昨年10月に美瑛町に住み始めて11月頃だったでしょうか、近くのゼルブの丘で雪虫を初めて見て何か天使を見たような気分になりました。話には聞いていましたが、北海道ではこの時期小さな青みがかった白い虫が飛び、「雪虫」とか「綿虫」と呼んでこれを見ると「1週間以内」、「10日以内」、「2週間以内」と様々な説がありますが雪が降り始めると聞かされました。ロマンチックな話だと思っていました。昨年の初雪がその説を裏付けたかどうかまでは検証しませんでしたが。
さて今年、この雪虫が全然ロマンチックではなくなっています。全国ニュースで取り上げられたのでご存じの方も多いと思いますが、札幌などで雪虫が大量に発生し、まるでスギ花粉どころではなく辺りを真っ白に染め上げ、道行く人はマスクや傘で防御しながら歩いています。
白いゴミのように見えるのが雪虫
美瑛町でもそれほどではありませんが、ここ数日家の中から庭を見ていると蚊柱が至る所で起こっているように雪虫が飛んでいるのを見ています。何とか写真に撮りたいと思いましたが、何せ絶えず動いている小さなモノなので難しく、フリー写真素材サイトから借りて来ました。
この虫の正体は「トドノネオオワタムシ」というアブラムシの仲間だそうです。春から夏にかけてトドマツにすがりついて生きていて、10月になるとトドマツからヤチダモの木に引っ越す時に飛ぶ姿が雪虫と呼ばれるのだそうです。今年は夏が暑かったため異常に発生しているようです。
寿命は極めて短く、飛んでいる時に他の木や家のガラス窓なに付着するとすぐさま死んでしまうそうで、だから我が家のタイルデッキにはたくさんの死骸がたまっていました。何事も過ぎたるは及ばざるがごとしで、ふわりふわりと数匹が飛んでいればロマンチックでもこうも大量では顔をしかめられるだけです。
ちなみに天気予報を行っている会社が雪虫発見から初雪までの追跡調査を2007年以来道内8市で行っていて、その平均期間は21日(3週間)と定説よりもう少し長いのが実態のようです。それを裏付けるように美瑛町はこの先2週間予報でも暖かい日が続き雪の予報は出ていません。
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