goo blog サービス終了のお知らせ 

新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

医学部に来るのが良いかを早い段階で見極める必要がある:東洋経済の記事より

2017-06-06 20:42:56 | 教育

こんばんは

 

予定よりだいぶ早く帰ってきました。と行っても、多くの方はまだ出張中で、僕だけが戻ってきた感じです。たまたまですが、明日から余計で緊急性の高い仕事が増えたので、急いでそれに手をつけて仕上げようと思っています。

 

今日からやらない理由は疲れているので、まずは体力と集中力の回復からです。

 

久しぶりにパソコン前に座りましたので、少し記事の紹介をします。

 

高偏差値「医学生」の留年が急増している理由

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170605-00174678-toyo-bus_all&p=1

6/5(月) 6:00配信

 

 医学部の人気が沸騰している。今年の医学部志願者数は14万3176人(国公立、私立大学合計)と10年前より4割近く増えた。大学の定員数に対する志願倍率は実に15.2倍。82ある大学の中で、一番偏差値が低い大学は60前後(駿台予備学校のAランク判定)だが、それでも「母集団のレベルが高く早慶の理工学部並み」(予備校関係者)。そんな超狭き門の医学部だが、“出る”のも大変になっていることはあまり知られていない。

(中略)

 都内のあるマンモス私立大学の医学部6年生は、「2年生から3年生に進級する時に10人~20人留年する。それ以外は5人程度。留年の増加理由は、臨床科目や実習が前倒しになっていて、入学すぐに猛勉強をしなければならなくなったから。医者も人間なので遊ばせてあげてください」と話す。中部地方にある地方国立大学の5年生は、「同期では2年次に15人、3年次に数人、4年次に10人近く留年してしまった。講義に沿わない理不尽なテストもあり苦戦することも多い」。

 医学部の定員数は国によって制限されており、どの大学も1学年100~120人程度。10人留年すれば留年率は1割と他学部と比べて高い。私立最難関大学の医学部は「毎年3~4人で音楽活動をしている人ぐらい」だが、学費が高いことで知られる都内のある私立大学では、「2年次だけで毎年30~40人がダブる」と深刻だ。

(中略)

理由の一つは、少子化により18歳人口が減っているにもかかわらず、2007年まで7625人だった医学部の定員が、この10年間で9420人に拡大されてきたことだ。医学部志望者数が増えて偏差値は上がっていても、「全体の学生のレベルは若干落ちている」という見方が大学関係者からあがる。

■医師には強い目的意識や生涯学ぶ気概が必要なのに

 また、近年過熱する医学部受験人気の弊害も指摘されている。東京慈恵会医科大学・教育センター長の福島統教授は、「医者になるには本来強い目的意識や年々新しく出る症例などを生涯学ぼうという気概が必要。高い偏差値で手に職をつけようと入学した学生にはギャップが生じやすい」と話す。

(中略)

本誌が現役医学部生に取ったアンケート結果では、留年する医学部生の特徴として「そもそも医者の仕事に興味がない」「医学部合格が目的で燃え尽きて、大学に来なくなった」というミスマッチをあげる声が出ている。

基礎医学が始まり専門課程に移行する2年次のほか、医学知識評価の共用試験(CBT)、客観的臨床能力試験(OSCE)を受けなければいけない4年次が留年生を量産する鬼門の学年。さらには、6年次に受験する医師国家試験も一般に「9割合格」といわれるが、実態は大学毎に合格率はまだら模様。本誌の調査では、実質的な合格率が6割の大学もあった。

(以下略)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

この記事を紹介したのは、意外と的を得ているような気がしたからです。

 

僕も同じような意見を持っています。

医学部のレベルが全体的に落ちたような気がする・・・と。

 

理由も上の記事に書いている通りで、一つは人口減少による問題。もう一つは「医学部」にくるのが目的で、医師になりたいと思っていない人が意外といることでしょうか。

 

基本的に好きこそ物の上手なれ・・・という感じで、勉強し続けるには「好きだ」という感覚が必要だと思います。もしくは、「勉強する理由(面白いからでも、患者さんのためでもいいです)」が必要だと思います。

 

医学部に来るのが目的になっている学生は・・確かにあまり勉強しない印象を受けます。

 

どうすれば良い医師になるのか。おそらくですが、医学部に入る力がある人は「勉強」する力はあるはずです。僕は国家試験はそれまでに普通に勉強していたら、国家試験対策など不要(国試対策委員長でしたが・・・汗)と思っていました。僕くらいの人間は大勢いると思っていますので・・・僕が楽に合格できるならば、ほとんどの人は大丈夫だと思っていました。だから、あまり心配をしておらず・・・、ちょっと勉強の筋道を作ればみんな合格するだろうと・・・。

 

ついでに言えば、医師になったらみんな勉強するはず・・・医師を志望したのだから・・・と思っていました(性善説です)。だから、国家試験対策がうまく行って「医師」になれば、みんな「いい医師」として頑張るはず・・・と思っていたのですが、医師になっても見事に勉強しない・・・できない同期生もいたりしました(指導医の先生方に「お前があんな奴を国家試験に合格させるから・・・」と言われたことがあります)。

 

今の学生を見ていると・・・僕らの時よりも、もっとそういう傾向があるような印象を受けます。全員ではなくて、素晴らしい人は素晴らしいのですが。

 

ということで・・・医学部に来るのがいいのかどうかを早い段階で見極めさせる必要があると思います。医学部を卒業して、医師になっても他の仕事はほとんどできません。にもかかわらず医師として勉強せず、医療にも興味がなく、医師を続けることが苦痛になるのであれば・・・卒業する前に他の学部へ行った方が良いような気がします。

 

そんなことを思いながら、この記事を読んでいました。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

blogram投票ボタン

それでは、また

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

教育の無償化について:できれば教育体制の改革も(教師の待遇改善、ランクわけなど)

2017-05-04 09:38:30 | 教育

おはようございます

 

