コロール州の元知事で、トリビオン政権下では法務大臣を務め、パラオの大酋長チーフアイブドゥールの弟でもあるジョン・ギボンズ氏の葬儀が昨日行われた。その様子が早速今日の新聞アイランドタイムスの一面に載った。一面の見出しは「Over $192,000 collected for funeral of Koror chief and former minister」(コロールの酋長であり、元大臣の葬式に集まった香典は19万2000ドル以上)(1ドル109円換算で約2000万円)。記事を読んでいくと、彼のお姉さん(女性の第一酋長ビルン)が20,000ドルの香典を出していること、パラオのお金と言われているウドゥウドゥ(ネックレス)が3個、トルク(亀のべっ甲の皿)が100枚以上集まったことが記載され、どれだけ大きな葬式だったかを説明している。この辺りがとてもパラオ的で面白い。もちろん通常の経済活動はUSドルで行われているのだが、ことこの伝統的なシュウカンになると、ウドゥウドゥやトルクが流通して、これがないと始まらないし、おさまりがつかないのだ。その他、二階建ての家や土地がクランから彼の妻や子供に供与されたとのこと、それは香典とともに妻と子供への遺産となる。このコロナ下で経済的に大変な時期にこれだけの香典が集まったことへの驚きと、このシュウカンの金銭的負担への賛否両論があること、それでもこれが互助会的に保険の役割を果たしているというメリットがある事実もあげた。どうなんでしょうね。それはあるとは思うけど、無理はしなくてもいいことしたらより良い互助システムになるでしょうね。香典のためにローンを組んだりするのはよく聞く話だから。もう少しみんなが負担のない額にしたらいいね。
写真はコロール州庁舎での州葬で配られたおやつと引き物(?)。州葬は朝9時頃だったので、軽い朝ご飯とこのパッケージが配られたらしい。スナックのチョイスがまた面白かったのでご紹介。なぜかパラオ人に人気のギンビスのアスパラガスビスケットと柿の種のチョコレート、そして茶色のハンドタオルとサニタイザーが入っていた。