ミドリの保育園時代、みんなバリバリと働く忙しいママばかりでそれ程交流もなかったけれど、それでも行事やお迎えで顔を合わせて居るうちに知り合っていった。
今思えば、癖のある人はいたけれど、皆気さくで良い人たちだった。
中でも女の子のママ同士で少し前に飲み会(私は食べる専門)をしたくらいの仲良しにはなっていた。でも忙しいので度々会うわけでもない。
私は色々な仕事を経験しているが、ミドリが今のハナと同じ2歳児クラスだった頃、朝の8時前には電車に乗っていた。その頃ミドリと同じ位の年齢の女の子を抱っこして通勤している女性がいた。
いつも姿を見かけるので、ついつい気になっていた。
そのうち私が仕事を変えた為会う事もなくなっていた親子が、3歳児になったミドリのクラスに入園してきたのであった。
私はびっくりして、彼女に話かけてしまった。
それ以来、もう7年にもなる。
卒園してからは、そのママと小児科で時々会う事はあったが、先日、初めて最寄のJRの駅でばったり会った。
あ!と思って話したかったけれど、私はミドリを抱っこしていて、来た電車に乗り込んでしまって何も話せなかった。
その1週間後に、また「小児科」で会うことになった。
少しでも時間がずれていたら会わないのに、これは意味あり気。
「やっと話せたね。」と会話が始まった。
メールの交換もしていなかったので、わざわざ電話をかける用事でもなければ話しようがなかったが、何となく気になっていた。
彼女の祖父と実父が2週間違いで相次いで1月に亡くなったそうで、とても大変な時期だったらしかった。
私の父も他界しているので、その大変さは充分に分かった。
それと同時に、ミドリの同級生のひいちゃんは元気?と聞くと、まさに本日事件があったそうで、泣いて会社に電話をかけてきて、帰ると家の床にボツボツと大きな涙の後が残っていたと。彼女はそれでも塾へ行ったそうだ。
事件は、ひいちゃんが越境して離れた小学校に通っているのだが、その学校の親で世に言う「モンスターペアレント」と言うような種類の方がいらっしゃるらしい。
例えば、消しゴムが落ちていたので拾ってあげたら二つに割れていた。
その子が割ったわけではなかったのに、親から電話が掛かって来たとか。
学芸会の役にオーデション形式で選抜する際、選ばれなくて先生に文句を言ってくる親とか。
そして今回のひいちゃんは…
落ちていたカチューシャを拾ってあげたら割れていたそうだ。
その事で?泣く?と普通は思うが、数々のエピソードがある親なので、絶対に家に電話が掛かってくる!とパニックになっていたのだとか。
かわいそう!かわいそう過ぎ!と友達ビイキに思ったが、
理屈では話にならない親が、本当にいるらしい。
ひいちゃんのママもしっかりしているので、ちゃんと対応するのだろうけど、私だったらどうするかな。その場に飲み込まれてしまいやしないかな…とか色々考えさせられた。
後でメールで聞いた所、何とか吹っ切れて元気に学校へ行ったそうだ。
一安心だけど、何だか変な話。要らない悩みを抱える子供も可愛そうだし。
ミドリとひいちゃんは、それ程特別仲が良さそうでもなかった印象だった。私はそんな風に感じていた。
ところが、ひいちゃんは
「ミドリちゃんとは良く喧嘩したけど、一番気が合うんだよね。」と言ってくれたそうだ。今通っている塾にミドリが行かないかなーと言っているとも聞いた。
それをミドリに伝えたら、ビックリしながらも嬉しそうだった。
多分、ミドリはひいちゃんの気持ちは全然知らなかったのだろう。
お友達って、いいね。
また交流が始まるといいね。