昨夜、横浜を経由して帰ってきました。娘の大好きなアンパンマンミュージアムに寄って、目一杯楽しんで帰ってきました。

 

今日は少し休養です。僕も2週間前から痛くなった右首〜肩がまだ持続しており、どうにかせんとなぁと思っています。医師だからか・・・結構痛みがひどくても「薬」を飲んで様子を見るという選択肢・・・。

 

一応、整形外科的なものとはわかっているので・・・たぶん(笑

 

さて、昨日ニュースできになる話題を言っていましたが、教育の無償化に関してです。ちなみにこのニュースを引用しますが、僕は税金から出資で良いと思っています。第一、教育にお金をかけていない国ですからね。日本は

「教育無償化は相続税増税を財源に」 維新・橋下氏、党議員に提案

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170504-00000047-san-pol

産経新聞 5/4(木) 7:55配信

 

 日本維新の会の橋下徹法律政策顧問(前大阪市長)が、党が掲げる教育無償化の財源に相続税増税の検討を党所属国会議員に提案していることが3日、分かった。教育無償化について、維新は憲法改正の柱に位置付けており、安倍晋三首相(自民党総裁)も前向きな考えを示している。自民党との間で財源論が加速すれば、国会で改憲論議の進展につながる可能性もある。

 維新関係者によると、橋下氏の構想は、年間で総計3兆円程度かかるとされる大学や大学院などの高等教育の授業料を無償化するという内容。財源については、徹底した行財政改革で捻出した「税金の無駄」を充てた上で、不足分を相続税の引き上げで補う。

 増税で中小企業の後継者が廃業に追い込まれるのを防ぐため、株式を継承する際に納める相続税を軽減する「事業承継税制」の適用範囲を拡充する。

 一方、保育所や幼稚園など幼児教育の無償化について、橋下氏は地方自治体が財源を確保すべきだとの考えを周辺に示している。

 教育無償化の財源をめぐっては、自民党内では「教育国債」の創設を検討する動きがあるほか、小泉進次郎衆院議員が年金保険料に上乗せして徴収する「こども保険」を提唱している。

 「教育国債」は、文教族議員らが高等教育の無償化の中で考えている。公共事業など特定の資金をまかなう建設国債の考え方を応用する手法だ。

 小泉氏の「こども保険」は、幼児教育無償化の財源が念頭にある。医療や年金と同様に保険料を支払い、給付を受ける仕組みを主張している。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

ちなみに約10年前の記事ですが

教育費の数値目標見送りへ:やはり日本をダメにするのは財務省

これで、『10年後の教育投資額について、「国内総生産(GDP)比で、現在の3・5%からOECD(経済協力開発機構)諸国の平均5・0%を上回る水準」』としていた文科省案が財務省に潰されました。


参考までに日本語版の方ですが、OECDの教育に関するもの(2016年)より

多くの OECD 加盟国とは異なり、日本では教育機関に対する支出の多くが私費負担で賄われる 。初等から高等教育段階までの教育支出に占める私費負担の割合は、日本の場合 28%である が、OECD 平均はそれよりはるかに低い(16%)。しかしながらこの数値は、教育段階間に存在する極めて不均衡な私費負担割合を明らかにしていない(図 2)。初等・中等・高等教育以 外の中等後教育では、日本の私費負担の割合は OECD 平均 9%よりも若干低く、7%となっている。」

https://www.oecd.org/education/skills-beyond-school/EAG2016-Japan.pdf

 

僕個人は「受験勉強のための塾」なんていらないと思っています。もっと、重要なことを教える必要はあるのですが・・・受験勉強だけならねぇ。

 

笑い話のようですが、「受験生時代」には日本全国でも指折りの成績をとっていた人間が、医学部に入学後は勉強する・しないとかではなく、勉強ができなかった・・・ということもあります(当時偏差値70くらい)。直接教えていた感じだと「勉強の仕方」を教わっていたために、自分で勉強できないのだろうと思いました。自分でどう勉強したらよいかわからない。自分の勉強のやり方がない・・・

 

これでは受験勉強ができても何も学んでいないのと同じです・・・。

 

勉強は「考え方(応用の仕方、理解の仕方)」や「人生に必要な知識」「応用するための知識」を身につけるものであり、受験勉強のためではないと思っています。受験はただの方法にすぎないかもしれません。

僕はちなみに「試験のため(だけ)の勉強はせず」がモットーです(大学入試は結構焦りましたが・・・高2の秋で偏差値32まで落ちましたからね・・・笑)。試験のためだけの勉強をするのではなく、試験を通して何を学ぶかだと思っています。

 

例えば「医師国家試験」の勉強であれば、膨大な知識の中で重要なこと、わかっていることが出てきますので、それを効率的に学ぶためのものが国家試験だと思っています(どこが大事か教えてくれるのです)。ですので、僕は6年生になってからは国家試験のための勉強はほとんどしていません(自分の記憶の中では皆無です。先輩に「医師国家試験なんて5年生の終わりまでに100回受けたら100回受かるようにしろ」と言われていたので・・・当時の某A医大はそんなことを言う先輩もいたんですw)。

卒業試験後は同級生に勉強を教える時間が午前中3時間(9〜12時)、午後に2時間(13〜15時)、夜に4時間(19〜23時)ありましたが・・・(これが十分に勉強かもしれませんけど、僕のペースではないのです)。

 

話を戻しますが、日本のいちばんの資源は人であり、教育だと思います。もしかしたらメタンハイドレートやレアアースなどが海底から出てくるかもしれませんが、そう言うものを活用するのも人です。昔の「甲斐国」みたいなものです。資源が少ないから人間を大事にする。

人を生かすのが重要で、今までの教育ではないやり方。「最低限の知識・応用力」+「特殊技能」くらいにできれば最良ですね。自分の強み、人との違いを理解し、それにプライドを持って生きる。それを多くの人に活用しようとする。そんな子供たちが増えて欲しい。

 

