっといっぱいアニメを見たら自分の言い方にたどり着くだろう。今はなんでもOK!! どんどん覚えてどんどん使ってみてちょうだい。私は励まし役と褒め役に徹しよう!
日本語を勉強している子じゃなくても、日本のアニメを見る時は吹き替えじゃなくて字幕で見るんだって。なんで? 吹き替えの方が楽じゃない? って聞いたら、ナルトが「えーっ!」って叫ぶ時に吹き替えだと「Oh, my god!」ってなるのがあり得ないんだそう。(笑)なるほどねえ。忍者が「Oh, my god!」ではね。ナルトの「多重影分身の術」も、字幕では「Shadow clone jutsu」とかなってるけど、みんなちゃんと「Taju kagebunshin no jutsu」って言ってる。長いのに良く覚えて。まあ、確かにその方が雰囲気出るもんね。しかしすごいよなあ、改めて。アニメの力。