僕は才能というのは全員が持っていて、必ず全ての人は卓越した才能があると思っています(「アンフェタミン的多重知能理論:個人の考えですけどね」)。今の日本の教育が活かしきれていないだけで・・・。これは教員のレベルなどに依存すると思いますので、ここは重要なことだと思っているのです(日本の財産は人:時代の変化に合わせた教育改革を)。僕ならば教師の評価と給与待遇を改善して、教師に優秀な人間が集まるようにしますけどね。教師のランク分けとか。あと、評価方法の改革ですね。

 

才能を活かすための最低限の知識を付与し、才能を見出す教育を、そしてそれを伸ばす教育ができれば・・・国は勝手に成長していくと思いますよ。多分、それができれば新しい人類の始まりです。

 

・・・これを機会にそういったことができるようにならないかと心から思っています(心の中では難しかろうと思いますが)。

 

全ての子供達は宝であり、先には輝かしいものがあると思いますので。

 

そんなことを思っていますが、この教育無償化の話も「憲法9条」の話を通過させるための「撒き餌」かもしれませんし、そこに視線を向けさせないためのものかもしれません・・・。まぁ、両方とも重要ですので、しっかりやっていけば良いのではないでしょうか。

 

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

blogram投票ボタン

それでは、また

 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中学校教師の時間外勤務 過労死ライン:教育システムの検討をしてほしい

2017-04-29 09:17:41 | 教育

おはようございます。

 

今日からGWということで、自宅に帰ります。家族サービスをしないといけませんし、妻子にも会いたいですし。

 

ということで、現在出発準備中ですが、その前に一つ記事を紹介します。

 

中学校教師の勤務、過労死ライン超過 時間外勤務が月平均93時間

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170428-00010010-houdoukvq-soci

ホウドウキョク 4/28(金) 21:00配信

ホウドウキョク

小中学校の教師の長時間労働が問題となる中、中学校教師の月平均での時間外の勤務時間が、いわゆる「過労死ライン」を超えたことが文部科学省の調査でわかった。
この調査は、2016年秋、小中学校の教員およそ2万人を対象に行われたもので、週あたりの勤務時間は、10年前と比べて、小学校で4時間9分増加したほか、中学校では、特に土日の部活動の指導時間が増えたことで、5時間12分増加している。
その結果、中学校の教師では、時間外の勤務が1月の平均で93時間となり、労災認定の「目安」とされ、「過労死ライン」と呼ばれる80時間を初めて超えた。
松野文部科学相は、夏ごろから、教師の働き方について総合的な検討を行う方針を示した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

医師も教師もおそらく、きちんとした時間管理というのは行われていないのではないかなと思っていました。そして日本人はサービス残業が普通という印象があるので、驚くことでもないなと・・・。

 

ただ、教育は日本の未来を決める最重要課題の1つだと思っています。

 

教師の働き方もそうですが、日本の教育そのものを検討してもらいたいと思っています。

 

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

blogram投票ボタン

それでは、また

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

財務省がいつも目先の利益にとらわれる:教育などは国民全体が受けやすいように改革すべきである

2015-05-22 00:34:57 | 教育

こんばんは

 

先ほど帰ってきて、ブログのアクセス数を見てちょっとびっくりしました。

なんだ、これは。連日更新していた時も4000/日が最高だったような・・・(汗

 

なんとなく、大勢ではなくて少数の方が集中して同じような時間帯に見ているようなので・・・変な人たちに嗅ぎまわられていたりして(笑

 

このブログの記事数は2100程度ありますので…すべての記事をチェックしたらそうなるかなぁと(汗

 

さて、今日はフェイスブックで知ったこの記事を紹介して終わります。もう日付変わっていますし。

 

財務省が「国立大の授業料」の値上げを提案!私立大近くまで引上げ

財務省が「国立大学の授業料の引き上げ」を提案した。

授業料の値上げを提案

財務省は11日の財政制度等審議会で、歳出見直し案として「国立大学」の授業料を引き上げる案を提示した。

現在、国立大学の多くは授業料を文部科学省が定めた標準額(53万5800円)としている。

「富裕家庭の子どもも多い」と財務省

財務省は「国立大の入学者には富裕家庭の子どもも多い」として、私立大の授業料(平均86万円)近くに値上げをするべきだと提案した。

また、親が低所得で優秀な学生については、奨学金制度を充実させるなど「学ぶ意欲」を重視した改革を行うべきだと述べている。

ネット上には「ふざけるな」という声が殺到

この提案を受けて、ネット上には怒りの声が殺到している。

---------------------------

ネット上ですでにいろいろ言われているようですが、すでに教育格差があるといわれております。子供のころから勉強ができる環境で育てば、「安くて、自分の望んだ将来への道につながる国立大学に入る」のは当たり前だと思います。

 

僕も私立大学に行くなら働けと言われていた口ですし、予備校に行くのにためていた大学への資金をすべて使いましたしね・・・。

 

僕は昔から教育が最も重要であると書いてきました。

めざす教育:賛否両論だろうな

常に死を覚悟し、一生を生きる:死ぬまでに目標を達成したいものだけど・・・

日本の財産は人:時代の変化に合わせた教育改革を

 

ついでに

教育費の数値目標見送りへ:やはり日本をダメにするのは財務省

おまけで

「アンフェタミン的多重知能理論:個人の考えですけどね」

 

財務省というところは「頭が良い」ような気がする方々が集まられるのですが、利益に重視するあまり「目を曇らせて」、眼前の利益にばかり集中する傾向があるようです。教育はいつも書いていますが、10年後、20年後にこの国がどうなっていくかを決めるものです。

 

恐らく、国立大学の授業料を値上げすれば、よい国立大学に「裕福な家庭」の人間が集まっているから、値上げしたら分散するのではないかと思っているのだろうと・・・・。分散するかどうかと言われると、おそらく「評価」が変わらないので、分散はしません。(ただ、お金がかからなくなればよいのかもしれませんが)

奨学金を利用できる制度だとしても、優秀だがあまり裕福ではない家庭の子供が「大学進学をあきらめる」という事態になる可能性の方が高い気がします。あと、大学に行って遊ぶ人間が減る可能性はありますが、それはむしろもっと若い時期(小中学時代の教育)が重要だと思います。

 

いろいろ書いていても、とりあえず思うのは「国立大学の受験料を上げたことで、国民は教育を受けにくくなる以外に、何かメリットがあるのだろうか。何もメリットがないのに教育という最重要ポイントをどうにかするような政策を口に出すような人間は国民のためにならないので、省庁から退職して利益を追求する民間組織に異動して欲しい」ということだけである。 

 

よく言われていることですが、日本の教育支出の対GDP比はOECD平均の3.6%より低い2.7%です。本来、国がもう少し教育にお金を使用してもよいところ(それでも2014年のOECD報告では、確か教育への支出は増大しているということですが)です。財務省が、いつも目先の利益に執着して、何かと言えば医療や教育という「将来的に重要」なところから金を削っていくのが理解できません

まぁ、こんな改革(改悪?)が行われないとは思いますが、実行するならばもっと詳細な情報を国民に提示して、具体的な予測を立ててほしいものです。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

blogram投票ボタン

それでは、また。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医学生さんたちへ:病態など変わらないところは勉強しましょう

2015-03-01 12:29:42 | 教育

こんにちは

 

今から昼ご飯を食べて、娘の顔を見に行こうと思っていますが、その前に一つ。

 

まずはちょっと学生と話をしていて、気が付いたこと。

 

僕らの時代にも「医学生の間の勉強より医者になってからの勉強が大事で、そこをちゃんとやれば大丈夫」みたいなことが言われていましたが、今の学生も同様の風潮があるようです。

 

僕はとりあえず、いろいろ学生に質問しているときに

医者になってからの勉強が大事っていうけど、それって当たり前の事じゃん。一つだけ言っておくけど、医者になってからはcommon disease、皆が知っているべきことがある程度updateされていくだろうということと、自分の専門分野、そして自分がかかわった変わった症例の勉強はできるし、するそういったもの以外に勉強の手を伸ばせる人間はそんなに多くはいないよ。逆を言うと、医学生時代にある程度勉強していたら気が付けたのに、医師になってからしかまともに勉強しなかったから気が付かずに患者さんに不利益があることもあるのではないかと思う」

などと言ったりします。

 

また、

学生時代に絶対に勉強しておいてほしいことは、病気の病態。病気の基本的な病態は変わらない。原因の遺伝子がわかって、それを抑えるような治療はできるかもしれないけど、基本となる病態は変わらないんだ。逆に今の治療をすべて理解していなくても、国家試験に出る程度のことがわかっていればいい。」

と、よく言ったりします。

 

学ぶべきことをきちんと学びとりさえすれば、別に問題ないと思いますが、なんかよくわからない(それでうまくいったと思っている、先輩たちの意見を真に受けて)まま国家試験に受かりさえすればよいと思うのはやめてほしいですね

 

まぁ、僕も国試対策とかやっていた時は

「この範囲は勉強しなくていいから。ここだけやって。付箋つけたところだけやってくれればいい」

とか言っていましたが、これは本当の直前2,3か月です。基本的に時間があるうちは、少なくとも病態だったり考え方だったり、将来的にもほとんど変化がなさそうな項目はしっかりと理解(暗記ではなく)してほしいと思っています。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

blogram投票ボタン

それでは、また。

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大学の進級・卒業基準を厳しくした方がよいのかもしれない

2012-04-15 18:54:34 | 教育

こんばんは

 

とりあえず試験を受けてきました。あとは明日面接です。

とりあえず、少し疲れているのか眠いので、さらっと記事を書きます。

 

 奨学金の返還滞納者情報が金融機関などに情報提供されたニュースを聞いて、早稲田大学国際教養学部教授の池田清彦教授は、奨学金取り立ては国家的詐欺だと憤る

*  *  *
 日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金の返還を滞納して、金融機関や信販会社に情報を提供された人が一万人を超えたとニュースがあった。奨学金は本来は国家有為の人材を育成するために、優秀でかつ親が手元不如意の学生を支援するためにはじまったのだろう。

 滞納している人の大半は経済的に苦しいのだろう。信用情報機関に登録されると住宅ローンも借りられず、クレジットカードも使えなくなるかもしれない。私が借りた頃は無利子のタイプだけだったが、今は年利最大三%の利子が付くものが主流というから滞納している間に利子が膨らんでさらに苦しくなるに違いない。将来を夢見て奨学金を借りて、大学や大学院を出たものの就職もままならず、奨学金が返せずドツボにはまるとは気の毒なことだ。

 自己責任と言えばそれまでだが、多くの人は大学卒や大学院卒という幻想に騙されているのではないかしら。成績優秀で、貸与ではなく返還義務がない給付奨学金がもらえるならばともかく、学問に興味はないし、勉学に励むつもりもないのに、みんなが行くから私も行きたいという理由だけで、親のスネをかじるだけでは足りず、借金までして大学に行っても無意味ではないか。怒る人もいるかと思うが、はっきり言ってサラ金でお金を借りてパチンコしているのとさして変わらない。
-------------------------------------------

奨学金1万人滞納 金融・信販会社に登録

 日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金制度で、返還滞納者の個人信用情報機関への登録が1万件を超えたことがわかった。金融機関や信販会社に情報が提供されるため、「ブラックリスト化」とも呼ばれる。機構や大学から奨学金を受ける学生の割合も増えており、機構の調査で初めて5割を超えた。

 機構は、2010年度末時点で123万1378人に総額1兆118億円を貸し出し、3カ月以上の滞納額は約2660億円に上る。回収強化のため、10年度から3カ月以上の滞納者の情報を信用情報機関に登録し始めた。一度登録されると、返し終えても5年間残り、クレジットカードや住宅ローンの利用が制限される可能性がある。

 機構によると、10年度の登録件数は4469件、11年度は今年2月現在で5899件で計1万368件に達した。

---------------------------------------

今後の生活に支障が出るようなことを国がしなくてもよいではないかとも思うが、もしかするとそれ以上の経済的な破綻をしないようにするための親心かもしれない。しかし、そのきっかけが奨学金でそのような方が10000人もいるというのは驚くほかない。

ただ、何らかの理由で3か月滞納した場合は5年も影響が出る可能性があるのか…ということが一つ。

 

あと、奨学金を借りて、大学院にいった場合はどうなるのか・・・ということ

大学院に行った後に就職先が見つからないということもありうるかと思うが、そういう人がなっていた場合は何とかしてあげてほしいように思う。

 

ただ、1つめの記事に書かれているように「皆が行くから大学に行く」というような方がいるのは確かだと思う。

 

昔英語のPrivate teacherを頼んでいた方は大学の講師だったが、(家が近かったので)飲んだりした時に「日本の大学生はすぐ授業中に寝る。アメリカではありえないことだ」と言われ、恥ずかしくなった(ちなみに日本語が8割、英語が2割の会話ですw)。

 

僕は過去に一番勉強したのは大学の3年、4年だといっていい。だって医学って面白いんだものw

僕は「志望の大学に入ればいい」くらいの感覚で小中高の勉強をしていました(まぁ、今にして思うとそれぞれもっと深めてもよかったと思いますが)。英語以外はそれでも後悔はないですね。英語と言っても英会話の勉強をしておけばよかったとw

 

大学は本来勉強しに行く所であって、遊ぶくらいだったら働けと言いたい。これは本当(まぁ、小中高も勉強するところですけどね)。就労できる年齢の人が借金しながら遊んでいるだけなら、その時間が無駄。社会的にも有意義ではないではないか。しかも、自分の首を将来締めるようなことになるなら、本当に意味がない。

 

そういう意味では大学の進級・卒業基準を厳しくした方が、社会的にはよいのかもしれませんね。まぁ、今は大学を作りすぎなのかもしれませんが・・・・。

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

blogram投票ボタン

それでは、また。

 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

学校職員にBLS2010を義務化して、不問にするほうが良いかな

2012-02-27 20:29:59 | 教育

こんばんは

 

今日は本当は出張の打ち上げをする予定でしたが、なくなったので帰ってきました。

なんかまだ疲れが残っているのか・・・それともまだ発生しているインフルエンザでももらったのか…体がだるいんですよね。まぁ、疲れの方だと思いますが。

 

さて、本日は気になる記事としてこちらを紹介します。

 

 さいたま市北区の市立日進小学校で昨年9月、駅伝の練習中に女児が倒れ、死亡した事故の対応の検証委員会(委員長・峯真人市4医師会連絡協議会議長)が報告書をまとめ26日、記者会見を開き公表した。当時の学校側の対応を「教諭は医療従事者ではなく、異常を短時間で判断し、心肺蘇生を期待するのは難しい」と結論づけた。学校側の対応と死亡との因果関係は明らかにならなかった。
 死亡したのは、同小6年の桐田明日香さん(当時11歳)。報告書によると、桐田さんは9月29日にグラウンドで1000メートルを走り終えた後に倒れ、翌30日夜に死亡した。死因は不明。教諭による「脈あり、呼吸あり」との判断から学校の自動体外式除細動器(AED)は使用せず救急隊の到着時には既に心肺停止状態だったとしている。学校がAEDなどの蘇生措置を行わなかった点について、峯委員長は会見で「死亡との因果関係はわからない」と説明した。
 報告書は呼吸と脈を「正常」とした学校の判断を「問題があった可能性が推察される」と指摘した。AEDは、心拍を自動的に解析し、危険状態を検知した場合には心臓に電気ショックを与えて心拍を再開させる機能を持つが、報告書では学校がAEDを使わなかったことへの評価を避けた。その理由を問われた峯委員長は「どんな形で『呼吸あり』と判断したのか聞いてもわからなかった。そう判断すれば次の(AEDを使うかなど)段階がストップする。判断への疑問が無かったわけではない」と釈明した。【林奈緒美】
 ◇両親「検証不十分」
 会見には桐田さんの両親が明日香さんの遺影を持って同席した。父の康需さん(45)は「学校側の資料に基づいており、十分に検証されているとは思えない」と訴えた。母の寿子さん(41)も「何ができなかったかと振り返り再発防止につながってほしかった」と述べた。会見に先立ち桐淵博・市教育長と日進小の下條清校長は両親に謝罪した。市教育委員会は各校の危機管理マニュアル見直しなどの再発防止策を講じると発表した。

------------------------------------------------

現在、ガイドライン2010では「市民救助者が呼吸の有無を確認するときには気道確保を行う必要はない。その代わりに胸と腹部の動きの観察に集中する。ただし、呼吸の確認に10秒以上かけないようにする」と、しています。呼吸の判断、脈の判断は難しいです。

 

もしかすると「死戦期呼吸」だったのかもしれませんが、呼吸があると判断する何か(動きなど)が少しあったのかもしれません。しかし、慣れた医療従事者ならともかく、判断はなかなか難しいというのが実際だと思います。

 

疑うなら蘇生行為を開始するべきだと思いますが、突然目の前で人が倒れたときに冷静にそれができるかどうかはわからないと思います。

 

僕も数年前に・・・一度研修医の先生が「Vfってでています」とモニターを見ながら言った時、走りながら「あいつは学生の時からこういう心肺蘇生のコースとかに参加していたはずなんだけどな・・・」と思ったものです。2回目からは体が動くようになりましたが、突然の場合は・・・経験がないと難しいかもしれないと思っています。

 

結果から見るとおそらくBrugadaとか何かがあった…可能性があると思います。しかしそれは結果から見たもので、その時にそれが起きていたかはわかりません。AEDを持ってきていたら助かったかもしれないけど、助からなかったかもしれない。そもそもAEDが作動するものだったかも、わかりません(AEDはVfなど吹きそうな動きをしている心臓を一度停止させて、再拍動させるもの。心臓を動かすのではなくて、心臓を止める機械です)しね。

 

僕はこの件を反省として、全学校職員にBLS2010を再教育+年1回~2年に1回程度の講習を受けるようにしておくこと、その上でこの件は不問にするべきだと思います。何かのアクションがなくては2人目の子供が出てしまうかもしれない。それでは、この子供の死が無駄になってしまうので・・・。

 

この教師に「心肺蘇生の処置を怠った」としてしまった場合、善意で心肺停止患者に近づく人が減るかもしれない…とも思います。

 

皆様はいかが思われますか?

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

blogram投票ボタン

それでは、また。

 

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子供は「本当にそうだ」と思うことを、褒めてあげれば伸びていくと思う

2012-01-11 19:29:15 | 教育

こんばんは

 

今日は冷たい雨が降ってきましたね。さすがに仕事が終わった後に走るのはやめましたw

 

ただ、明日が早いので(いつも7時にはいますが)自転車がどうしても必要で、雨にうたれながら自転車で帰ってきました

で、寒かったので思わずコンビニによっておでんを購入し、今に至りますw

 

最初に今朝の読売新聞で「片山右京」がコメントをしていて、恩師の先生に関して親以外に初めて自分を認めてくれた人だった…というような話だった。子供はそうやって行けば伸びるものだと思っています。

僕はどちらかというと自信家ではなくて、ぎりぎりまで自信がなくて…やってみたらできて…というパターンが多いです。顕著だったのはカラオケとかw

 

大学の友人は「ウソつけ。歌うの好きだろう」と思うかもしれませんが、人前で歌うのは苦手でカラオケとか嫌いでしたよ。昔は。

 

「声がきれいでうまいね」

と、たまたま行ったカラオケ店で言われて…だんだん自信を持って歌うようになってきました。声がきれいというよりは高いだけですけど・・・w

 

子供なんかはとくに「親以外の第3者」が「ウソではなくて」、本当にそうだと思うことを褒めてあげれば伸びていくと思います

 

ウソをついて褒めると、子供は気付くと思いますし、傷つくとも思います。ウソではなくて本当にうまいのではないか…ということをほめて、自信を持たせてあげること。それが重要だと思います。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

blogram投票ボタン

それでは、また。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

教育をどのように変えるべきか(追加小咄:医療ミスは隣りあわせ)

2012-01-10 21:40:48 | 教育

もう一つ追加で

いつも書いていますが、10年後20年後のことを考えた時、どれだけ教育が重要かと・・・。この記事は大阪だけにとどまらない。日本って教育に力を入れていない国ですよね。教育の考え方を間違っているような気がします。

まずは、こちらの記事を。

大阪市の橋下市長、教育委員会と意見交換 これまでの教育委員会のあり方を痛烈批判

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20120110-00000009-fnn-soci

フジテレビ系(FNN) 1月10日(火)19時22分配信

大阪市の橋下市長が、就任後初めて教育委員会と意見交換を行い、これまでの教育委員会のあり方を痛烈に批判した。
橋下市長が、「前市長とは、どれぐらい議論は? 1年間の実績は? 何回、直接の意見交換されたんですか?」と問うと、担当者は「1回です」と答えた
この発言に、橋下市長は「形骸化の最たるものですよ」と語った。
橋下市長は、教育基本条例案を2月の議会に提案する予定だという。

---------------------------------------------

1960年代の高度成長期に求められた人材と、これからの「情報の時代」、そしてその情報をもとに発展させる「知恵の時代」に求められている人材はなんだろうと思ったりします

恐らく大量生産・・・を人と機械で行っていた時代に、ある程度同じことができる人材がいれば経済は成り立っていたのでしょうね。もちろん、今もこれからも「人間が不要」になることはないと思います。求められる能力と人の数は減るかもしれませんが。

皆が同じことができ、同じことをやれば商品が大量に生産される。そういう時代は終わりつつあると思います。というか、終わったのでは?

 

コンピューターの発達、インターネットの発達、携帯モバイルの発達で時代は大きく変わっていますよね。

 

僕は意外とアナログ人間で(うちの診療科は教授が一番コンピューターに強いのだろうな・・・)、困ったチャンなのは「メモも取らない」「頭の中で大事な情報は記憶」というタイプのため、結構困ったことになったりします。札幌で研究していたころ、大事な情報がノートに書いて無くてよくメールで質問が来てましたw

頭の中には細かい情報があるのですけどね。

 

なんでこんな話かと言ったら、最近の研修医の先生はよく「スマートフォン」で調べたりしていますが、確かに調べればよいのですよね。細かい情報は調べればよい。おそらく重要なことは「この問題に対して、こういう情報がある。」ということを知っていること。

 

あれに関しての細かいのは忘れたけど、ガイドラインがあるから調べよう・・・とかですね。

知っていれば調べられます。短期間に。

 

子供の教育に関して今まで通りでよいとは僕は思えません。今までのものも必要なんです。基礎になるものなので。それにインターネットなどの知識は「豊富すぎる」という問題があると思います。

 

追加で必要なものは子供の興味を引き出すような、そして彼らの意見を引き出すような教育が必要だと思います。

そしてできるだけ早く「調べる癖」をつけさせること

 

答えのない(教科書にない)問題のほうが良いと思っています。

 

そしてそういう教育であれば、個人個人の個性が導き出せると思っています。興味の対象なんて一人一人違うでしょうから

 

そしてよいところをどんどん引き出していく。子供一人一人が「この分野は自分がトップ」というところを作れるようにする。アメリカ式というつもりはないです。

 

僕は今の教育システムに+αでこういうのを作りたいだけ。できれば「塾」を減らしたい。テストの成績なんて本当に大人になってからの生活には関係ないでしょうし、僕は日本の教育システム嫌いですからw (それ故、高校受験も半年間(まったく)勉強せずに受けて成績ガタ落ち(9割→8割ちょっと)でしたし、高校も全国偏差値32まで下げましたからw)

 

今でも受験勉強を最小限に澄ませてよかったと思っています。唯一の失敗は英語をきちんとやっておけばよかったということだけ(これは後悔w)

 

受験勉強のための教育システムなんてものを変えて、子供の才能を見出し、興味を見つけ出していく教育。そして最低限の基礎をきちんと教えていく教育。これで十分だと思います。

 

あとは家庭での教育。

今のままの社会システムであれば日本の教育はだめだと思います。もし、家庭での教育責任を(仕事で両親ともいないこともあるでしょうし)果たせないとしても、塾通いさせているだけで意味があるのか。塾>学校になっているとしたら「教育」を「受験勉強」と勘違いしているだけ

そしてそれであれば学校に責任を大きくかぶせたほうが良い。システムを変えてね。

その代り、医者と同じで教師が子供の一生を左右する重要な職業になるので、責任の分だけ待遇も改善する必要があると思いますし、教育者としての姿勢が間違っているような人間がいたら教育委員会などを通して辞めさせるなども必要だと思っています。

 

もっとも、その場合は待遇が改善されたら・・・・ですけど。

 

ちなみに教育委員会などに働きかけるのは保護者ですよね。保護者の代理としての教育部分も委託していることになるわけですから。その代り保護者も教育に協力的である必要もあるでしょうし、塾にかける分の金額は学校にかけるべきだと思っています。

 

医者はどうなのか…と言われると、実際のところ人命を扱うという意味で責任は大きいですし、ミスが許されるわけではないと思います。しかし、コンマ以下の確率の誤作動しか起きない安全弁を10個前後持っている「原子力発電所」ですら、こういうことが起きます。ミスが起きないわけがないのです。

それ故、医療従事者の数を増やして安全弁を高める必要がある。

 

このまま高齢者が増えて、医療の負担が大きくなれば最大限働いてもミスは増えていくでしょう

 

僕も確かに信じられないようなミスを繰り返す医師がいることを知っているので、そういう人は医者を辞めさせた方が良いと思っています。しかし、普通の医者であってもミスは0にはならないと思います

 

致命的なミスではないですけど、例えば外来でおきることです。僕が大学にいたころは週に平均40名くらいの血液疾患の患者を診ていました。新患が何人来るかで、また時間の差がありますが1時間は押してしまいます

その慌ただしい外来で「今度の外来は3週間にしましょう」と言って、薬も3週間に増やします。この時に内服薬の多い人の薬剤を一括変更で3週間にします。この時に一日おきに内服する薬や1週間に1回でよい薬が3週間になっていたらミスですよね。さすがに最近は1週間に一回でよい薬はアラームがでますが、1日おきに調整して出している薬を毎日にしたら飲みすぎということになります。

 

わかりますか。ミスと隣り合わせなんです現実的に注意していても、これだけ患者さんの数と医療従事者の数に差があったらミスなく終わらせるのは大変です。薬剤師さんや患者さんも気が付いてくれたりしますが、そういうことがあると身が引き締まる思いがしたものです。もっとも、金曜日(先週)も言われましたが、「薬の説明をこんなに細かくされたのは初めてです」・・・と、言われるくらい薬の説明をするので、変更があるのはおかしいと患者さんも気が付くらしいですけど・・・(処方箋を打ち出して、突っ込まれたりします)

ちなみに40名くらいと思う方もいるかもしれませんが、例えば「悪性リンパ腫3名」「多発性骨髄腫2名」「急性白血病1名」「貧血1名」・・・と10名から新患が来たこと(悪夢の日だったな)もあります。外来で常時見ている患者さんだって、再生不良性貧血や骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫の緩和ケアで内服治療中などの方もいます。一番楽なのは、白血病やリンパ腫の治療後で経過観察中の方が何もなさそうだというときですかね。

患者さんが死ぬ可能性が高い疾患を相手にしている分、本当は時間が欲しい。患者さんの話もゆっくり聞きたい。しかし、時間がないから省けるところを省く。何を省くかと言ったら、一番省くのはカルテの記載だったりする。必要最小限のみ記載

薬の変更がなければ、コピー&ペーストをして日数変更をします。抗癌剤などの薬剤(これはまず調整するし、出す前に確認する)を間違えたことはないですが、何か一日おきの薬を連日にしたことがあったような気がするのですが・・・覚えてないですね。すぐ気が付いたのですけど、なんだったか。当たり前のことですが、薬を出すだけでも注意が必要です。他人に影響しますので。

何をするにしてもストレスがかかりますよね・・・・。

ーーーーーーーーーーーーー閑話休題ーーーーーーーー

話がそれましたが、教育というのは本当に重要です。

僕は教育を変えなくてはならないと本当に心から思っています。大阪が教育改革をするのであれば、注意深く見ていきたいと思います。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

blogram投票ボタン

それでは、また。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

めざす教育:賛否両論だろうな

2011-11-04 21:43:03 | 教育

さきほど「医学と教育」で世界に貢献したいという自分の考えを書きました。要するにいかにして死ぬかを考えれば、いかにして生きるか、何を残すか(残せるか)ということを考えざるを得なくなり・・自分はこの分野だと心に決めました。

 

そして医学部の学生だったときから、このことは書いて壁に張り紙をしていつも見て考えていました(寮生活だったので同室の友人は見ていたはずなんですけどね)。

 

医療に関しては僕は腫瘍内科・血液内科志望ですので、臨床研究両面でその分野を突き進みたいと思いましたし、30代(だいたい限界を認識する年頃らしいですが)になっても「まだまだこれから」と前向きに考えています。

 

一方で完全に素人ですが、僕は教育に関してはこう考えています。若干政治色も強いかもしれません。

 

先程も書きましたように「教育」は20年後を見据えて行う活動だと思っています。

僕は今の停滞した日本を動かすため+第3世界(というと怒られるかもしれませんが)の発展のために、第3世界の優秀な人材を集めて日本の大学などに「日本語勉強」の期間も含めて、留学してもらいます

 

滞在費などは日本もち。最大限教育をうけたのちに自分の能力を具体的に発揮する職についてもう少し学びます。そのあと、自分の国に帰るか日本に残るかを選択する。

 

同時並行してそういった取り決めをした国々に「義務教育」のための学校を設立する。ここでは当然ながら最低限の知識を学びますが、もっとも大事な「自由・権利・義務・責任」などを自覚し「自分たちがどのようなことをなすべきかを考える」ことができるような教育を行う。

 

ともかくWin-Winの関係にならなくてはならない。日本は外部の血を入れることで、活性化する。優秀な人材が外から来れば…当然競争になります。競争に敗れた日本人はどうするのか・・・と言われそうですが、僕はそもそもその場合、そこで競争するべき人ではないのだと思います。

 

過去にも「アンフェタミン的多重知能理論:個人の考えですけどね」で「すべての人の才能の総量は一定」と書いてきました。僕はすべての人は能力的にも平等だと思っています。ただ、発現している分野が異なる。それ故、一つの分野で争った時に能力が高い人がいるのだと思います。

(才能は傾き、時間をかければ才能が高い人はすぐに上昇していく。過去に天才といわれた人は何かが欠落していることが多かったといいます。そういう才能の分も別の才能に振り分けられていたのではないでしょうか?)

同じ土俵で争うべきでない人が、同じ土俵で争えば差がついて当たり前。それは「個性」だと思います

ともかく教育を通じて相手の国の発展を助け、日本も高まっていく。それが繰り返されれば世界中が良くなっていくだろう

 

そんなことをいつも考えています。

 

今回スーダンに自衛隊がPKOで派遣されることになりました。スーダンは決して安全な国ではないですし、今回の派遣も政治的な色が濃いのかもしれません。しかし、もし「施設」だけではなくて…教育という分野で「南スーダン」を助け、今のスーダンの子供たちがきちんとした教育を受けて育っていったなら、20年後には真の独立国家と言えるかもしれないと思います。

 

もっとも、教育という分野に人を集めるためには「衣食住」もどうにかしないといけないのでしょうけど。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

それでは、また。

 

P.S TPPも上に書いた競争になるとは思うのですが、不安があるなら同じ舞台で競争しなければよいのに…と思います。個別化したらよいだけのような気がしますが、僕の考えは極端でしょうか?

 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の発足を目指す米国など9カ国は28日、ペルーでの交渉を終えた。11月に米ハワイで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)での大枠合意に向けた作業が進む中、日本国内では交渉参加を巡る議論が大詰めを迎えている。TPPの狙いや日本が参加した場合の影響を探った。【和田憲二】

 Q TPPとは?

 A 工業製品や農産物などの輸入にかかる関税をなくしたり、各種の国内規制に共通ルールを設定する枠組みで、Trans-Pacific Partnershipの頭文字。シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイが06年に発効した経済連携協定(EPA)「P(Pacific)4」が母体で、米国や豪州、ペルー、ベトナム、マレーシアが加わろうと拡大交渉を進めている。11月12~13日のAPEC首脳会議で大枠合意、来年6月の正式合意を目指している。

 Q 他のEPAや自由貿易協定(FTA)との違いは?

 A 関税の原則撤廃を掲げ、サービス業の規制緩和や投資の自由化、知的財産保護の強化など対象が広い。労働者の権利保護など、世界貿易機関(WTO)で扱われないテーマもあり、交渉は21分野(24の作業グループを設置)に及ぶ。国境の垣根を低くしてモノやサービス、人の移動を拡大しようとしている。

 Q 米国主導のイメージだ。

 A 米オバマ政権が09年に参加表明したのが、拡大交渉の発端だからだ。08年のリーマン・ショックで経済が低迷した米国は、成長市場のアジアに目を付けた。工業品や農産物の輸出を増やしたり、得意な金融分野などで海外展開を強化したいようだ。日本も参加させて世界1、3位の経済大国が加盟する大型EPAに育て、中国をけん制する狙いもありそうだ。11月の大枠合意後、関税率や規制緩和などの詳細を詰めるため、日本国内では、「早期に交渉に参加すれば、ルール作りで日本の事情も考慮してもらえる」との意見もあるが、参加に慎重な意見も高まっている。

 Q 日本にとってメリットは?

 A 輸出が拡大し、国内雇用を増やせるかもしれない。自動車や家電で競争している韓国は米国や欧州連合(EU)とFTAを結んでおり、日本の産業界のあせりは強い。対外投資がしやすくなれば、海外で稼ぐチャンスも広がる。また、輸入品が安くなれば消費者にはメリットだ。

 Q デメリットは?

 A 農業団体は「安い農産物が出回れば、国内農家は経営が成り立たない」と心配する。農家1戸当たりの農地面積は、米国が日本の約90倍、豪州は約1500倍と格差が大きい。TPPでは、日本が過去のEPAで除外してきたコメや小麦、乳製品、牛肉など940品目についても関税撤廃を求められる。また、食品安全基準の緩和を求められる可能性があり、消費者団体は食の安全を懸念する。日本医師会は、保険診療と保険外診療を組み合わせる混合診療の拡大や、外資の病院経営参入などで「医療格差が生じる」と批判している。

 Q 国内全体ではどうなる?

 A 各省の影響試算は推進、反対の思惑も混じり整合性がとれていなかった。経済産業省は昨年、日本がTPPに参加しなければ20年に日本の実質国内総生産(GDP)が最大で1.53%(10.5兆円)減り、81.2万人の雇用が失われると試算。一方、農林水産省はTPP参加で農業生産額が年4.1兆円減り、340万人が失職するとしたが、いずれも前提が極端だと批判を浴びた。内閣府が今月、農業などの生産減をその他の分野の生産増が上回り、実質GDPは10年で0.54%(2.7兆円)増えるとする試算を公表。政府はこれを「統一見解」とする方針だ。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする